更新日: 2024.03.29 その他ローン

カーリースはやばいって本当? その理由5つと失敗しない方法、メリットも解説

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

カーリースはやばいって本当? その理由5つと失敗しない方法、メリットも解説
最近では車を現金やローンで購入するのではなく、リースで所有する人が増えています。一方で、「カーリースはやばい」、「カーリースは利用してはいけない」といった意見も少なくありません。

この記事では、カーリースがやばいと言われる理由や失敗しないで賢く使う方法などを詳しく解説しています。

カーリースに興味がある人や利用を検討している人は、是非参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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カーリースがやばいといわれる言われる5つの理由

カーリースとは、リース会社に契約期間中、毎月一定額のリース料を支払うことで好きな車を借りるサービスです。
カーリースは車購入の初期費用や税金などがリース料に含まれているため、大きな負担が不要であり、契約内容によっては車検費用やメンテナンス費用までリース料に含まれているカーリースもあります。このようなメリットがあるカーリースですが、「やばい」といった意見もあり、その理由は次の5つです。

(1)現金やローンで購入するよりも割高になる
(2)中途解約や契約内容の変更ができない
(3)契約満了時に支払いが発生する可能性がある
(4)カスタマイズや改造ができない
(5)審査に落ちる可能性がある

カーリースでは、契約期間中の車所有名義はリース会社となっており、一般的に契約満了時には返却しなければならないため、前述のような制限があります

カーリースがやばいと言われる理由(1)現金やローンで購入するよりも割高になる

カーリースがやばいと言われる理由の1つとして、「現金やローンで購入するよりも割高になる」点が挙げられます。
カーリースでは、リース料に購入時諸経費や税金、車検の費用が含まれており、購入時におけるカーディーラーとの値引き交渉や売買契約、リース期間の納税や車検の手続きなどを全て代行してもらえます。つまりリース料には、これらの代行にかかるコストやリース会社の利益まで含まれるため、リースのほうが現金やローンでの購入よりも割高になりやすい傾向にあります。

例えば、日産のノートの購入額は229万9000円ですが、オリックスのカーリース・オンラインを利用する場合、契約期間である7年での総支払額は345万5760円となります。日産ノートを購入した場合とオリックスのカーリース・オンラインでリース期間7年の契約をした場合の比較は、図のとおりです。

項目 現金またはローンで購入 オリックスのカーリース・オンラインでリース期間7年を利用
総支払額 229万9000円
(金利年2%、毎月7千円のメンテナンス費用含む。支払い総額の詳細は246万5550円)
345万5760円
(月4万1140円)
購入時諸経費 含まない 含む
税金 別途負担 リース料に含まれる
車検 別途負担 リース料に含まれる
オイル交換 別途負担 リース料に含まれる
(半年に1回、オイルエレメント交換は年1回)
タイヤ交換 別途負担 別途負担
バッテリー交換 別途負担 別途負担
その他特記事項 ・契約から5年経過後からは乗り換え、返却が可能
・期間満了となった場合は、そのまま車をもらえる
・期間満了時に返却する場合は、年間リース料の20%がキャッシュバック

著者作成

前述のとおり、日産ノートをローンで購入した場合よりもリース利用のほうが総支払額で100万円程度高くなります。しかし、税金や車検、オイル交換などがリース料に含まれるうえ、リース期間満了となった場合にはそのまま車をもらえます。従って、カーリースは「現金やローンで購入するよりも割高である」と一概に断言はできません。

カーリースが「現金やローンで購入するよりも割高である」と断言できない要因の1つとして、「リース会社の調達力」が挙げられます。リース会社はカーディーラーから車両を購入し、その車両をカーリースに提供しています。例えば、オリックスでは年間約8万台もの新車を購入しているため、有利な条件で調達することができ、その分がリース料にも反映されています。

一方で、オイル交換などは車の使用目的や消耗具合によって、必要となるタイミングは違います。例えば、週末の買い物程度の近い距離のみに車を使用する人であれば、オイル交換の頻度は年1回でもよい可能性もあるため、カーリースを利用するよりも現金やローンで購入したほうが経済的に乗れます。
また、通勤などで毎日長距離を運転する人にとっては、オイル交換だけでなく、タイヤ交換やバッテリー交換までリース料に含まれるカーリースを利用したほうが安全にかつ、経済的に乗れる可能性があります。

つまりカーリースは、車の使用目的や消耗具合によっては「現金やローンで購入するよりも割高である」とは断言できないため、車の購入を検討する場合は、事前に現金やローンでの購入とカーリースと十分に比較しましょう。

カーリースがやばいと言われる理由(2)中途解約や契約内容の変更ができない

カーリースでは、原則として中途解約ができません。
やむを得ず中途解約が認められた場合でも、残りのリース料や違約金などを一括して払わなければならない可能性があるため、「カーリースはやばい」と言われています。中途解約による残りのリース料や違約金の支払いは、どのような経緯であっても発生し、盗難や事故による廃車、海外への転勤などご自身に過失がない場合も例外ではありません。
一方で、車をローンで購入した場合も盗難や事故による廃車ではローンが残るため、カーリースだけのデメリットとは断言できません。なお、中途解約の場合の違約金などはリース会社によって違いがあり、公式サイトに公表していないところもあるため、事前に確認をしておきましょう。

また、カーリースでは、車の変更など契約内容の変更もできません。
従って、どうしても契約内容の変更をしたい場合は現在の契約を中途解約し、新たに契約し直す必要がありますが、リース会社の承認が必要となります。リース期間中に結婚や出産、転勤などのライフステージの変化が想定される場合は、それらを見越した車や契約を検討しましょう。

そして自動車保険の中には、事故によるカーリースの中途解約費用が保障されるものもあります。中途解約の可能性がある人は、是非加入しましょう。

カーリースがやばいと言われる理由(3)契約満了時に支払いが発生する可能性がある

カーリースは、契約満了時に次の要因で支払いが発生する可能性があるため、「カーリースがやばい」と言われています。

・走行距離の上限を超えている
・傷や汚れがある
・「残価」よりも実際に返却した際の査定額が下回っている

一般的に、カーリースでは契約時に1ヶ月あたりの走行距離を設定し、走行距離×リース期間の月数で求めた値が、リース期間における走行距離の上限となっています。そして、契約満了で車を返却する際にこの走行距離の上限を超えている場合は、その超過分に応じた金額が請求されます。
例えば、オリックスのカーリース・オンラインでは、契約満了時に2000km×リース期間の月数を超えている場合、超過分が1kmあたり8円の請求が発生します。1ヶ月あたりの走行距離や超過分の料金はリース会社によって違いがあるため、事前に確認しておくとともに、ご自身の1ヶ月間の走行距離は把握しておきましょう。

また、カーリースでは、契約満了で車を返却する際、契約当初の状態に戻す「原状回復」が義務付けられています。日常の使用に伴う損傷や経年劣化は対象外ですが、著しい傷や凹み、汚れがある場合は、原状回復費用を請求される場合があります。

さらにカーリースでは、契約満了時に想定される車の価値である「残価」よりも実際に返却した際の査定額が下回っている場合、「残価精算」によりその差額を支払わなければなりません。しかし、図表2のカーリースにおける契約方式のうちクローズドエンド方式であれば、「残価精算」の必要はありません。

前述のとおり、日産ノートをローンで購入した場合よりもリース利用のほうが総支払額で100万円程度高くなります。しかし、税金や車検、オイル交換などがリース料に含まれるうえ、リース期間満了となった場合にはそのまま車をもらえます。従って、カーリースは「現金やローンで購入するよりも割高である」と一概に断言はできません。

カーリースが「現金やローンで購入するよりも割高である」と断言できない要因の1つとして、「リース会社の調達力」が挙げられます。リース会社はカーディーラーから車両を購入し、その車両をカーリースに提供しています。例えば、オリックスでは年間約8万台もの新車を購入しているため、有利な条件で調達することができ、その分がリース料にも反映されています。

一方で、オイル交換などは車の使用目的や消耗具合によって、必要となるタイミングは違います。例えば、週末の買い物程度の近い距離のみに車を使用する人であれば、オイル交換の頻度は年1回でもよい可能性もあるため、カーリースを利用するよりも現金やローンで購入したほうが経済的に乗れます。
また、通勤などで毎日長距離を運転する人にとっては、オイル交換だけでなく、タイヤ交換やバッテリー交換までリース料に含まれるカーリースを利用したほうが安全にかつ、経済的に乗れる可能性があります。

つまりカーリースは、車の使用目的や消耗具合によっては「現金やローンで購入するよりも割高である」とは断言できないため、車の購入を検討する場合は、事前に現金やローンでの購入とカーリースと十分に比較しましょう。

カーリースがやばいと言われる理由(2)中途解約や契約内容の変更ができない

カーリースでは、原則として中途解約ができません。
やむを得ず中途解約が認められた場合でも、残りのリース料や違約金などを一括して払わなければならない可能性があるため、「カーリースはやばい」と言われています。中途解約による残りのリース料や違約金の支払いは、どのような経緯であっても発生し、盗難や事故による廃車、海外への転勤などご自身に過失がない場合も例外ではありません。
一方で、車をローンで購入した場合も盗難や事故による廃車ではローンが残るため、カーリースだけのデメリットとは断言できません。なお、中途解約の場合の違約金などはリース会社によって違いがあり、公式サイトに公表していないところもあるため、事前に確認をしておきましょう。

また、カーリースでは、車の変更など契約内容の変更もできません。
従って、どうしても契約内容の変更をしたい場合は現在の契約を中途解約し、新たに契約し直す必要がありますが、リース会社の承認が必要となります。リース期間中に結婚や出産、転勤などのライフステージの変化が想定される場合は、それらを見越した車や契約を検討しましょう。

そして自動車保険の中には、事故によるカーリースの中途解約費用が保障されるものもあります。中途解約の可能性がある人は、是非加入しましょう。

カーリースがやばいと言われる理由(3)契約満了時に支払いが発生する可能性がある

カーリースは、契約満了時に次の要因で支払いが発生する可能性があるため、「カーリースがやばい」と言われています。

・走行距離の上限を超えている
・傷や汚れがある
・「残価」よりも実際に返却した際の査定額が下回っている

一般的に、カーリースでは契約時に1ヶ月あたりの走行距離を設定し、走行距離×リース期間の月数で求めた値が、リース期間における走行距離の上限となっています。そして、契約満了で車を返却する際にこの走行距離の上限を超えている場合は、その超過分に応じた金額が請求されます。
例えば、オリックスのカーリース・オンラインでは、契約満了時に2000km×リース期間の月数を超えている場合、超過分が1kmあたり8円の請求が発生します。1ヶ月あたりの走行距離や超過分の料金はリース会社によって違いがあるため、事前に確認しておくとともに、ご自身の1ヶ月間の走行距離は把握しておきましょう。

また、カーリースでは、契約満了で車を返却する際、契約当初の状態に戻す「原状回復」が義務付けられています。日常の使用に伴う損傷や経年劣化は対象外ですが、著しい傷や凹み、汚れがある場合は、原状回復費用を請求される場合があります。

さらにカーリースでは、契約満了時に想定される車の価値である「残価」よりも実際に返却した際の査定額が下回っている場合、「残価精算」によりその差額を支払わなければなりません。しかし、図のカーリースにおける契約方式のうちクローズドエンド方式であれば、「残価精算」の必要はありません。

契約方式 オープンエンド方式 クローズドエンド方式
残価の開示 あり なし
残価精算 利用者負担 リース会社負担
リース料 クローズドエンド方式よりも安い傾向 オープンエンド方式よりも高い傾向

※コスモMyカーリース よくあるご質問 ご契約内容についてを基に作成

前述のように、カーリースでは契約満了時に「走行距離の超過」や「傷や凹み、汚れ」、「残価精算」により支払いが発生する可能性があるため、「カーリースはやばい」と言われています。しかし、この契約満了時における支払い発生のリスクは、契約満了時に車をもらえるプランで回避できます。例えば、オリックスの「いまのりセブン」や「いまのりナイン」は、契約満了時に車がもらえるため、走行距離や傷、凹みなども気にせずに乗れます。

カーリースがやばいと言われる理由(4)カスタマイズや改造ができない

一般的にカーリースでは、契約満了時に車を契約当初の状態に戻して返却しなければならないため、契約期間中は車の大幅なカスタマイズや改造ができません。
カーナビやシートカバーの取り付けなど、軽微ですぐに原状回復可能なカスタマイズは問題ありません。大幅なカスタマイズや改造ができないことは、車をいじることが好きな人にとっては大きなデメリットであり、「カーリースがやばい」と言われる理由の1つです。
大幅なカスタマイズや改造をしたい人は、契約満了時に車をもらえるプランを利用しましょう。

カーリースがやばいと言われる理由(5)審査に落ちる可能性がある

カーリースでは、「申し込み後の審査で落ちた場合」は契約できません。
つまり、カーリースは誰でも利用できるわけではないため、「カーリースがやばい」と言われています。一方でローンで車を購入する場合も審査はあるため、審査で落ちるリスクはカーリースに限ったことではありません。

いずれのリース会社も審査内容は公表していませんが、個人信用情報機関に加盟しているため、次の信用情報が登録されている場合は審査に落ちる可能性が高いです。

・他の借り入れにおける延滞の履歴
・任意整理や自己破産など債務整理の履歴

前述の信用情報が登録されている可能性がある場合は、各個人信用情報機関からご自身の信用情報を取り寄せて確認しましょう。

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カーリースで失敗しないための方法

カーリースは、走行距離の超過や原状回復費用、残価精算などによる契約満了時の支払い発生や中途解約金などさまざまな要因でやばいと言われています。このようなカーリースで失敗しないための方法は、次のとおりです。

(1)車をもらえるプランを選ぶ
(2)契約満了時に支払いが発生しないプランを選ぶ
(3)リース期間が短期間のプランもしくはリース期間中でも車の返却が可能なプランを選ぶ
(4)事故による中途解約費用が補償される保険に加入する

前述はカーリースで失敗しないための方法ですが、前述以上に「十分に検討する」ことが重要です。車に対する価値観や考え方、使用目的、今後のライフプランによっては、割高であってもカーリースを利用したほうがよい場合もあります。

カーリースで失敗しないための方法(1)車をもらえるプランを選ぶ

カーリースでは、契約満了時には契約当初の状態での返却が一般的であるため、走行距離の超過や原状回復費用、残価精算などにより支払いが発生するリスクがあります。これらのリスクを回避する一番の方法は、車をもらえるプランを選ぶことです。車をもらえるプランを取り扱っている代表的なカーリースは、図のとおりです。

リース名 車をもらえるプランのリース期間
オリックス 7年、9年、11年
コスモMyカーリース 9年
MOTA 7年、9年、11年
カーコンカーリース 7年、9年、11年

著者作成

前述のとおり、車をもらえるプランのリース期間は7~11年と長くなっています。車をもらえるプランは、結果として車を購入していることと同じであるため、購入時諸経費や税金、車検費用などが含まれる分だけ現金やローンで購入するよりも支払総額が高くなる傾向にあります。車をもらえるプランと現金やローンで購入する場合との支払総額を、事前に必ず比較しましょう。

また車をもらえるプランでは、車種が限定されている場合があります。希望の車種が、もらえるプランに該当しているか確認しましょう。さらに車をもらえるプランでは、契約満了時の名義書換費用が自己負担である場合や、条件が設けられている場合があります。
例えば、コスモMyカーリースでは、名義書換費用は自己負担とされています。一方で、オリックスのカーリース・オンラインでは、カーリースの契約者への変更かつ、車検証に記載されている使用の本拠の位置などについて変更がない場合に限り、手続きの費用負担なく名義書換ができるとされています。
名義書換にかかる費用や条件は、契約前に確認しておきましょう。

カーリースで失敗しないための方法(2)契約満了時に支払いが発生しないプランを選ぶ

契約満了時の支払いリスクを回避する最善策は車をもらえるプランの利用ですが、リース会社によっては、希望の車種が対象外である可能性やそもそもプランの取り扱いがない可能性があります。このような場合は、契約満了時に「支払いが発生しないプラン」を選びましょう。

走行距離の上限超過や原状回復、残価精算により契約満了時に支払いが発生するため、走行距離の制限がないプランや原状回復、残価精算が不要なプランがお勧めです。
例えば「SOMPOで乗ーる」は月間走行距離の上限が3000kmであるため、多くの人には実質無制限となります。さらに「SOMPOで乗ーる」では、走行距離の範囲内かつ、原状回復の場合、残価精算不要となる「残価保証オプション」というものもあります。残価精算は、「クローズドエンド方式」の契約である場合も不要となるため、事前に契約方式の確認をしましょう。
車をもらえるプラン以外で契約満了時に支払いが発生しないプランは多くはありませんが、利用を検討するカーリースに取り扱いがないか事前に確認しましょう。

カーリースで失敗しないための方法(3)リース期間が短期間のプランもしくはリース期間中でも車の返却が可能なプランを選ぶ

カーリースでは、一般的に中途解約やリース期間中のプラン変更は認められていません。
事故による廃車や盗難、急な海外への転勤など、やむを得ず認められる可能性はあるものの、その際は残りのリース料や違約金などを請求されます。このような中途解約のリスクを避けるために、リース期間が短期間のプランやリース期間中でも車の返却が可能なプランを選びましょう。

プランの中には、一定期間乗り続けていれば契約満了前でも返却が可能なものもあります。また、1年以内に中途解約する可能性がある人向けに、「1ヶ月単位で利用できるカーリース」もあります。ご自身のライフプランにも照らし合わせて適切なリース期間で契約するとともに、中途解約のリスクも考慮して、リース期間満了前でも返却が可能なプランを利用しましょう。

カーリースで失敗しないための方法(4)事故による中途解約費用が補償される保険に加入する

事故での廃車などによる中途解約リスクは、中途解約費用が保障される「リースカー車両費用保険特約」に加入することで回避できます。
事故での廃車などにより中途解約となった場合、一般的な車両保険では中途解約金ほどの保険金をもらえない可能性があり、この場合は不足分を負担しなければなりません。これに対し、「リースカー車両費用保険特約」に加入している場合は、中途解約金と同額が保険金としてもらえるため、負担なく中途解約手続きができます。

「リースカー車両費用保険特約」で補償される場合は、次のとおりです。

・車が修理できないとき
・盗難され、車が発見されなかったとき
・修理費が中途解約金を上回るとき
・修理費が車両保険金を上回るとき

リースカー車両費用保険は特約であるため、現在加入の保険にオプションで付加できる可能性があります。カーリースを利用する際は、万が一に備えて加入しておきましょう。

本当にやばい?カーリースのメリット

「カーリースはやばい」と言われていますが、次のようなメリットがあります。

(1)購入時の諸経費支払いが不要
(2)税金、車検費用などでお金の心配をしなくてよい
(3)車両の管理が不要

前述のメリットにより、カーリースを利用する人は増えています。

カーリースのメリット(1)購入時の諸経費支払いが不要

カーリースではローンでの購入であっても、自己負担しなければならない購入時の諸経費もリース料に含まれるため、毎月一定額のリース料で新車に乗れます。まとまったお金を負担することなく新車に乗れる点は、カーリースにおける大きなメリットと言えます。

カーリースのメリット(2)税金、車検費用などでお金の心配をしなくてよい

車を現金やローンで購入した場合、税金や車検費用などでまとまったお金が定期的に必要です。さらに、タイヤ交換やオイル交換などのメンテナンス費用や故障による修理費用などで突然まとまったお金が必要になることもあり、その度に預貯金を崩したり、生活費を切り詰めて資金を捻出することも少なくありません。
現金やローンで購入している場合、このような支払いの度にお金の心配をする人もいますが、カーリースを利用している場合はリース料に含まれているため、お金の心配をする必要がありません。

リース料に含まれている費用の範囲は、プラン内容やメンテナンスパックによって違いがあります。例えば、「コスモMyカーリース」では、3つのメンテナンスパックがあり、それぞれのリース料に含まれるサポート内容は図のとおりです。

サービス内容 ゴールドパック シルバーパック ホワイトパック
車両代金
購入時車検登録料
車検時点検
オイル交換
タイヤ交換
ブレーキパッド交換
バッテリー交換
ワイパーゴム交換
エアコンフィルタ交換
その他消耗品

※コスモ Myカーリース 選べる!3つのメンテナンスパックをご紹介を基に作成
前述のとおり、プランによってリース料に含まれているサポート内容に違いがあります。ホワイトパックの場合は購入時の諸経費までが含まれているため、車検や税金、消耗品の交換など維持費の支払いは負担しなければなりません。
したがって、毎月リース料を支払いながら、将来の維持費支払いのための積み立てが必要であり、維持費支払いの度にお金の心配をしなければならない可能性があります。

これに対し、シルバーパックの場合は車検や車検に伴う税金の支払いやオイル交換までサポートされているため、定期的な支払いは不要となります。しかしシルバーパックでも消耗品の交換などはサポートされていないため、ホワイトパックほどではありませんが、将来の消耗品交換のための積み立ては必要です。併せて消耗品の交換の際は、お金の心配をしなければならない可能性があります。

また、ゴールドパックでは、多くの消耗品の交換までサポートされているため、将来の消耗品の交換のための積み立てなどはほとんど必要なく、お金の心配はほとんど必要ありません。さらに消耗品の交換までをプロに任せられるため、安心して車に乗れます。

一方で、ホワイトパックやシルバーパックでは消耗品の交換は自分で手配するため、車に詳しい人や自動車整備工場に知り合いがいる人などは、ゴールドパックに加入するよりも安い金額で済む可能性もあります。

したがって、コスモMyカーリースの場合はゴールドパックに加入するほうが、毎月一定額のリース料でお金の心配をする必要もほとんどありません。しかしホワイトパックやシルバーパックのほうが安く済む可能性があるため、どのプランがお金の心配をせずに安心して乗れるか検討しましょう。

カーリースのメリット(3)車両の管理が不要

車を現金やローンで購入した場合、車検やオイル交換など車両の管理をご自身でしなくてはなりません。日々忙しくしている人の場合、車検の期限を忘れてしまったり、気が付くとオイル交換のタイミングからずいぶん過ぎている可能性もあります。しかし、車検やオイル交換などをサポートしているメンテナンスパックに加入したカーリースであれば、リース会社から事前に案内してもらえるため、うっかり忘れても安心です。

また、車を現金やローンで購入した場合、車検やオイル交換を依頼する業者の選定も自分でしなければなりません。
自動車整備工場に知り合いがいる人や常に依頼する業者が決まっている人などは、業者の選定の手間が省ける可能性はありますが、それ以外の人にとって業者の選定は手間がかかります。その点カーリースでは、リース会社から持ち込む業者が指定されるため、手間がかかりません。

カーリースでは車両の管理をリース会社が行ってくれるため、スケジュール管理や持ち込む業者の選定に手間をかけることなく車に乗れます。

カーリースに向いている人の特徴

やばいと言われているカーリースは、メリットがある車の乗り方の1つですが、全ての人に最適な乗り方ではありません。例えば、次の項目に当てはまる人は、カーリースのほうが合っている可能性が高いです。

(1)手軽に新車に乗りたい人
(2)大きな金額の出費で心配をしたくない人
(3)手間をかけたくない人
(4)近距離の運転がメインの人
(5)単身赴任先で車が必要な人

前述のようにカーリースの特徴やメリットに合っている人にとって、最適な車の乗り方と言えます。

カーリースに向いている人の特徴(1)気軽に新車に乗りたい人

車を現金で購入する場合は当然のこと、ローンで購入する場合でも諸経費の支払いがあるため、ある程度まとまったお金が必要です。購入にあたって預金を取り崩すこともあるため、慎重になってしまいますが、もっと気軽に新車に乗りたい人は少なくありません。
カーリースであれば、購入時の諸経費もリース料に含まれており、毎月の支払いのみで済みます。そして、預貯金を取り崩してまとまったお金を捻出することも不要であるため、気軽に新車に乗れます。

つまり、気軽に新車に乗りたい人にとって、カーリースは最適な方法と言えます。

カーリースに向いている人の特徴(2)大きな金額の出費で心配をしたくない人

車を現金やローンで購入した場合は購入時だけでなく、購入後の税金や車検、メンテナンスなどの維持費支払いで大きな金額の出費が発生します。税金や車検のように定期的に発生するものであれば準備もできますが、メンテナンスや突然の修理は不定期であるため、常に大きな金額の出費に備えておかなければなりません。
一方、カーリースでは「メンテナンス費用までサポートしてくれるプラン」もあるため、大きな金額の出費に備える必要がほとんどありません。

つまり、大きな金額の出費で心配をしたくない人は、購入よりもカーリースのほうが向いているといえるでしょう。

カーリースに向いている人の特徴(3)手間をかけたくない人

車を購入する場合は車選びから手続きまで、何度も店舗に出向く必要があります。さらに、購入後も車検やメンテナンスで業者を選ぶ手間がかかりますが、このような手間を面倒に感じる人は、カーリースのほうが向いています。
カーリースでは、申し込みから契約までインターネットと郵送で完結でき、自宅まで納車してくれる場合があります。さらに車検やメンテナンスの業者も指定されているため、選ぶ手間がかかりません。

日頃忙しく、車購入に手間をかける余裕がない人は、カーリースがお勧めです。

カーリースに向いている人の特徴(4)近距離の運転がメインの人

近くのショッピングモールなどに買い物に行くために車が必要な人は、カーリースが向いています。カーリースでは走行距離の制限があり、超過した場合は契約満了時にその分の追加支払いが発生します。「近距離の運転がメイン」であれば、走行距離の制限を超過する可能性も低く、気にしながら運転する必要もありません。

カーリースに向いている人の特徴(5)単身赴任先で車が必要な人

自宅に車はあるものの単身赴任先でも車が必要な人は、カーリースが向いています。
単身赴任の期間のみ車が必要であるため、異動となった場合は車を返却すればよく、さらに次の赴任先までの輸送費もかかりません。なお、次の異動時期が未定の場合などは、短期間のプランや契約満了前でも返却できるプランを利用しましょう。

カーリースに向いていない人の特徴

カーリースに向いている人がいる一方で、カーリースが向いていない人もいます。次の項目に該当する人は、カーリースよりも現金やローンで購入する方が向いています。

(1)預貯金など金融資産に余裕がある人
(2)長距離運転メインで頻繁に車を運転する人
(3)カスタマイズや改造が好きな人
(4)気に入った1台に乗り続けたい人

カーリースに向いていない人でも、それに合わせた利用方法があるため、一度検討してみましょう。

カーリースに向いていない人の特徴(1)預貯金など金融資産に余裕がある人

車は現金で購入するほうが、カーリースを利用するよりも総支払額が抑えられる可能性が高いです。したがって、車を現金で購入しても生活に支障がないほど預貯金や金融資産に余裕がある人は、カーリースには向いていない可能性があります。預貯金など金融資産に余裕がある人は、購入前に必ず総支払額を比較しましょう。

なお、預貯金を取り崩したくない人や、投資信託などの金融資産で解約すると損失が出てしまう人は、カーリースの利用を検討しましょう。

カーリースに向いていない人の特徴(2)長距離運転メインで頻繁に車を運転する人

カーリースでは、走行距離の制限を超過した場合、契約満了時にその分の追加支払いが発生します。
そのため長距離運転がメインで頻繫に車を運転する人は、走行距離の制限を超過してしまう可能性が高く、カーリースには向いていません。長距離運転がメインで頻繫に車を運転する人がカーリースを利用する場合は、長めの走行距離を設定するか、契約満了時に車がもらえるプランを検討しましょう。特に、契約満了時に車がもらえるプランであれば、走行距離を気にせずに乗れます。なおカーリースの利用に関わらず、ご自身の1ヶ月の走行距離は事前に把握しておきましょう。

カーリースに向いていない人の特徴(3)カスタマイズや改造が好きな人

カーリースでは、契約満了時には契約当初の状態に戻す「原状回復」での返却が一般的であるため、「原状回復」が困難なカスタマイズや改造ができません。つまりカスタマイズや改造が好きな人は、カーリースに向いていない可能性が高いです。

カスタマイズや改造が好きな人でカーリースを利用したい場合は、車がもらえるプランを選びましょう。車がもらえるプランであれば、カスタマイズや改造もできる可能性が高いです。

カーリースに向いていない人の特徴(4)気に入った1台に乗り続けたい人

気に入った1台に長く乗り続けたい人は、契約満了時に返却が一般的なカーリースは向いていない可能性が高いです。気に入った1台に長く乗り続けたい人でカーリースを利用する場合は、気に入った1台が決まるまでは短期間のプランを選び、決まった後は契約満了時に車がもらえるプランを選びましょう。

カーリースに関してよくある質問

カーリースは利用者が増えてきたとはいえまだ馴染みがなく、利用に不安を感じる人も少なくないため、カーリースに関する質問も多く寄せられます。カーリースに関する質問で代表的なものは、次のとおりです。

(1)手続きの流れについて
(2)審査について
(3)支払いについて

カーリースに関してよくある質問(1)手続きの流れについて

車を購入する際は店舗に出向くことが一般的であるため、インターネットと郵送で手続きが完結するカーリースに不安を感じる人は多いようです。したがって、申し込みから納車までの流れに関する質問が、多く見受けられます。インターネットでの申し込みから納車までの流れは、下記のとおりです。

流れ 概要
(1)申し込み 多くのリース会社では、公式サイトから申込み手続きができるようになっています。申込み手続きでは個人情報や勤務先情報を入力します。免許証などの本人確認資料が必要な場合があります。
(2)審査 ほとんどのリース会社では審査内容を公表していません。
(3)申込内容確定 審査に通った場合、担当者から連絡があります。申込内容の確認や変更を希望する箇所、不明点の聞き取りがあり、申込内容を確定します。なお、リース料が高くなる変更がある場合は、再度審査が行われます。
(4)契約手続き 契約書が郵送されるため、署名、捺印のうえ返送します。記入漏れなどがなければ契約完了となり、リース会社は車両の発注を行います。なお、書類返送前までであればキャンセルも可能です。
(5)車庫証明、車両登録手続き 車庫証明、車両登録に必要な書類が郵送されるため、記入後、返送します。返送された書類が到着後、登録手続きとなります。
(6)納車 事前に納車の日時、場所を決めます。納車場所は自宅であることが一般的です。

 著者作成

申し込みから審査結果が出るまでに、1週間程度かかります。さらに契約手続き、および車庫証明、車両登録手続きでは郵送のやり取りとなるため、申し込みから納車まで1ヶ月近くかかる可能性があります。カーリースを利用する場合は、時間に余裕をもって手続きしましょう。

カーリースに関してよくある質問(2)審査について

カーリースの審査についての質問は多く寄せられますが、ほとんどのリース会社では審査内容を公表していないものの、次の3点は審査で必ず確認している項目です。

・年齢
・職業や収入
・個人信用情報

ほとんどのリース会社では図のようにカーリースを利用できる年齢を定めているため、必ず年齢の確認は行われます。

カーリース 年齢条件
オリックス カーリース・オンライン 申込時20歳以上75歳以下
(18、19歳は連帯保証人付きで申込み可能)
コスモMyカーリース 申込時18歳以上契約満了時75歳未満
SOMPOで乗ーる 自動車運転免許証保有であれば年齢制限なし
MOTA 18歳以上75歳以下

著者作成

前述のとおり、申し込み時点で18歳や20歳以上75歳以下であれば、年齢が理由で審査に落ちることはまずありません。
また職業や収入の基準については、多くのリース会社で公表していませんが、「毎月確実にリース料が支払われる」と判断されれば審査に通る可能性は高いです。したがって、基本的に専業主婦や学生など収入がない人はカーリースの審査には通らないですが、多くのリース会社では連帯保証人を追加することで申し込み可能としています。

一方で、ほとんどのリース会社は、個人信用情報機関に加盟しており、審査では他の借り入れ内容を確認しています。借り入れが多い場合や延滞、自己破産などの債務整理の履歴がある場合などは、審査に通る可能性が低くなります。なお、携帯電話端末の分割払いや、家賃保証会社を利用している場合なども個人信用情報が登録されているため、これらの支払いが遅れた場合も審査に通る可能性が低くなります。

申し込みした人だけでは「リース料が支払われる」と判断しにくい場合、リース会社から連帯保証人の追加を求められることがあります。審査に不安を感じる人は、事前に連帯保証人になってくれる人を探しておきましょう。

カーリースに関してよくある質問(3)支払いについて

カーリースの公式サイトでは具体的なリース料の支払い方法まで記載されていない場合があり、多くの質問が見受けられます。
リース料の支払いは、車両登録月の翌月から毎月決まった日に普通預金口座からの引き落としが一般的です。クレジットカード払いに対応しているカーリースもありますが、対応していないカードブランドもあるため、事前に確認しておきましょう。

なお、支払いにあたって頭金やボーナスでの増額払いに対応しているカーリースもありますが、「契約後の支払額の変更」はできません。また、ローンの繰り上げ返済のようにリース料を繰り上げて支払うこともできません。リース料の支払いは、契約時に決定した内容から変更できないため、契約までに支払い計画は立てておきましょう

カーリースまとめ

カーリースは契約期間中の所有者がリース会社となっており、契約満了時には「原状回復」での返却が一般的であるため、さまざまな制限やリース料以外に追加支払いが発生する可能性があります。

その制限や追加支払いによって「カーリースはやばい」と言われていますが、契約満了時に車をもらえるプランや短期間のプラン、契約満了前に返却できるプランを選ぶことなどで対処可能です。したがって、「カーリースはやばい」と一概に言えるものではなく、ご自身の車に対する考え方や価値観、車の使用目的によっては、カーリースはメリットある乗り方の1つです。

例えばカーリースでは、購入時の諸経費の支払いが不要なため気軽に新車に乗れる点や、大きな金額の出費を心配する必要がない点は大きなメリットであり、カーリースの利用者は増加しています。

カーリースには向いていない人もいますが、メリットある利用方法はあるため、現金やローンでの購入とカーリースの利用のどちらがご自身に合っているか十分に検討することが何よりも重要です。

出典

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