更新日: 2024.09.12 住宅ローン
マイホームを4000万円「35年」の住宅ローンで購入予定です。“変動金利”のほうが安いと思っていたのですが、これから「利上げ」されるなら“固定金利”で借りるほうがお得ですか?
「変動金利と固定金利、今から借りるならどっちを選んだらいいの?」
マイホームを購入する際、変動金利と固定金利、どちらの金利タイプで住宅ローンを組んだら良いのかは頭を悩ませるポイントです。特にマイナス金利が終了した今、今後の金利がどう動くのかについても考慮すべきで、より難しく感じることでしょう。
本記事では、4000万円のマイホームを35年の住宅ローンで借りる場合を想定し、変動金利と固定金利のそれぞれの特徴、返済額にどれくらいの差が出るのか、どちらを選択すべきかについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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変動金利の特徴
変動金利は、金利の変動によって返済額が変わる金利タイプです。ローンを組む当初の金利は、固定金利よりも低く設定されていることが多いので、ローンが開始された時には、固定金利に比べて月々の返済額が少なくなる傾向があります。
しかし、将来的に金利が上がると、返済額が増えてしまうというリスクがあります。低い金利の時に得られるメリットを受けつつも、将来金利が上がった場合のリスクを考える必要があるという点が、変動金利の特徴です。ただし、急激な返済額の増加を防ぐための安全策も設けられています。
変動金利の基準となる短期プライムレートは、2024年9月2日に、現在の年1.475%から年1.625%に引き上げられました。金利の引き上げは、実に17年ぶりのことです。
2024年9月時点では、一部の金融機関で、年0.2%台後半という非常に低い金利で借りられる場合がありますが、通常は0.5%前後の金利で提供されています。
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固定金利の特徴
一方、固定金利は、ローン契約時に設定された金利が返済期間を通じて変わらない金利タイプです。返済額が一定であるため、将来にわたって安定した返済計画を立てることができます。
固定金利は、変動金利と比べて初期の金利がやや高めに設定されることが多いですが、これは将来的な金利上昇のリスクを避けるための保険とも言えます。そのため固定金利は、安定を求める人に適しています。
固定金利は、長期金利を基準として金利が決定されます。2024年9月時点では金利が上昇傾向にあり、金融機関によって幅がありますが、10年固定金利は年1.5%前後で提供されています。
変動金利と固定金利の返済額の差
続いて、変動金利と固定金利の返済額について解説します。
例えば、4000万円を35年の住宅ローンで借りる場合、2024年9月時点での一般的な金利で計算すると、月々の返済額は次のようになります。
変動金利(0.5%の場合):毎月の返済額は約10万3000円
10年固定金利(1.5%の場合): 毎月の返済額は約12万2000円
この時、返済額の差は月々約1万9000円、年間では約22万8000円になります。
これが35年間続いた場合、どれほどの差になるのか、計算してみます。
35年間の返済額の差:約22万8000円×35年間=約798万円
約798万円もの差が出ます。実際には変動金利は年2回見直しが行われるため、単純にこのような返済額の差にはならないことが予想されますが、1%の金利差であっても35年間で見ると798万円という大きな差になることが分かります。
なお、この固定金利の試算は「10年固定金利」で計算しているため、最初の10年間は金利が変わりませんが、10年後には変わる可能性があることにも注意が必要です。当然ですが、固定金利が上がれば返済額の差は今回の試算よりも小さくなります。
変動金利と固定金利、どちらを選ぶべき?
変動金利、固定金利の特徴を踏まえ、どちらを選択するかを検討する必要があります。
変動金利だと当初は低金利でも、途中で金利が上がる可能性があります。ローン返済中に収入が増える見通しがある場合は、最初の返済額が低く設定される変動金利を選ぶことも一つの方法です。例えば、昇進や転職によって収入が増える予定があるなら、後に金利が上がっても、収入増によって対応できるでしょう。
反対に、収入の増加が見込めない場合は、固定金利を選んで返済額を安定させるほうが安心ともいえます。
また、金利には、全期間固定や変動の他に、途中で金利が変わる「固定金利期間選択型」という選択肢もあります。例えば、最初の10年間は固定金利、その後は変動金利に切り替わるといったプランです。
これなら、最初の10年間は金利が変わらないため安心して返済でき、その後は市場の金利に合わせて調整が可能です。将来のライフプランや収入に合わせて、こうした柔軟な金利タイプを検討するのもいいでしょう。
まとめ
マイナス金利の解除により変動金利の上昇を心配する人もいるでしょう。しかし、金利の予測は非常に難しく、将来の金利動向は誰にも分からないのです。そもそも、収入や家族構成、年齢、性格など、人によって最適な金利タイプの選択は異なります。
借り入れをスタートする時点で完璧な答えを見つけるよりも、状況に合わせて借り換えや繰り上げ返済を考えるなど、柔軟に対応することで、自身にとっての最適解を見つけていけたらいいですね。
出典
日本銀行 金融政策の枠組みの見直しについて
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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【auじぶん銀行の注意事項】
※金利プランは「当初期間引下げプラン」「全期間引下げプラン」の2種類からお選びいただけます。
ただし、審査の結果保証会社をご利用いただく場合は「保証付金利プラン」となり、金利タイプをご選択いただけません。
※固定金利特約は2年、3年、5年、10年、15年、20年、30年、35年からお選びいただけます(保証付金利プランとなる場合は、3年、5年、10年に限定されます)。
金利タイプを組合わせてお借入れいただくことができるミックス(金利タイプ数2本)もご用意しています。 お申込みの際にご決定いただきます。
※ただし、審査の結果金利プランが保証付金利プランとなる場合、ミックスはご利用いただけません。
※審査の結果によっては保証付金利プランとなる場合があり、この場合には上記の金利とは異なる金利となります。金利プランが保証付金利プランとなる場合は、固定金利特約が3年、5年、10年に限定されます
・変動金利について
※2024年11月現在・本金利プランに住宅ローン金利優遇割を最大適用した金利です。
※J:COM NET優遇割・J:COM TV優遇割は戸建のみ対象
※J:COM NET優遇割、J:COM TV優遇割、コミュファ光優遇割は適用条件充足後、3ヶ月後から適用開始となります。
※1借入期間を35年超でお借り入れいただく場合は、ご利用いただく住宅ローン金利に年0.15%が上乗せとなります。
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