48歳で「年収500万円」、貯金は1000万円です。「3000万円」の住宅ローンを頭金200万円、返済期間25年で今からでも組めますか?
今回は、住宅ローンの年齢制限や、組むときのポイントなどについて紹介します。なお本記事では、住宅価格3200万円の物件を、頭金200万円・住宅ローン3000万円で購入するケースを想定しています。
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住宅ローンに年齢制限はある?
住宅ローンは、基本的に70歳未満までとしているケースが多いとされています。実際、独立行政法人住宅金融支援機構が提供する住宅ローンの「フラット35」では、申し込み時点の年齢が満70歳未満であることが条件とされています。
ただし、年齢条件を満たしていても、ほかの条件により審査に通らなかったり申し込めなかったりする可能性もあります。住宅ローンを組むときは、条件をしっかり確認しておきましょう。
フラット35の場合、条件は以下の通りです。
●年収400万円未満の場合、年間合計返済額が30%以下
●年収400万円以上の場合、年間合計返済額が35%以下
●本人か親族が住むための住宅の建設もしくは購入資金である
●フラット35の技術基準をクリアした住宅である
●住宅の床面積が一戸建てや連続建て、重ね建ての場合は70平方メートル以上
●マンションなどの共同建てなら床面積が30平方メートル以上
●100万~8000万円以下で建設費用もしくは購入費用以内
●借入期間は15年以上(満60歳以上の場合は10年)で、「80歳-申し込み時の年齢」か35年のうち短いほうが上限
例えば、年収500万円の人がフラット35でローンを組もうと思うと、年間合計返済額は175万円以下が目安とされています。また、48歳で借りるとした場合、最長返済期間は32年です。
仮に年間175万円を32年間支払えるとすると、約5600万円程度になります。本事例で想定している住宅ローンは「3000万円」と上限額と考えられる5600万円よりも少ないため、ローンを組める可能性が高いでしょう。
なお、48歳から頭金200万円、25年で3000万円の住宅ローンを組んだとすると、年間の返済額は利子を除いて112万円です。定年退職後にローンの返済ができる余裕がないと、生活が苦しくなる可能性はあります。
住宅ローンを組むときのポイント
住宅ローンを組むときは、住宅の建設や購入に必要な資金だけでなく、将来的にカーローンなど別の借り入れが必要にならないかを考えましょう。
例えば、自動車の購入を検討しても、住宅ローンを年間合計返済額のギリギリまで借りていると、自動車ローンが組めなくなる可能性があります。年間合計返済額はすべてのローンを合算した金額で計算するためです。住宅以外でもローンを組む予定のあるのなら、ある程度、余裕を持った年間合計返済額としておくとよいでしょう。
ただし、一度ローンの内容が確定すると、あとから追加で借り入れできなくなる場合があります。ほかのローンに回したいからと住宅ローンの金額を少なくしすぎると、追加で工事費用が発生したときに費用を工面できなくなる場合があるため、注意しましょう。
なお住宅ローンの返済にお金を充てた結果、老後の資金がなくなると、返済後の生活が立ちいかなくなるケースもあります。住宅ローンの返済額とは別にあらかじめ老後の資金を確保しておくのがおすすめです。
計算上はローンを組めるが老後の資金の確保も必要
住宅ローンを組む際、年齢制限や年間合計返済額などをチェックしましょう。年齢は満70歳未満としているケースもあり、48歳は収入面での条件を満たしていればローンを組めるでしょう。
ただし、48歳から25年ローンで頭金200万円、合計3000万円のローンを組むと、73歳までの年間返済額は112万円です。人によっては、定年退職後の返済が生活を圧迫する可能性があります。ローンを組む前に老後の資金を確保できているか確認しておきましょう。
また、住宅ローンを組むときは、ほかにローンを組む予定がないかも考える必要があります。年間合計返済額に関わってくるので、ほかにローンを組む可能性がある場合は少し余裕を持った返済計画を立てましょう。
出典
独立行政法人住宅金融支援機構 【フラット35】ご利用条件
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー