政策金利の0.25%引き上げで住宅ローン金利が上昇! 住宅ローンが残り「1000万」あるなら固定金利にするべき?
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住宅ローンの金利タイプ
住宅ローンにおける金利タイプは、変動金利と固定金利の2種類に大別されます。
変動金利
変動金利の特徴は、住宅ローンの借入期間中に利率が変化する点です。
適用される金利は、半年に一度のペースで見直されることが一般的です。仮に利率が変わっても、5年間は返済額が変わらない措置がとられているケースも少なくないようです。
5年後に返済額が見直され、仮に金利が大幅に上昇しても、「返済額の上昇幅は最大で1.25倍まで」というルールが適用されていることが多いようです。そのため、返済額の見直し後に負担が大幅に増えることは少ないでしょう。
固定金利
固定金利には、全期間固定金利と当初固定金利の2種類があります。全期間固定金利では、返済開始から終了まで借入時の利率が固定されます。
一方で当初固定金利とは、利率が一定期間固定されるものです。固定期間は2年や5年、10年などさまざまです。基本的には固定期間が長いほど、適用される利率は高くなります。
変動金利から固定金利に変更するべき?
金利の変化などの理由で、変動金利から固定金利へ変更する方は少なくありません。元本の返済がある程度進んでいる場合、変更後の金利の影響は受けにくいです。
逆に、残高が多いほど、金利の影響を大きく受けるといえるのです。あくまで目安ですが、ローン残高が1000万円以上で返済期間が残り10年以上であれば、変更する価値があると考えられています。
ここからは、状況別に変動金利から固定金利への変更について解説します。
変動金利と固定金利がほとんど変わらない
金利が上昇する際は基本的に、変動金利よりも固定金利のほうが先に上がる傾向があります。現状で2つの利率に大差がなければ固定金利にすることで、金利の変動による将来的なリスクに備えられます。
変動金利が固定金利よりも低い
変動金利が固定金利よりも低い状況であれば、固定金利への変更は慎重になるべきです。変動金利が低水準である間は、変動金利の状態で借り入れを行ったほうが利息を含めた返済総額において、恩恵があるといえます。
ただし、金利が上昇した場合に利息の負担が増大するリスクはあるでしょう。金利の急上昇に備えて、多くの金融機関では緩和措置が設けられていますが、返済総額が増加することに変わりはありません。
変動金利が固定金利よりも高い
変動金利のほうが利率が高い状況であれば、固定金利への変更を選択肢に入れてもいいでしょう。基本的には変動金利のほうが固定金利よりも利率が低く設定されるため、固定金利のほうが利率が低ければ、利息を含めた返済総額を抑えるチャンスともいえます。
変動金利から固定金利へ変更する際の注意点
変動金利から固定金利へ変更する場合、いくつかの注意点があります。
新たな費用が発生することがある
金利タイプを変更する際、基本的に手数料などの費用がかかります。同じ金融機関で手続きをするのであれば、金融機関や条件次第で手数料が無料になることもあります。
しかし、借り換えを別の金融機関で実施すると、事務手数料などが発生することが多いです。なお、実際にかかる費用は状況によって異なります。
金利が上昇してからの変更では遅いことがある
大半の方は変動金利の上昇を確認してから、固定金利への変更を検討するでしょう。しかし、金利は固定金利が先に上昇し、それから変動金利が上がることが大半です。
そのため、変動金利が上がったことを把握した時点では、すでに固定金利も上がっていることが少なくありません。結果的に、固定金利への変更が手遅れになるケースがあるのです。
固定金利のほうが低ければ変更の余地あり
変動金利よりも固定金利のほうが利率が低い場合、金利タイプを変更することを検討してもいいでしょう。また、ローン残高が1000万円以上ある場合、変更する価値はあるとされています。
ただし、変動金利の上昇を把握してから固定金利へ変更しても、手遅れになるケースもあります。さまざまな要素を考慮して、変更前と変更後のシミュレーションを実施してから行動に移すことをおすすめします。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー