住宅ローンは固定が正解? 2025年の「金利上昇」にどう備えるか

配信日: 2025.06.16
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住宅ローンは固定が正解? 2025年の「金利上昇」にどう備えるか
2025年、日本の住宅ローン金利は上昇傾向にあります。これから住宅ローンを組む方や、すでに変動金利で返済中の方にとって、金利の動向は家計に大きな影響を与える重要な要素といえるでしょう。
 
本記事では、固定金利と変動金利の特徴を比較し、金利上昇時の対策や、借り換え・繰り上げ返済の活用法など、2025年の金利上昇に備えるためのポイントを解説します。
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固定金利と変動金利の違いと選び方

住宅ローンを選ぶ際、固定金利と変動金利のどちらを選択するかは重要なポイントとなるでしょう。
 
固定金利は、借入時の金利が返済終了まで変わらないため、将来の金利上昇リスクを回避できます。一方、変動金利は一定期間ごとに金利が見直され、低金利時には支払額が少なくなるメリットがありますが、金利上昇時には返済額が増える可能性があります。
 
実際、住宅金融支援機構が2024年10月に実施した「住宅ローン利用者の実態調査」によると、「変動金利」を利用した方の割合が8割程度という結果になりました。
 
しかし、2025年以降は金利上昇のリスクがあるため、長期的に安定した返済計画を立てたい場合は固定金利を検討してもいいかもしれません。短期間での借り入れや金利動向をチェックできる方は変動金利を選択するのも一つの方法です。
 

金利上昇に備える具体的な対策

金利上昇に備えるためには、以下のような対策が考えられます。

●借り換えの検討:現在、変動金利で住宅ローンを借り入れている方は、固定金利への借り換えを検討することで、将来の金利上昇リスクを回避できる可能性があるでしょう。ただし、借り換えには手数料や諸費用がかかるため、メリットが費用を上回るかを事前にシミュレーションすることが大切といえるでしょう。
 
●繰り上げ返済の活用:資金に余裕がある場合は、繰り上げ返済をすることで金利上昇時に毎月の返済額の増加幅を抑える効果が期待できます。繰り上げ返済には、「返済額軽減型」と「期間短縮型」の2つのタイプがあるため、自分に合った方法を選択するといいでしょう。
 
●ミックスローンの利用:変動金利と固定金利を組み合わせるミックスローンを選ぶことで、金利変動リスクを分散できます。例えば、4000万円の住宅ローンの場合、半分の2000万円を変動金利型で、もう半分の2000万円を全期間固定金利型で契約することが可能です。

 

変動金利のリスクと契約内容の確認

変動金利を選択している場合、金利が上昇すると返済額が増加するリスクがあります。ただし、すぐに毎月の支払額が増えるわけではありません。返済ルールには「5年ルール」と「125%ルール」の2つのルールがあります。以下ではこの2つのルールについて解説します。

●5年ルール:金利が上昇しても、月々の支払いやボーナス払いの金額が5年間変わらないというルールです。
●125%ルール:月々の支払額が増える上限として、前回支払額の125%アップまでというルールです。

これらのルールにより、急激な返済負担の増加は抑えられますが、金利が上昇し続けると、返済額の増加が避けられなくなることもあるでしょう。そのため、金利の動向を注意深く見守り、必要に応じて借り換えや返済プランの見直しを行うことが求められるでしょう。
 

まとめ

2025年の金利上昇に備えるためには、自身のライフプランや返済計画に合った住宅ローンの選択が重要です。
 
固定金利を選ぶことで将来の金利上昇リスクを回避できますが、変動金利の低金利メリットを生かす方法もあります。また、借り換えや繰り上げ返済、ミックスローンの活用など、さまざまな対策を検討し、金利上昇時代に対応した住宅ローン戦略を立てましょう。
 

出典

住宅金融支援機構 住宅ローン利用者の実態調査【住宅ローン利用者調査(2024年10月調査)】(8ページ)
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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