更新日: 2020.07.24 その他暮らし
マイナポータルっていったい何?ログインの方法とマイナポータルでできること
執筆者:前田菜緒(まえだ なお)
FPオフィス And Asset 代表、CFP、FP相談ねっと認定FP、夫婦問題診断士
保険代理店勤務を経て独立。高齢出産夫婦が2人目を産み、マイホームを購入しても子どもが健全な環境で育ち、人生が黒字になるようライフプラン設計を行っている。子どもが寝てからでも相談できるよう、夜も相談業務を行っている。著書に「書けばわかる!わが家の家計にピッタリな子育て&教育費のかけ方」(翔泳社)
マイナポータルへのログイン方法
マイナポータルにログインするには、マイナンバーカードとスマートフォン(以下、スマホ)が必要です。パソコンでログインするにも、ICカードリーダーがなければスマホとマイナンバーカードが必要です。
ログインするには、まず、マイナポータルのアプリを起動します。パソコンの場合は、マイナポータルのサイトにアクセスし、表示されるQRコードをスマホで読み取ります。
次に、マイナンバーカードを作成したときに設定した4桁の暗証番号を入力します。そして、スマホをマイナンバーカードの上に置いて(iPhoneの場合)、マイナンバーカードの情報をスマホが読み取ればログイン完了です。
ここで、4桁の暗証番号を覚えていれば良いのですが、もし覚えていないなら厄介です。なぜなら暗証番号が間違っていても間違っているというエラーは出ません。
スマホでマイナンバーカードを読み取るときに「カードの読み取りに失敗しました」という読み取りエラーが表示されるだけです。
そのため、最初はスマホのカメラ部分が汚れているのかな? 置く位置が悪いのかな? と思うかもしれません。もちろん、そのようなケースもあるかもしれませんが「暗証番号エラー」と表示されないため、何度も間違った暗証番号で読み取りを試してしまうかもしれません。
しかし、3回連続でパスワードを間違えるとロックがかかってしまいます。この場合は、住民票のある市区町村の窓口に行って手続きを行わないといけません。こうなってしまうと非常に手続きが面倒です。ログイン時には暗証番号を間違えることのないようにしましょう。
なお、マイナポータルに対応しているスマホは、2020年6月時点でAndroidは184機種、iPhoneは12機種です。マイナポータルのサイトに対応機種が掲載されていますので、確認しておきましょう。
マイナポータルでできること
1.自分が利用できる行政サービスを知ることができる
自分が利用できる行政サービスや制度があっても、知らないと利用することができません。しかし、マイナポータルの「ぴったりサービス」で検索をすると、指定した地域で提供されているサービスや制度、手続き等が表示されます。
また、サービスや制度の地域比較も可能です。引っ越し先を決める際など、どの地域が良いか行政サービスの比較をすると、検討材料となる情報が得られそうです。
2.オンライン申請ができる
マイナポータルではさまざまな申請や届け出をオンラインで行うことができます。
しかし、市区町村によって電子申請の対応状況はさまざまです。2019年12月31日時点、東京では、電子申請に対応している市区町村は東京全体の43.5%です。全市区町村が電子申請に対応している都道府県は富山県と山梨県のみです。
さらに、電子申請に対応しているといっても、すべての行政手続きをオンラインで行えるわけではありません。手続きが行えるのは児童手当に関する申請や保育関連、特別定額給付金等一部手続きのみです。オンライン申請については、まだまだ発展途上のようです。
3.自分の情報を確認できる
地方税や社会保障などについて、自分の情報を見ることができます。例えば、自分の住民税額や所得額、所得控除の金額などを見ることができます。
しかし、リアルタイムで確認できるとは限りません。行政機関が業務時間外、システム停止中等の場合は閲覧できるまで時間がかかることがあります。
この場合、メールアドレスを登録していれば、閲覧できるようになるとメールでお知らせが来ます。筆者は税金の情報を日曜の夜に確認をしようとしたところ、リアルタイムでは確認できず、月曜の朝9時過ぎに確認ができました。
マイナポータルは使えるサイトなのか?
今のところマイナポータルでできることは多くありません。そのため、大きな利便性を感じることはなさそうです。しかし、今後オンラインで行えることは増えていくことでしょう。今後の対応に期待したいところです。
執筆者:前田菜緒
FPオフィス And Asset 代表
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
確定拠出年金相談ねっと認定FP、2019年FP協会広報スタッフ