更新日: 2021.05.20 ローン

住宅ローンの繰り上げ返済で起こるデメリットとは? 損をしないために気を付けたいこと

住宅ローンの繰り上げ返済で起こるデメリットとは? 損をしないために気を付けたいこと
住宅ローンの負担を減らすために、繰り上げ返済を予定している方は多いでしょう。そして、ほとんどの方が、できるだけ効果的な方法で繰り上げ返済をしたいと考えているはずです。
 
繰り上げ返済で十分な効果を得るためには、繰り上げ返済で生じるデメリットを理解し、回避するための対策をとることが大切です。
 
そこでこの記事では、繰り上げ返済にともなうデメリットについて解説します。繰り上げ返済の方法やタイミングを判断する材料の1つとして、ぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジュを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。

新井智美

監修:

監修:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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住宅ローンの繰り上げ返済とは?

住宅ローンの「繰り上げ返済」とは、月々の返済とは別に、前倒しで返済をすることです。
 
繰り上げ返済の種類には、ローン残高を全額まとめて返済(完済)する「全部繰り上げ返済」と、一部だけを前倒しで返済する「一部繰り上げ返済」があります。また、一部繰り上げ返済は、返済額をどのように元金に充当するかによって「期間短縮型」と「返済額軽減型」に分かれます。
 
・期間短縮型
繰り上げ返済した金額を、残りの返済期間の返済の一部に充当する方式。毎月の返済額はかわらないものの、返済期間を短縮でき、短縮された期間に発生するはずだった利息が削減されます。
 
・返済額軽減型
繰り上げ返済をした金額を残返済期間全体にならして充当する方式。毎月の返済額が減額され、さらに元金が減った分利息も軽減されます。
 

住宅ローンを繰り上げ返済するメリットは?

繰り上げ返済の最大のメリットは、最終返済日までに支払うはずの利息を節約できる点です。繰り上げ返済をしたお金は、元金に充当されます。将来返済する予定だった元金を前倒しで返済することで、繰り上げ返済した元金に対応する金利を支払わなくてよくなるのです。
 
また、期間短縮型の場合は、返済が当初の予定よりも早く終わるため、年齢が高くなる前に家計の負担を減らせるという利点もあります。
 
一方、返済額軽減型は月々の返済の負担が軽減できるため、毎月の固定費を負担に感じている方にとってメリットが大きい方法だといえるでしょう。
 

繰り上げ返済で生じる可能性がある3つのデメリット

繰り上げ返済は、適切に利用すれば大きなメリットのある手段です。しかし、繰り上げ返済の手続き方法や繰り上げ返済をする金額、タイミングなどによってはデメリットが生じることもあるため、慎重に検討することが大切です。
 
繰り上げ返済にともない発生する可能性がある主なデメリットは、次の3点です。
 

1.手数料がかかることがある
2.手元資金不足に陥ることがある
3.住宅ローン控除が適用されなくなることがある

 
以下で、それぞれについて詳しくみていきましょう。
 

手数料がかかることがある

金融機関によっては、繰り上げ返済手続きの際に手数料がかかります。繰り上げ返済の回数が増えると、手数料の負担も大きくなるため注意しましょう。繰り上げ返済のタイミングや金額によっては、効果が手数料負担で相殺されてしまうことも考えられます。
 
インターネットからの手続きなら手数料が無料になるなど、手続きの方法によって繰り上げ返済手数料の金額が異なる金融機関もあります。繰り上げ返済をするときには、手続き方法ごとの手数料を確認して、できるだけコストのかからない方法を選択するとよいでしょう。
 

手元資金不足に陥ることがある

繰り上げ返済を利用すると将来の支払金利が削減されるため、長期的にみれば金銭的な負担が軽減されます。しかし、短期的には手元の資金が減少することになるため、注意が必要です。特に期間短縮型の場合は毎月の返済額が据え置かれるため、資金不足に陥りやすいという側面があります。
 
繰り上げ返済をする際は、急な出費やライフイベントごとにかかる費用などに十分に備えたうえで、それでも余裕がある資金だけを返済に回すようにしましょう。
 

住宅ローン控除が適用されなくなることがある

住宅ローン控除の適用中に繰り上げ返済をするときは、住宅ローンの残りの返済期間に注意しなければなりません。
 
住宅ローン控除が適用されるのは、返済期間が10年以上の住宅ローンです。繰り上げ返済などでローンの返済期間を短縮する場合は、短縮後の期間が10年以上あることが求められます。
期間短縮型で繰り上げ返済をした結果、残りの返済期間が10年を切ると、住宅ローン控除は受けられなくなるのです。
 
また、住宅ローン控除の減税額は住宅ローンの年末残高が多いほど大きくなります。繰り上げ返済をして残高が減れば、その分、減税額が少なくなることも頭に置いておいてください。
 
住宅ローン控除の適用中に繰り上げ返済を検討する際は、双方の効果を具体的にシミュレーションしたうえで、繰り上げ返済のタイミングを決めましょう。
     

住宅ローンを繰り上げ返済はメリット・デメリットを比較して利用しましょう

繰り上げ返済には、将来的な利息の支払額を削減して、負担を軽減するという大きなメリットがあります。支払期間の短縮や月々の支払額の軽減など、目的に応じた方式の選択も可能です。
 
しかし、適切な方法で繰り上げ返済を実行しないと、かえって負担感が増したり効果が小さくなったりといったデメリットが生じることがあるため、十分に注意しましょう。
 
繰り上げ返済を検討するときには、手数料や住宅ローン控除などさまざまな要素を考慮したうえで効果を試算し、ベストな方法、タイミングを見極めることが重要です。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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