更新日: 2024.09.11 その他ローン

年収300万円ですが、彼女に「残クレでヴェルファイアとか乗ったら?」と言われました。安い軽自動車を買おうと思っていたのですが、残クレって“お得な制度”なのでしょうか?

年収300万円ですが、彼女に「残クレでヴェルファイアとか乗ったら?」と言われました。安い軽自動車を買おうと思っていたのですが、残クレって“お得な制度”なのでしょうか?
年収が高くないなどの理由から、なるべくコストを抑えられるよう、新車を購入するときに普通乗用車ではなく軽自動車の購入を検討する人もいるかもしれません。
 
ただそんなとき、「残クレを利用することでヴェルファイアなどの高級車に乗れる」とアドバイスを受けたら、月々の支払額を抑えつつ高級車に乗れるのかと気になるのではないでしょうか。
 
本記事では、ヴェルファイアと軽自動車を例に、残クレの仕組みやメリット・デメリットを解説します。

残クレの仕組みとその魅力

残クレとは、「残価設定ローン(残価設定型クレジット)」の略で、車両購入時にあらかじめ設定された残価(契約終了時の車の予想下取り価格)を差し引いた額をローンとして支払う仕組みです。この仕組みにより、通常のローンに比べて月々の支払いが抑えられるため、車を購入する際の負担が軽減されます。
 
例えば、ヴェルファイアの最も安いグレードである「Z Premier(2WD)」の本体価格は税込655万円です。5年ローンで購入した場合、月々の返済額は約11万5927円となります(金利2.39%の場合)。
 
これを残クレで購入し、ボーナス払いなしの5年契約を組んだ場合、月々の支払額は約7万7500円になります。残クレを利用することで、月々の支払いは約4万円抑えられるようになるのです。
 

残クレのメリットとデメリット

残クレの最大のメリットは、月々の支払いを抑えられることです。ヴェルファイアのような高級車に乗りたくても、毎月のローンを払えないという人もいるでしょう。
 
残クレを利用することで月々の支払いが通常のローンよりも安くなり、高級車にも手が届きやすくなります。また、契約終了後には「車を返却する」「残価を支払って買い取り車に乗り続ける」「新しい車に乗り換える」という3つの選択肢があるのも魅力です。生活スタイルや経済状況に応じた柔軟な選択ができるでしょう。
 
その一方で、残クレにはデメリットもあります。まず車の残価はあくまで予想価格であり、実際の下取り価格がこれを下回ることもあるため、その場合は差額を支払わなければなりません。また、残クレ契約中は車の走行距離や改造などに制限があり、自由にカスタマイズできない点もデメリットといえるでしょう。
 
最終的に車を返却する場合でも、傷や汚れがあると追加料金が発生する可能性があります。これらのリスクを十分に理解した上で、残クレを利用することが重要です。
 

ヴェルファイアと軽自動車、年収300万円に現実的なのは?

年収300万円の人にとって、「ヴェルファイアを残クレで契約する」のと「軽自動車をローンで買う」のとでは、どちらがより現実的なのでしょうか?
 
ヴェルファイアの残クレを利用した場合、月々の支払いは7万7500円です。一方、軽自動車であるホンダN-BOX(4WD・税込価格178万2000円)を5年ローンで購入すると、月々の支払いは約3万2000円になります(金利2.39%の場合)。
 
同じ年収300万円でも、居住地や生活スタイルなどによって生活費は大きく異なります。そのため車にかけられる予算も人によって差がありますが、軽自動車の方がはるかに月々の支払いが少ないため、生活費に余裕が出るといえます。
 
また、一般的には軽自動車よりもヴェルファイアの方が、保険料や税金、燃費などの維持費が高くつく傾向にあります。年収300万円の人にとっては、維持費が大きな負担となる可能性があることを覚えておきましょう。
 

予算と価値観に合わせて車を選ぼう

残クレは月々の支払いを抑えつつ高級車にも乗ることができる魅力的な制度ですが、デメリットやリスクもあります。年収300万円の人は高年収とはいえず、車にかけられる予算に余裕がない可能性があり、契約終了後の追加費用、車の維持費なども考慮した上で、慎重に選択することが重要です。
 
軽自動車や中古車も含めて、自分の予算と価値観に合った車を選びましょう。
 

出典

トヨタ自動車 ヴェルファイア 価格・グレード
 
執筆者:山田麻耶
FP2級

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