親から「奨学金を借りないと大学進学は厳しい…」と言われました。うちが貧乏なのでしょうか?それとも制度を利用している人が多いのでしょうか?

配信日: 2024.12.22

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親から「奨学金を借りないと大学進学は厳しい…」と言われました。うちが貧乏なのでしょうか?それとも制度を利用している人が多いのでしょうか?
「人生の3大支出」の一つとして挙げられるのは子どもの教育費です。
 
義務教育が終わった後も大学へ進学したい場合、教育費はさらにかかることが想定されます。家庭によっては奨学金を借りないと大学への進学が厳しいケースもあるでしょう。
 
そこで今回は、大学生活でかかる費用や奨学金制度を利用している人は多いのかについて調べてみました。大学進学までにもまとまった費用がかかりますから、しっかりと費用を計算したうえで資金計画を立てることは大切です。
FINANCIAL FIELD編集部

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大学生はお金がかかる! 学生が利用できる奨学金制度とは?

子どもが大学へ進学すると、学費や生活費がかかります。独立行政法人日本学生支援機構の「令和4年度 学生生活調査結果」によると、大学学部(昼間部)における学生生活費は年間で182万円であるとのことです。内訳は以下の通りです。


・学費:114万7300円
・生活費:67万7400円

家庭の事情などにより大学進学が難しい場合は、学費の付与や貸与を行う奨学金制度の利用を検討できます。奨学金には返済不要および返済必要なものがあり、それぞれ家計基準や学力基準など必要な条件を満たさなければなりません。
 

奨学金制度を利用している人は多い?

上記資料によると、奨学金を受給したことのある人は大学学部(昼間部)で55.0%でした。大学生の半数以上は、奨学金制度を利用していることが分かります。
 
なお、奨学金に申請したけれど採用されなかった人は2.4%、奨学金を希望してはいるものの申請をしなかった人は3.3%で、奨学金を必要としないと回答したのは39.3%でした。
 

大学進学までもまとまった費用がかかる!?

奨学金を借りられれば、学費や生活費に充てられて、学生生活費の負担を大幅に軽減できます。
 
しかし、大学進学までの間にもまとまった費用がかかる点に注意が必要です。東京地区私立大学教職員組合連合の「私立大学新入生の家計負担調査2022年度」によると、私立大学の場合に受験から入学までにかかる費用は以下の通りです。


・自宅外通学:225万5380円
・自宅通学:161万2280円

費用の内訳を見ると、受験料で26~27万円ほど、初年度納付金はいずれも135万7080円です。自宅外通学の場合は、これらに加えて以下の費用がかかります。


・家賃:6万7300円
・敷金・礼金:24万6700円
・生活用品費:31万9000円

実際にかかる費用は、進学する大学や住居によって異なりますが、平均で161万円~226万円ほどを準備しなければならないことが分かります。学生生活費を奨学金で賄うにしても、進学までもまとまった費用がかかるため、資金計画をしっかりと行っておくことは大切です。
 

奨学金制度を利用している人は半数以上|大学進学までにかかる費用も計算したうえで資金計画を

学生生活費の平均は年間で182万円かかるため、家庭の事情で経済的に難しい場合は「学費の付与や貸与を行う奨学金制度を利用しなければ大学進学は厳しい」ケースも考えられます。
 
奨学金制度を利用している学生の割合を調べてみたところ55.0%で、半数以上を占めていることが分かりました。奨学金制度には返済不要および返済必要なものがあり、家計基準や学力基準などを確認したうえで、どの奨学金に申請するか検討するといいでしょう。
 
学生生活費の負担を奨学金で軽減できますが、大学進学までもまとまった費用が発生する点に注意が必要です。例えば私立大学へ進学する場合は、受験料・初年度納付金などで自宅通学では161万2280円、自宅外通学では225万5380円の費用がかかります。
 
進学する大学や居住によって実際に必要な費用は異なりますが、在学中にかかる費用だけでなく大学進学までにかかる費用も計算して、早めに資金計画を立てるといいでしょう。
 

出典

独立行政法人 日本学生支援機構 令和4年度 学生生活調査結果(4、12ページ)
東京地区私立大学教職員組合連合 私立大学新入生の家計負担調査2022年度(7ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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