長く続く夫婦は金銭感覚が一致している? 結婚前に確認しておきたい「お金の価値観」について
配信日: 2019.10.30
結婚した後のトラブルを避けるためには、どのようなポイントを注意したらよいのでしょうか? 今回は、結婚前に確認しておきたい、お金の管理方法について、見ていきましょう。
執筆者:下中英恵(したなかはなえ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。
富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”
貯金がないから結婚できない! は言い訳?
特に、男性側が「今はお金がないから、まだ結婚できない」といって、なかなか結婚に踏み切れていないカップルはいませんか? 年齢が若く、勤続年数も少ないため、収入や貯金がなくて、結婚できないと考えている男性は多くいます。
しかし、実際のところ、現在の収入金額や貯金額は、結婚する場合に、大きな問題ではありません。もちろん、有名なホテルで豪華な結婚式を挙げたい等、特別にお金が必要なケースは別ですが、入籍をするだけなら、現在の貯金額がそれほど大きくなくても大丈夫です。
結婚に大切なのは、むしろ、結婚後の働き方や、お金の貯め方、さらに、夫婦二人の金銭感覚であるといえます。
本当に大切なのは「これから」
結婚当時お金がなくても、若い夫婦二人なら、まだ挽回することが可能です。まず妻は、結婚しても仕事を続けて、夫婦共働きとなることを目指しましょう。
特に、子どもが生まれるまでは、稼ぎ時・貯め時です。共働きの場合、夫婦どちらかが働けない状況になっても、収入が途絶えることがないという保障が生まれます。
また、結婚したら、どのように、コツコツと貯金していくかを話し合うことも大切ですね。特に、結婚まで貯金ができていなかった場合は、家計の収支を見直して、無駄がないかどうかをチェックします。毎月の手取り収入のうち、20%くらいを先取り貯金していく目標を立てましょう。
さらに、夫婦二人のライフプランについても、確認しておきましょう。特に重要なポイントは、子どもは欲しいか、何人くらい欲しいか、という点です。
子どもには、全て公立の学校に通ったとしても、1000万円くらいの教育費がかかります。また、子どもの人数や、産むタイミングによって、妻の働き方にも大きく影響しますね。
実は、結婚前の収入額や貯金額よりも、結婚後の働き方やライフプランについて、じっくり話し合いができる相手かどうかを見極める方が、よっぽど重要であるといえるでしょう。
結婚する前にしっかり確認を
現在、価値観の違いなどから離婚する夫婦も多いですが、離婚には、お金も時間もかかります。さらに、お互いに精神的にもダメージを受けるため、できれば離婚は避けたいものです。金銭感覚をすり合わせておくことは、夫婦生活を長く続けていくために、重要なポイントとなります。
付き合っている頃には、普段のデートや相手の買い物の様子などから、リボ払いはしていないか、借金はないか、散財していないかなどを観察してみましょう。
お金の使い方、お金の稼ぎ方や働き方(次々と転職するなど)において、少しでも疑問点がある場合は、しっかりと話し合いの場を設け、結婚前に解決しておくと安心です。
いかがだったでしょうか? 結婚とお金は切っても切れない関係です。お金を理由に、なかなか結婚に踏み切れないカップルは、今回ご紹介した内容をぜひ参考にしてみましょう。
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者