そこで今回は、世帯年収500万円の住宅ローン平均借入額や無理なく返済できる金額の目安などを詳しく解説します。これから先、住宅ローンを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
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監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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世帯年収500万円は全体の何割?
まず、世帯年収500万円の、生活レベルについて見ていきましょう。
厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査 賃金の分布」によると、世帯年収500万円の割合は、以下の通りです。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
30~34歳 | 4.1% | 1.1% |
35~39歳 | 8.0% | 2.4% |
40~44歳 | 10.1% | 3.8% |
45~49歳 | 11.6% | 4.3% |
40代に入れば、男性の世帯年収の割合も21.7%となるので、およそ5人に1人が年収500万円であることがわかります。しかし、30代男性の場合、12.1%と40代男性よりも10%低くなっています。
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世帯年収500万円の人の住宅ローン平均借入額
住宅金融支援機構の「2019年 フラット35利用者調査」によると、住宅を購入した世帯の借入額に対する年収倍率は平均6~7倍であることがわかっています。それに基づいて計算すると、平均年収500万円の場合、およそ3,000~3,500万円が平均借入額となります。
ただし、これはあくまで平均借入額であって、無理なく返済できる額とは異なる点に注意する必要があります。そこで、世帯年収500万円の世帯の方が、無理なく返済できる金額の目安はどれくらいなのか、その指標となる返済負担率について詳しく紹介します。
また、住宅ローンを組むときに用意する頭金の平均額も紹介しますので、あわせてチェックしてくださいね。
返済負担率
返済負担率とは、年収に対する住宅ローンの年間返済額の割合のこと。住宅ローン審査で、金融機関がチェックする項目のひとつです。
返済負担率が高いと、月々のローン支払額が負担となり、返済できなくなるリスクが高まります。そうならないためにも、返済負担率は年収500万円の場合、35%以下にすることが理想とされています。
なお、住宅ローン以外に、すでに別のローンやカードローン、キャッシングをしている場合、その金額も返済負担率に含めて計算します。
頭金はどれくらい用意すべき?
住宅ローンを組むときに、頭金を用意するケースがほとんどです。頭金をしっかりと用意できれば、返済負担率を下げることが可能になります。また、無理のない範囲で返済負担率はそのままにして、購入する物件のグレードを上げてもよいでしょう。
一般的に頭金は、年収の1~2割ほど用意するのが妥当だと言われています。ただし、頭金を捻出するために、手持ちのお金をゼロにするのは得策ではありません。ある程度資金は残しておいて、生活に余裕を残しておくことが大切です。
世帯年収500万円の人が無理なく返済できる金額の目安
世帯年収500万円でも、住宅ローンは計画的に返済しないと生活が厳しくなる恐れがあります。そうならないためにも、無理のない範囲で住宅ローンを組むことが大切です。
この見出しでは、世帯年収500万円の人が、無理なく返済するためのポイントを2つ紹介します。
シミュレーションで確認する
年収500万円の人が、無理のない範囲で住宅ローンを返済するには、返済負担率が重要なポイントです。返済負担率とは、年間の住宅ローンの返済額が、年収のどれくらいを占めているのかを表した割合のこと。
一般的に年収500万円の人の返済負担率は、35%以下とされていますので、35%以下になるようにシミュレーションしてみてください。
以下は、返済負担率が25%・30%・35%の住宅ローン借入額の目安です。元利均等35年返済・金利1.40%・ボーナス時返済なしという条件で算出していますので、住宅ローンを組むときの参考にしてみてください。
●返済負担率25%:3457万円
●返済負担率30%:4148万円
●返済負担率35%:4839万円
返済負担率が25%の場合と、35%の場合では、借り入れ目安となる金額が1000万円以上変わります。しかし、35%はあくまでも返済負担率ギリギリの割合であり、ほかにも別のローンを借りていれば厳しい金額です。
あくまでもシミュレーションであることを理解したうえで、実際の借入額はよく話し合って決めましょう。
自己資金がいくらあるか
年収500万円の人が、無理なく毎月の住宅ローンを支払うためにも、自己資金についてもしっかりと家族間で話し合っておきましょう。自己資金がいくらあるか、いくら用意するかによって、住宅ローンの負担が大きく変わってきます。
自己資金の使い方には、以下であげるようにさまざまな方法があります。
・住宅ローン契約にかかる手数料を自己資金で支払う
・頭金を物件価格の2割用意する
自己資金は、必ずしも用意しなくてはならないわけではありません。近年では、頭金ゼロでも、契約できる住宅ローン商品も多く見られます。自己資金の準備が難しい場合は、頭金ゼロでも契約できるタイプの住宅ローンを検討するのもよいでしょう。
平均借入額を知って無理のない範囲で組むことが大切!
年収500万円の人が、無理のない範囲で住宅ローンを借りるためにも、返済負担率は必ず確認しなくてはいけません。返済負担率は年収500万円の場合、35%以下が理想とされていますが、住宅ローン以外にもすでにお金を借りている方は、すべてを含めたうえで計算してください。
住宅ローンを組むときは、返済の負担を少しでも軽くするために、頭金などの自己資金はできる限り用意しておくと安心です。返済負担率のシミュレーションを活かして、自分に合った、無理のない金額で住宅ローンを検討しましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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