【2025年3月から】大手銀行3行が「普通預金」の金利を引き上げ! 金利上昇の「メリット・デメリット」は? 住宅ローンへの影響も解説
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
金利とは何? 生活に影響があるもの?
そもそも「金利」とは、お金を貸し借りするときに発生する手数料のことです。一定したものではなく、お金への需要・供給のバランスによって常に変動します。
金利は生活に深くかかわっており、例えば、物価が上がるとお金の価値が下がるので、お金の価値を上げるために金利が上昇します。逆に物価が下がると金利が低下して、お金の価値も下がってゆきます。
金利上昇によるメリットとデメリットは?
金利上昇によるメリットとデメリットには、どんなものがあるのでしょうか。主に以下のようなことが挙げられます。
(1)メリット:お金を預けていると、受け取る利息が増える
例えば、ボーナス50万円を「年利0.10%」の銀行預金で預けていると、1年後の利息は500円ですが、年利が0.20%に上がると利息は1000円に上昇します(ここでは利息へかかる税金は計算に入れておらず、実際に受け取れる利息金額は変わります)。
(2)デメリット:お金を借りていると、返済額が増えてしまう
ローンやクレジットカードなどを利用しているケースでは、金利が上昇すると返済額が増えてしまいます。
一例として、auPAYカードは、2025年3月16日以降の利用分から、分割払いとリボ払いでの手数料率を上げるとが発表しました。3万円の買い物をした場合、分割6回払いでは手数料年率13.75%(約1224円)だったのが、3月16日以降の利用(5月請求分から)では16.68%(約1476円)に上昇します。
住宅ローンを借りている人にはどんな影響がありそう?
生活をする上で大きなローンと言えば住宅ローンがありますが、住宅ローンを借りている人にとって金利上昇はどのような影響があるのでしょうか。
住宅ローンには3つの選択肢があります。
(1)全期間固定金利型:返済が終わるまで、金利が一定に固定される
(2)固定金利期間選択型:借りる当初の一定期間(2年・3年・5年など)の金利を固定
(3)変動金利型:半年ごとに金利が変化し、返済額が5年ごとに見直される
住宅金融支援機構が2025年1月に公表した「民間住宅ローン利用者の実態調査」によると、利用した住宅ローンの金利タイプは、変動型は約77%・固定期間選択型は約13%・全期間固定型は約9%でした。住宅ローンを選んだ理由は「金利の低さ」が最も多く、実際に利用した住宅ローンの借入金利は、年0.5%以下の変動金利型が人気でした。
住宅ローン利用者の約6割以上が、今後1年間で住宅ローン金利は「現状よりも上昇する」と予想しています。また、日本銀行の金融政策変更を受けて、住宅ローンの選択について、借入金額を減らしたり変動金利から固定金利型へ見直したりする人も出てきています。
住宅ローンの金利が上がれば、返済額が増えるデメリットもあります。例えば、住宅ローン3500万円(元利均等返済・30年)の金利が0.4%だと返済額は月額で約10万3188円ですが、0.5%では約10万4716円になります(税金などは考慮していません)。
月額で約1528円の上昇、年額では約1万8336円の上昇見込みとなり、家計への影響を考える必要が出てくるかもしれません。
まとめ
2025年3月から、大手銀行(三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行など)が普通預金の金利を引き上げます。金利が上昇することで、預金の利息が増えるメリットがあります。一方、クレジットカードや住宅ローンなどの金利が上昇すると返済額が増えてしまうデメリットもあります。
自分が利用している銀行の金利、クレジットカードや住宅ローンなどの金利を時々チェックして、高額な買い物をする前には慎重に検討することが望ましいでしょう。
出典
住宅金融支援機構 民間住宅ローン利用者の実態調査【住宅ローン利用者調査(2024年10月調査)】
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー