「新型コロナ詐欺」に注意! お金を奪われないための対策って?
配信日: 2020.06.21
執筆者:馬場愛梨(ばばえり)
ばばえりFP事務所 代表
自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強。銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。
過去の自分のような、お金や仕事で悩みを抱えつつ毎日がんばる人の良き相談相手となれるよう日々邁進中。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。平成元年生まれの大阪人。
新型コロナ詐欺の手口
すでに新型コロナ関連の詐欺に巻き込まれて、お金を取られる人が相次いでいることを受け、警察や各省庁などが注意を呼びかけています。具体的には、次のような手口が報告されています。
・厚生労働省職員と名乗って、検査受診などと絡めて個人情報を聞き出そうとする
・市役所職員と名乗って家に訪問し、「給付金受給の手続きに必要」などとキャッシュカードの提出を求めたり暗証番号を聞き出したりする
・「定額給付金10万円を振り込む」といって、メールに添付された偽サイトへのリンクをクリックさせたりATMを操作させたりする
・マスクや消毒液の通販サイトで、代金を支払ったのに商品が届かない
そのほかにも多くの事例が報告されています。普段は振り込め詐欺に気を付けている方でも、この非常事態で困っているところに役所などからそれらしい連絡があったら、うっかり信じてしまうかもしれません。
だまされないために、すべきこと
詐欺の被害に遭わないために、次の3点に気を付けましょう。
■「詐欺の可能性がある」ことを認識しておく
相手の説明を鵜呑みにするのではなく、「詐欺かも」ということを念頭に置いて対処するようにしましょう。
「自分は大丈夫」と思っていても、作り話がうまい詐欺師にだまされてしまうかもしれませんし、自分ではなくても家族がそんな目に遭ってしまうかもしれません。遠方で高齢の両親なども含め、家族で「こんな事例があるので気を付けなくてはならない」ということを共有しておきたいところです。
■安易にお金や個人情報を渡さない
これらの詐欺では、直接お金を要求されるだけでなく、口座番号やキャッシュカードの暗証番号、マイナンバーなど個人情報を求めてくる場合もあります。
自治体などが電話やメールで個人情報を聞いてくることはありませんし、手数料を要求したり、給付金などの振込やATM操作を求めてくることもありません。
突然の連絡で何か求められることがあれば警戒を高めて、その場ですぐに相手側の言いなりになって行動をしないようにしましょう。電話であればいったん切って、自分で電話番号を検索したり、家族や役所に確認や相談をするのが有効です。
■怪しいかも、と思ったらすぐ相談する
これは詐欺の電話かもしれない、だまされているかもしれないと思ったら、すぐに相談するようにしましょう。信頼できる家族に連絡して話をすることも大切ですが、ほかにも相談に乗ってもらえるところがたくさんあります。
・最寄りの警察署や交番
・警察の相談専用電話 「#9110」
・消費者ホットライン 「188」
・新型コロナウイルス給付金関連消費者ホットライン 「0120-213-188」
・市区町村の窓口
(参照:消費者庁「特別定額給付金に関するお知らせ」(※))
まずはこのうちどこか1つで良いので、怪しい電話やメール、訪問などを受けたら連絡するようにしましょう。
健康を守るのと同じように、お金も守ることも大切
残念ながら、世間の混乱にまぎれて悪いことを考える人が一定数いるようです。必死で貯めてきたお金を取られて悔しい思いをすることがないよう、マスクや手洗いと同様、詐欺への警戒も忘れないようにして自衛しましょう。
(※)消費者庁「特別定額給付金に関するお知らせ」
(出典)
警視庁「新型コロナウイルス感染症に便乗した詐欺に注意」
厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に関して厚生労働省を装った詐欺にご注意ください。」
NHK「コロナ関連詐欺 被害額3000万円 不審な電話 メールに注意」
執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表