会社の同期が家を買うそうです。「28歳でマイホーム」は少し早いと思うのですが、家は何歳で買うのがベストでしょうか?
当記事では家を買う時期の決め方について解説します。
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初めて住宅を取得した平均年齢は?
国土交通省住宅局「令和5年度住宅市場動向調査 報告書」によると、初めて住宅を取得した世帯の世帯主の平均年齢については、建て替えを除く注文住宅で40.1歳、分譲集合住宅では39.9歳、分譲戸建住宅では36.6歳となっています。おおむね30代後半から40代前半にかけてが住宅購入者の平均年齢であることが分かっています。
住宅建築資金の全国平均は「4319万円」
同じく国土交通省「令和5年度住宅市場動向調査 報告書」では、土地購入資金を除く注文住宅の住宅建築資金は、全国平均で4319万円、三大都市圏平均で4943万円であり、そのうち自己資金は全国平均で1261万円(自己資金比率29.2%)、三大都市圏では1632万円(自己資金比率33.0%)となっています。
マイホームを購入するタイミング
国土交通省の統計調査にもある通り、家を買う年代は30代後半~40代前半が多いことが分かりますが、これにはいくつかの理由が考えられます。ここではそのおもな理由を3つ解説します。
第1は「住宅ローンの完済年齢からの逆算」が挙げられます。多くの住宅ローンは完済時の年齢を75歳~80歳に設定しています。そのため、35年ローンの場合は遅くとも45歳までに購入する必要があると考えられます。定年後に返済を持ち越さないためにも、完済時期を早められるように、ある程度早い時期に家を購入することが必要だと考えられます。
第2に「ある程度の年収が得られる年齢」が考えられます。家の購入が完全に自己資金ではなく、住宅ローンなどの借入資金を利用するのであれば、その後完済までの間、月々の返済が家計に負担としてかかります。
また、住宅ローンを借りる場合にも年収によって融資額の上限は変動します。その意味でも昇給や昇格により年収が上がり、住宅購入資金についてある程度めどが立つ年齢に達したことがきっかけとなる場合があると考えられます。
第3に「家族構成が変わったとき」が考えられます。国土交通省「令和5年度住宅市場動向調査 報告書」では、注文住宅の1世帯あたり平均居住人数は3.2人、分譲戸建住宅は3.4人、分譲集合住宅で2.6人となっており、家族構成が変わったとき、具体的には子どもが生まれるタイミングなどで購入している可能性があると考えられます。
まとめ
国土交通省の統計調査によれば、家を買う年代は30代後半~40代前半が多いことが分かりました。家を買う時期はそれぞれの家庭や家計の状況などによっても異なりますが、「住宅ローンの完済年齢からの逆算」「ある程度の年収が得られる年齢」「家族構成が変わったとき」などを考えると、30代後半~40代前半が一般的によいタイミングかもしれません。
家は一生の買い物、とよくいわれます。高額な出費があるだけでなく、長く住み続けることになるからでしょう。ただ、人生は家を買うだけでなく、子どもがいる場合の進学や教育、自身の老後資金など、さまざまなライフイベントやそれに伴う出費があります。
また、家を買う際には多くの方が住宅ローンを借り入れており、返済の計画も必要です。住宅ローン返済の負担が家計にかかるわけですから、無理のない返済計画をライフプランと合わせて注意深く計画して、賢く後悔のない買い物をしましょう。
出典
国土交通省住宅局 令和5年度住宅市場動向調査報告書 2. 結果の概要 2.3 世帯に関する事項 2.3.1 世帯主の年齢 (2)一次取得・二次取得別の世帯主の年齢 (44ページ)、2.3.2 居住人数(1)居住人数(45ページ)、3. 注文住宅に関する結果 3.4 資金調達に関する事項 3.4.1 購入資金 (1)住宅建築資金(116~117ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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