公開日: 2020.02.05 暮らし

一家の大黒柱が亡くなったときに給付されるお金にはどんなものがあるの?

執筆者 : 蓑田透

人はいずれ死を迎えますがその原因はさまざまです。病気による闘病生活を経て亡くなる人(その期間もさまざまです)、突然の事故で亡くなる人、思い悩んで自ら死を選択する人。
 
家族や親しい友人にとっては悲しい出来事でありその喪失感は測り知れません。ましてや、それが働き手である一家の大黒柱の場合、悲しみとともに残された家族の人生にも大きく影響することになります。
 
その理由の一つに経済的な影響が挙げられます。亡くなった人にある程度の資産があればそうした心配はありませんが、そうでなければ家族が路頭に迷うなんてことにもなりかねません。今回は一家の大黒柱が死亡した際の遺族に支給される社会保障(給付)や保険金などのお金について紹介します。
 
蓑田透

執筆者:

執筆者:蓑田透(みのだ とおる)

ライフメイツ社会保険労務士事務所代表

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者、
社会保険労務士、米国税理士、宅建士
早稲田大学卒業後IT業界に従事していたが、格差社会による低所得層の増加や高齢化社会における社会保障の必要性、および国際化による海外在住者向け生活サポートの必要性を強く予感し現職を開業。
 

ライフプラン、年金、高齢者向け施策、海外在住日本人向け支援(国内行政手続、日本の老親のケア、帰国時サポートなど)を中心に代行・相談サービスを提供中。
国内外に多数実績をもつ。
http://www.life-mates.jp/

http://www.syougainenkin-soudan.jp/

詳細はこちら
蓑田透

執筆者:

執筆者:蓑田透(みのだ とおる)

ライフメイツ社会保険労務士事務所代表

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者、
社会保険労務士、米国税理士、宅建士
早稲田大学卒業後IT業界に従事していたが、格差社会による低所得層の増加や高齢化社会における社会保障の必要性、および国際化による海外在住者向け生活サポートの必要性を強く予感し現職を開業。
 

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遺族に支給される社会保障(給付)や保険金

以下は各給付内容の一覧表とそれぞれの説明になります。
 

 

(1)医療費(2)埋葬料(または葬祭費)

健康保険の被保険者(加入者)が医療機関にかかった場合、自己負担額は原則3割となります。もっとも、手術や長期療養で医療費が高額となった場合は高額療養費が支給されます。
 
また、埋葬料は被保険者が死亡した場合、埋葬にかかる費用の援助を目的として支給されます。死亡者の収入によって生計を維持していれば家族でなくても受給できます。金額は一律5万円です。
 
日本は国民皆保険で国民全員が原則健康保険または国民健康保険へ加入しますので、すべての人が対象です(保険料未納者は対象外)。手続きについては死亡者が健康保険加入であれば勤務先、国民健康保険加入者であれば市区町村役場へ問い合わせをしましょう。

(3)遺族基礎年金

国民年金の被保険者(加入者)が死亡した際、死亡者の収入によって生計を維持していた子(18歳に達する日以後最初の3月31日までの子=高校生以下のこと)がいる場合に支給されます。金額は78万100円(平成31年度)で、子の人数により加算がつきます。
 
もし該当する子がいないなどの理由で遺族基礎年金が受給できない場合は、寡婦年金、死亡一時金が支給されることがあります。

(4)遺族厚生年金

厚生年金の被保険者(加入者)が死亡した際、死亡者の収入によって生計を維持していた親族(配偶者、子、父母、孫、祖父母)がいる場合に支給されます。
 
金額は生前の厚生年金保険料納付額により変わります(最低保障額あり)。該当する配偶者、子がいれば遺族厚生年金と遺族基礎年金の両方を受給できます(子の年齢要件は遺族基礎年金と同じ)。
 
なお、(3)、(4)とも保険加入期間(保険料納付期間)について一定の要件が必要です。手続きについては(3)については最寄りの年金事務所、(4)については勤務先企業へ問い合わせをしましょう。

(5)未払給与、(6)退職金、(7)弔慰金/見舞金

企業の従業者が死亡した場合、死亡時点までの(5)未払給与が支払われます。また、企業によっては会社規定に従って(6)退職金、(7)弔慰金/見舞金などが支給されます。

(8)児童扶養手当

父母の死亡、離婚等によるひとり親家庭の児童(18歳に達する日以降の最初の3月31日まで)に対し支給されます。支給額は親の所得によって決定されます(最大で月額約4万3000円)。

(9)遺族補償年金/遺族補償一時金

仕事中(業務上)や通勤途上の事故、災害により死亡した場合、労災保険から「遺族補償給付」(または遺族給付)が支給されます。ただし、事業所(または個人事業主)として労働保険に加入していることが要件となります。
 
遺族補償年金は死亡者の収入によって生計を維持していた親族(妻または子、父母、孫、祖父母など)に支給されます。金額は遺族の数によって決まっています。また、生計維持関係のある家族がいない場合は一時金として遺族補償一時金が支給されます。
 
遺族に遺族厚生年金と遺族補償年金の両方が支給される場合は遺族補償年金が減額調整されます。

(10)葬祭料

同じく労災保険からの支給で、死亡者の葬祭のための援助を目的として支給されます。労災保険の給付基礎日額をベースに支給額は、以下のいずれかの高い方となります。
 
被災した労働者の給付基礎日額の60日分
or
被災した労働者の給付基礎日額の30日分 + 31万5000円

 
(9)、(10)の手続きについては死亡者の勤務先、個人事業主などの場合は最寄りの労働基準監督署へ問い合わせをしましょう。

(11)死亡保険金、(12)医療費/死亡給付金

民間の保険会社の「生命保険」加入者が死亡すると死亡保険金が受取人に支払われます。金額は契約保険料により異なります。
 
契約内容に特約(手術、入院など)が付加されていれば医療費にかかった費用に対しても保険金が支払われます。「医療保険」「損害保険」などの保険に死亡時保険(給付)金がカバーされていればその分が支払われます。
 
交通事故などによる死亡で「自動車保険」(任意保険)に加入していれば死亡時に保険金が支払われます。さらに相手の自動車が原因による事故死の場合は保険金とは別に損害賠償金の支払いの対象となります。
 
いかがでしょうか? それぞれ受給のための条件などが細かく決められているため、必要なときにはそれぞれの問い合わせ先に確認してみましょう。
 
執筆者:蓑田透
ライフメイツ社会保険労務士事務所代表

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