そこで今回は、借り換えの費用とはどんなものがあり、いくらくらいかかるのか、項目ごとにご紹介します。また、支払いの方法やタイミングについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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住宅ローンの借り換えにかかる費用とは?
現在のものよりも低い金利に借り換えることができれば総返済額の軽減が期待できますが、借り換えには手数料などの諸費用がかかることも考慮しなくてはいけません。
では、住宅ローンの借り換えの際に発生する諸費用とはどんなものがあるのでしょうか。
保証料
住宅ローンの保証料とは、もしも返済ができなくなったときに、代わりに肩代わりしてもらうために支払うものです。通常は、住宅ローンを組む銀行の保証会社に支払います。支払い方法は2つで、一括前払い型と、金利上乗せ型があります。金利上乗せ型の場合は、融資の金利に上乗せされますので、返済しながら保証料も支払っていくイメージです。
「おおよその金額」
・一括前払い型
大手銀行2社の保証料の一括前払い型の金額を比較したところ、借入年数10年で8500円程度、20年で1万4800円程度、35年で2万600円程度でした。
この2社の比較では、一括前払い型の保証料にはあまり大きな差はありませんでした。
・金利上乗せ型
借入金額の0.2%や、金融機関独自の計算方法があるなどさまざまです。
保証料は一括前払い型の方が安く設定している銀行が多いです。また、保証料なしの銀行もあります。
融資手数料
住宅ローンの申し込み受け付けから完済までの事務費用として、金融機関に支払う手数料で「事務手数料」としているところも多いでしょう。料金は借入金額の2.2%と設定している定率型の場合や、借入金額に関わらず3~5万円程度の定額型などさまざまです。
融資手数料は金融機関によって料金差が大きく、例えば2000万円を借り入れる場合ですと、2.2%の低率型の場合では44万円となりますが、定額型の場合は5万円+税のところでは借入金額によって料金が変わることはありません。
印紙代
金融機関と契約を交わす「金銭消費貸借契約書」に、印紙を貼って消印をし、納税をします。印紙代は契約の内容や契約金額、受取金額などによって決められます。契約の際に「電子契約」を利用する場合は印紙代は不要ですが、電子契約手数料が発生する場合もありますので、利用の際は確認しておきましょう。
登録免許税
登録免許税には、抵当権を設定する登記と、抵当権を抹消する登記の、2つの登録免許税があります。住宅ローンの借換時には、この2つの登記が必要となり、2つの登録免許税がかかります。
抵当権とは、土地や建物を使用したうえで担保とし、もしも返済ができなくなった場合には担保物件(土地、建物等)を売却しその代金を優先して返済に充てる権利です。抵当権を設定する登記には借入金額の0.4%がかかりますが、一定の条件を満たしていると税率が0.1%軽減されます。
また、借り換えの場合は、現在の抵当権を一度抹消する必要があります。その登記にかかる登録免許税は、「不動産の個数×1000円」です。不動産の数は家と土地で2つなど、単純ではなく登記簿に基づきますので注意が必要です。
司法書士手数料
抵当権設定登記など、司法書士が必要となる場合には手数料が発生します。料金は司法書士によりさまざまですが、10万円前後が相場です。また、司法書士は銀行指定の場合もありますのでご確認ください。
全額繰上返済手数料
借り換えの場合は、現在の借入金を全額返済する必要があり、それには全額繰上返済手数料が発生する場合があります。全額繰上返済手数料は無料の場合もあれば、数万円がかかる場合もありさまざまです。
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借り換え費用の支払い方法とタイミング!
住宅ローンの借り換え費用は、主に2つの支払い方法があります。
・住宅ローンに含める
住宅ローンの借入金額に借り換え費用も含めることができます。例えば、3000万円の住宅ローンを組む際に、借り換え費用で100万円がかかる場合は、3100万円を住宅ローンとして借り入れる方法です。ただし、金融機関によって制限がありますので確認が必要です。
・自己資金で支払う
例えば、住宅ローンが3000万円で、借り換え費用が100万円の場合は、100万円は自己資金で支払う方法です。
住宅ローンに含める場合は、借入金が増えるデメリットがあり、自己資金で支払う場合は、借換時にまとまった出費となるデメリットがあります。自分たちに合った支払い方法を選択するのがよいでしょう。
また、借り換え費用の支払いのタイミングは金融機関や、諸費用の項目によってさまざまです。当日振り込みのものや、融資実行前日~3日前など融資日周辺に支払うものが多い他、印紙代などは住宅ローン契約時に必要になることが多いでしょう。
住宅ローンの借り換えはお得?
できるだけ良い商品を選んだはずの住宅ローンですが、借り換えをすることでお得になるケースがあります。特に固定金利を選択している方は、住宅ローンを組んだときよりも現在の方が、金利が低い商品が出ている可能性があり、借り換えることによって総返済額が軽減する可能性があります。
また、金利が上昇する、固定金利期間が終了する時期は、借り換えのタイミングとしておすすめです。金利の他にも、借り換えで最新の団体信用生命保険に加入できるメリットも存在します。
ただし、住宅ローンの借り換えには手数料などの諸費用がかかりますので、諸費用分も含めた上で得をするのかの見極めが大事となります。
住宅ローンの借り換えは諸費用も考慮しておこう
住宅ローンの借り換えは返済額を軽減させる効果がありますが、諸費用もかかります。手数料などの諸費用は、項目が多く合計すると数十万円と高額です。そのため、諸費用も含めた上で、借り換えは得となるかを見極める必要があります。
また、支払いは借り換える際に借入金額に上乗せすることもできますし、自己資金で支払うこともできますので、負担とならない方を選択するとよいでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
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