現行モデルの「クラウン」に憧れています。「残価設定ローン」と「フルローン」のどちらがお得に購入できるでしょうか?
配信日: 2024.12.19
現金一括払い以外でクラウンを購入する方法として「残価設定ローン」と「フルローン」の2つの選択肢が考えられます。本記事では、現行のクラウンをよりお得に購入するために、残価設定ローンとフルローンどちらがいいのかを比較検証し、解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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現行モデルのクラウンを手に入れるために選ぶべき2つの選択肢
クラウンを分割払いで購入する場合、支払い方法で迷う方もいるでしょう。そのなかでも、よく選ばれるものが「残価設定ローン」と「フルローン」の2つの割賦方法です。
残価設定ローンは、車の将来の下取り価値をあらかじめ設定し、車両価格から差し引いた金額をローンで支払う方法です。フルローンに比べると、月々の支払いが少なくなる傾向にあります。
ただし、金利は金融機関のマイカーローンに比べると高くなりやすいでしょう。なお、残価設定ローンではローン終了時に、残額分を支払い買い取るか、車両を返却するかなどの選択が必要になります。
一方、フルローンは車両価格全額をローンで支払う方法です。車を完全に自分のものにできることが最大のメリットです。ただし、月々の支払いが残価設定ローンより高くなる傾向にあるため、購入資金に余裕がある人向けの方法といえます。
残価設定ローンとフルローンはどちらがお得か検証
現行クラウンは、4タイプが用意されており、現在はSUVタイプのクロスオーバーとスポーツの2車種、セダンは、燃料電池搭載のフューエルセル・エレクトリック・ビークル(FCEV)としての1車種の全3車種が用意されています。
エントリーモデルであるクラウン「CROSSOVER X」の場合、車両本体価格は440万円です。今回は、税金などの販売手数料は含まず、本体費用のみでの比較とします。条件として頭金なし、ボーナス払い無し、支払い回数は最長の60回とします。
短期的な支払い負担を抑えるなら残価設定ローン
残価設定ローンは、トヨタでも販売店によって内容は異なります。そのため、一例として金利5.9%、残価率36%で計算してみましょう。この場合、割賦手数料は90万2303円となり、支払い総額は530万2303円です。
残価は36%のため、158万4000円となり、59回での分割金額は371万8303円です。初回は6万4303円になりますが、残り58回は6万3000円の支払いとなります。なお、最終の60回目は一括で支払うか、再度ローンを組むことで車両は自分のものにできますが、返却すれば支払わずに済むようです。
ただし、販売店が設定している走行距離を過走行している場合や、損傷や修復歴がある場合など、設定されていた残価に価値が見合わない場合、別途差額を請求される場合があります。
長期的に所有したい人はフルローンがお得
短期的な比較の場合、フルローンは月々の支払額は高くなります。金利設定を最大の残価設定ローン同様の金利5.9%、頭金・ボーナス払い無しで、シミュレーションにおける最大分割回数の60回払いで計算すると、月額8万4850円となります。
なお、7年84回払いで試算すると、6万4066円となり10年120回払いであれば4万8628円です。残価設定クレジットより支払い額が抑えられるのは、おおよそ7年以上の返済回数を選んだ場合とみられます。
残価設定ローンとフルローンのどちらがお得になるかは所有期間によって異なる
クラウンを購入する場合に「残価設定ローン」と「フルローン」で、どちらがお得に購入できるか比較しました。残価設定ローンでは、分割の最終で残価を支払い買い取るか、車の返却することで、残価の支払いを免除する仕組みです。そのため、短い所有期間でもクラウンに乗りたい場合は、残価設定ローンがお得に乗れるといえるでしょう。
一方で、フルローンの場合は、全額を分割で支払うため、支払いが完了すれば所有権も自分のものになります。7年未満で車を乗り換えたい場合であれば、フルローンだと毎月の支払いは高くなってしまいます。長期で所有するのであれば、支払い回数も長期に設定することで、毎月の支払いを抑え、お得に乗れるでしょう。
このように、クラウンを所有したい期間によって、どちらの支払い手段を活用すればお得になるかは変わってきます。そのため、短期的な所有を念頭に購入されるなら、月々の支払額が軽くなる残価設定ローン、長期的な所有を念頭に購入されるなら、支払い回数を増やして月々の支払額を抑えるフルローンを活用するとよいでしょう。
出典
トヨタ自動車株式会社 クラウン
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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