結婚し、マイホームを買うことに!→世帯年収「700万円」になりましたが、慎重にお金を使いたいです。住宅ローンを組むなら「変動金利」か「固定金利」、どちらがいいの?
この記事では、住宅ローンの金利選びについて、それぞれのタイプがもつメリット・デメリット、また向き不向きについてまとめました。
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目次
住宅ローン金利の基本的なしくみ
日本の住宅ローン市場では「変動金利型」「全期間固定金利型」のほか、一定の期間、固定金利となる「固定期間選択型」の3つが主流です 。
変動金利型は、金利が市場の動向に応じて変動します。金利は半年ごとに見直され、一般的に返済額は5年ごとに調整されます 。
全期間固定金利型は、借り入れの全期間にわたり金利および返済額が変動しません。代表的な商品は「フラット35 」で、長期的な返済計画が立てやすいことが特徴です。といえます 。
固定期間選択型は、一定の期間は金利が固定され、期間終了後変動あるいは固定金利を選択する仕組みです。
変動金利のメリット・デメリット
変動金利は、一般的に借り入れ時の金利が低い傾向にあり、毎月の返済額をおさえられるでしょう。低金利で借り入れることで利息の負担が少なくなり、元金の返済が早く進みやすい点、市場金利が下がると、返済額も連動して減少する可能性がある点がメリットです。
逆に、市場金利が上向きの局面では負担が大きくなるリスクがあるといえるで しょう 。特に、長期のローンでは、総返済額が固定金利を選ぶ場合に比べ、多くなる可能性があります。
5年ごとに返済額が見直される「5年ルール」や、上昇幅は125%までに制限される「125%ルール」があるものの 、急激な金利上昇時には未払い利息が発生する可能性が高くなるでしょう。
また、将来の金利の動きによって返済総額が変わることで、長期的な計画が立てにくい面があるといえます 。
固定金利のメリット・デメリット
固定金利は契約したときの金利が期間中変わらず、返済額が毎月一定のため、家計管理がしやすいでしょう。将来的に金利が上がっても、影響を受けないことから安心感があるといえます。
一方、固定金利は初期金利が高く設定されていることが多く、市場金利が下がったとしても契約時の金利が適用され続けるため、返済額が減ることはありません。
固定期間選択型のメリット・デメリット
固定期間選択型は、一定の間は固定金利が適用されることで返済額の変動がなく、返済プランを立てやすいメリットがあり ます。
しかし、固定期間が終わると、その時点の金利で再設定されることから、金利が上向いている場面では、金額が大きく増える可能性があるでしょう 。また、再び固定金利を選ぶと、手数料が発生することもあるため注意が必要です。
どのタイプが向いている?
金利の動向を注視できる、経済的に余裕がある、借入額が少ない、返済期間が短い、将来的に収入が増える見込みがある、といった人は変動金利向きといえます。
経済や市場の動向に関心があれば、金利が上向いてきたら固定金利へ借り換えるなど、すばやく対応できるでしょう。また、繰り上げ返済や貯蓄などで対応できるなど、資金的に余裕があれば影響が少ないと考えられます。
一方、金利の変動に不安を感じ、安定した返済を望む、借入期間が長い、返済計画を重視する、収入が変動する可能性がある、という人は固定金利向きといえるでしょう。
毎月の返済額を確実に把握したい自営業やフリーランスなど、収入が不安定な可能性がある場合、30年や35年といった長期ローンを組む場合は、金利上昇リスクを軽減できる点で、固定金利が向いているといえます。
固定期間選択型は、退職やライフイベントが控 えている人向きといえるかもしれません。例えば、10年後に退職予定がある場合は、10年固定にして退職金で一括返済を検討するといった活用方法があります。
金利のタイプにはそれぞれのメリットとデメリットがあり、どれがよいかは利用者によって異なる
住宅ローンの金利タイプ選びは、金利の高い低いだけではなく、自身の家計の状況や将来のプラン、リスク許容度を総合的に考慮する必要があるでしょう。変動金利は低金利が魅力といえますが、金利上昇のリスクがあることを理解し、対応できる体制を整えておくことが必要です。
一方、固定金利は安心感が大きい反面、初期の返済負担が多くなるといえます。固定期間選択型も含めて、各タイプの特徴とご自身の状況を照らし合わせ、どちらが合っているか検討しましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー