更新日: 2021.04.05 キャッシュレス

実はキャッシュレス派の方が貯金できている?キャッシュレス時代の貯金事情

実はキャッシュレス派の方が貯金できている?キャッシュレス時代の貯金事情
2019年10月の消費税の増税に伴い「キャッシュレス・消費者還元事業」が始まりました。その影響もあり、昨年から一段と脚光を浴びているのがキャッシュレス決済です。キャッシュレス決済とはクレジットカードやICカードをはじめとして、PayPayや楽天ペイなどに代表されるスマホ決済サービスもそのひとつです。
 
このキャッシュレス決済そのものが、節約につながっているのかいないのか。実際のアンケート結果等も見ながら考えていきます。
 
秋口千佳

執筆者:秋口千佳(あきぐちちか)

CFP@・1級ファイナンシャル・プランニング技能士・証券外務員2種・相続診断士

キャッシュレス決済のイメージ、懸念とは?

キャッシュレス決済とは、「キャッシュ(=現金)」「レス(=なし)」の「決済(=支払い)」で、現金なしでも支払いができて、ものが購入できるという仕組みです。日本は昔から現金決済が主流なので、キャッシュレス決済への不信感も根強く、なかなか浸透しませんでした。
 
令和元年8月に消費者庁が公表した「キャッシュレス決済に関する意識調査」によると、「あなたがキャッシュレス決済を利用するに当たって不便に感じていたり、懸念していたりすることは何ですか」(複数回答)という質問に対する結果が次の通りでした。
 
第1位「個人情報の流出や不正使用等の被害が発生するおそれがあること」
第2位「カード等の紛失・盗難のおそれがあること」
第3位「お金を使っている感覚がせず、使いすぎてしまうおそれがあること」
 
やはり、想像通りの結果と言えます。中でも第3位の「お金を使っている感覚がせず、使いすぎてしまうおそれがあること」というのは、日本でキャッシュレス決済が広まらなかった大きな原因の1つではないでしょうか。
 

実はキャッシュレス派の方が貯金できている?

ところが、株式会社あおぞら銀行による「キャッシュレス時代の貯金に関する調査」によると、「思い描いた通りの貯金ができているか」という質問に対して、3人に1人が「できている」と回答しました。
 
「現金で支払う派」と「キャッシュレスで支払う派」に分けて集計したところ、普段の買い物を現金で支払っている人のうち「できている」と答えた人は27%であるのに対し、キャッシュレス派で「できている」と答えた人は40%という結果となりました。
 
つまり、懸念材料であった「キャッシュレス決済は使いすぎそう」というイメージを覆す結果となりました。
 

スマホでお金を管理することへは意外と意欲的?

前述の「キャッシュレス時代の貯金に関する調査」では、スマートフォンの存在が「お金の管理」に一役を担おうとしている実態も明らかになりました。60代のうち約3割が「スマホで貯金を管理したい」と回答し、20代~30代でもそう回答したのは約半数に上りました。
 
つまり、手元で現状の貯金額がわかり、さらには支払いも済ますことのできるスマホは、いまや生活に欠かせない存在になっており、今後ますますスマホによるキャッシュレス決済が進むことが予測できます。
 
また、同調査によると、スマホで貯金をしたい人は貯金目標額が高額であることも結果として出ており、お金の管理への意識が高いことがわかります。
 

スマホの普及とともにキャッシュレス決済もさらに進む

いまやスマホは生活に欠かせないものになってきています。そのスマホが、シニア世代にも普及し始めています。このスマホの普及がキャッシュレス決済を後押ししているのも事実です。
 
キャッシュレス決済は、スマホであったりクレジットカードであったり方法はいろいろあるものの、お金の管理には適していると筆者も考えます。
 
元々は筆者自身も、キャッシュレス決済は「お金が貯まらなそう」「無駄遣いしそう」と考えていた1人でした。ところが、昨年の夏ごろから実践している「キャッシュレス決済」で、見事にお金の管理が以前よりもできていることを自ら体験しました。
 
もちろん安易な利用を勧めはしませんが、お金の管理が苦手で今年こそはしっかりしたい、と考えている人には、1つの方法としてキャッシュレス決済を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
 
出典
消費者庁「キャッシュレス決済に関する意識調査」
株式会社あおぞら銀行「キャッシュレス時代の貯金に関する調査」
 
執筆者:秋口千佳
CFP@・1級ファイナンシャル・プランニング技能士・証券外務員2種・相続診断士


 

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