更新日: 2020.03.04 子育て

がんと闘う子どもと家族のためのおうちって?

執筆者 : 松浦建二

がんと闘う子どもと家族のためのおうちって?
もし、子どもががんになってしまったら? 大人でも大変なことなのに、子どもが発病したら本人も家族もかなり動揺するのではないでしょうか。
 
子どもと家族ががんと闘っていくために、少しでもサポートできればとの想いから、アフラックが設立したペアレンツハウスが東京と大阪にあります。見学してきましたので、概要をお伝えします。
 
松浦建二

執筆者:松浦建二(まつうら けんじ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
http://www.ifp.cc/

アフラックはなぜ、ペアレンツハウスを設立したのか?

生命保険会社であるアフラックがペアレンツハウスを設立した理由は、社会貢献という意味もありますが、小児がんは大人のがんとは違う切実な事情があるからです。親なら、がんと闘っている子どものそばにいてあげたいと考えるのは当然です。
 
しかし、小児がんの専門病院は大都市圏に集中しているため、大都市圏に住んでいない人は自宅から毎日通えないので、入院した医療機関の近くのホテルに長期間滞在することも多いようです。
 
そうなると、付き添う親が仕事を継続することが難しく、経済的には医療費以外にもかなり負担を強いられます。そのような家族に対して、少しでも支援したいとの想いから設立したそうです。

ペアレンツハウスは1泊1000円で宿泊できる

ペアレンツハウスは生命保険会社のアフラックが設立し、多くの方の寄付やボランティアによる支援をもとに、公益財団法人がんの子どもを守る会が運営しています。
 
現在、東京の亀戸(東京都江東区亀戸)と浅草橋(東京都台東区浅草橋)、そして大阪(大阪市中央区北久宝寺町)の3カ所にあります。今回は亀戸を見学させていただきました。


ペアレンツハウス亀戸の外観 2019年12月筆者撮影
 
見学したペアレンツハウス亀戸の外観は、コンパクトでしゃれたホテルのような感じです。
 

ペアレンツハウス亀戸の外観 2019年12月筆者撮影
 
外観上は写真の案内板が目印です。

ペアレンツハウス亀戸の館内案内板 2019年12月筆者撮影
 
内部は宿泊室だけでなく宿泊者用のキッチンやランドリーがあるので、料理や洗濯もできます。長期滞在もしやすく、普段どおりの生活に近い落ち着ける環境が整っています。
 

ペアレンツハウス亀戸の宿泊室内 2019年12月筆者撮影
 
宿泊室内は、普通のホテルと大きな違いはありません。テレビや浴室も各部屋にあります。部屋のタイプはいくつかありますが、利用料は1泊1000円(別途リネン代が2週間ごとに500円)と非常に格安です。この利用料なら長期滞在になったとしても、経済的な心配をしなくて済みそうです。
 
利用対象者は、ペアレンツハウスのリーフレットには「遠方の自宅を離れて、小児がんなど小児難病の治療を受けている子どもとそのご家族」となっています。なお、アフラックの保険に加入していなくても利用はできます。
 
多くの人にとって、わが子が小児がんになることは想像もつかないでしょう。だからこそ、現実となってしまった時は、冷静でいることが難しく、事前の備えもほとんどしていないのではないでしょうか。アフラックペアレンツハウスのような温かい支援があると、がんと闘う子どもと家族にとっては、きっと非常に心強いサポートになるでしょう。
 
(参考資料)
アフラック「知ろう。学ぼう。小児がんのこと。」および、ペアレンツハウスのリーフレット
アフラックペアレンツハウス
 
執筆者:松浦建二
CFP(R)認定者


 

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