実録!20代で400万円の借金を作り、どん底人生を味わった男の這い上がり人生とは
配信日: 2018.05.13 更新日: 2019.08.27
40代の会社員Dさんは、20代の頃400万円の借金を作りました。
お金に余裕がないことが、どれだけ人の心をすさませるか。自身の苦しくつらい借金返済生活と、完済後の生活、そこから学んだことを語っていただきました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
インターネットバブル期に「豪遊」したDさん。すぐ返せると思った借金が、いつの間にか…
インターネット関連企業の実需投資や株式投資が急激に高騰したインターネットバブル期。当時、Dさんは20代後半でIT企業に勤めていました。
Dさんは、夜な夜なインターネット業界の人たちが集まる会に参加していました。一度に3、4千円ではなく、万単位が飛んでいくお店で開かれることも多く、「豪遊」していたとDさんは語ります。
Dさんは人脈を増やしたり、情報収集をしたりすることで、仕事に生かそうと考えていました。しかし、収入に対して出費が多く、これが借金をするきっかけになってしまったそうです。
借金ができても出ていくお金が減ることはなく、Dさんは投資でお金を取り戻そうと思いました。株やFX、先物取引など、何にでも手を出したと言います。当然、素人が軽い気持ちで手を出してもうまくいくはずがなく、借金は膨らんでいきました。
400万円の借金返済生活がスタート。一人でこつこつと返済する日々は孤独
Dさんの借金は、気づけば400万円にも膨れ上がっていました。その頃、Dさんの3枚のカードローンとクレジットカードのキャッシングは限度額がいっぱいになり、利用できなくなりました。そうして初めてDさんは「まずい」と感じたそうです。
今まで参加していた集まりにも行けなくなり、Dさんの借金返済生活がスタートしました。
Dさんはお給料もボーナスも返済に充て、ストイックに生活しました。多い時は月に15万円ほど返していたそうです。それでも、借金の借り先が3つあると、全ての返済を滞りなくというわけにはいきませんでした。
2つには返せたけど1つは返せなかったということもあったそうです。
月末になると、携帯に催促の電話が入るようになりました。電話を無視していると、数日後には会社に電話がかかってきました。Dさんはその電話も無視したそうです。
月末が近づくと憂うつな気持ちになる生活が続きました。気分は最悪です。働いても働いてもお金は返済に使うしかなく、「なんのために働いているんだろう」と考えはじめました。
親に相談することもできず、一人でこつこつと返済する日々は孤独だったと言います。
しかし、今まで遊んできたつけが回ってきたんだと、反省する部分もありました。
幸いにも実家暮らしだったため、最初の2年で250万円ほど返済することができました。完済したカードローンもあり、だいぶ気が楽になったそうです。
残りの借金が100万円という時、Dさんは結婚しました。結婚前、奥さんに借金があることを伝えると、「大丈夫。一緒に返しましょう」と返事をくれたそうです。結婚後は実家を出たため生活費が増え、100万円を返すのに2年ほどかかりました。
こうしてDさんは5年ほどで、借金返済生活に終止符を打つことができました。
Dさんが完済できた理由は、「危機感」
Dさんがストイックに返済を続けることができた理由は、危機感からだと言います。
手持ちのカードローンが限度額いっぱいになった時に、Dさんは新しいカードローンやクレジットカードを作ろうと思いました。しかし、どこに申し込んでも審査に通らなかったそうです。Dさんは「人として底辺にいる…」と感じました。
また、返済生活をしていくなかで、「早く完済して解放されたい」という気持ちが募っていったそうです。
Dさんの今。40代になったが、過去の借金のせいでクレジットカードが作れない
Dさんが借金をしはじめたのは20代後半。400万円の借金を作り、およそ5年かけて完済した頃には30代半ばになっていました。
現在のDさんは40代ですが、いまだに信用情報に借金をしたときの情報が残っているため、クレジットカードが作れないそうです。
ちまたでは、借金を完済して5年間なにもなければ延滞などの事故情報は抹消されると言われています。Dさんはその情報が削除されるその時を待って、またクレジットカードを作ろうと思っていますが、「使い方は慎重になるだろうなあ」とつぶやきました。
ただ、30代でクレジットカードヒストリーがないのは不安だそうです。
「これからはお金に惑わされない人生を送りたい」
Dさんは大きな借金を返済したことで、「借金はしてはいけない」と強く思いました。
返済中は奥さんにも迷惑をかけましたし、お金に余裕がない時の人間のすさみ方はすごいと、身に染みて分かりました。あんな体験は二度としたくないと言います。
ただ、このような経験をしたことで、「ここまでのぜいたくはできるが、これ以上はできない」というお金の管理ができるようになったそうです。今のDさんは真面目に働き、貯金もしています。
お金を借りることが悪いわけではありません。無計画な借り入れをしたこと、返済をしっかりしなかったことが問題でした。Dさんが若い頃に作った人脈は、今も仕事で生かされています。無理のない範囲内でお金を借りて、自己投資することは良いことです。
Dさんは若い頃を思い出しながら、「これからはお金に惑わされない人生を送りたい」と感慨深い様子でつぶやきました。
Text:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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