「家賃13万円ならローンを払った方がいい」と夫が言うので、都内に3000万円の家を買おうと思います。30代で世帯年収700万円、住宅ローンの審査に通りますか?

配信日: 2025.08.06
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「家賃13万円ならローンを払った方がいい」と夫が言うので、都内に3000万円の家を買おうと思います。30代で世帯年収700万円、住宅ローンの審査に通りますか?
3000万円の家を買うことを検討したときに、まずはローン審査に本当に通るのか、無理なく返済できるのか、不安になるでしょう。
 
本記事では、住宅ローン審査の仕組みや目安、都内物件とのバランスを確認したうえで、より安心して購入を進めるためのアドバイスをします。
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年収700万円で3000万円のローン審査に通る?

一般的な金融機関では、返済負担率(年収に対する年間返済額の割合)が審査の重要な指標となります。ある基準では、年収400万円以上なら返済負担率35%以下が目安といわれています。
 
年収700万円で返済負担率35%を許容する場合、年間返済額は約245万円(月額約20万円)までです。3000万円を35年返済、金利3.5%で試算しても、毎月の返済額は約9万円〜10万円台で収まりますので、返済比率は20%前後です。返済負担率だけでみると審査に通る可能性は十分にあるでしょう。
 
ただし審査では年収以外にも「勤続年数」「雇用形態」「他の借り入れ(車ローン、奨学金など)」「健康状態」「担保評価」などを総合的に見ますので、年収だけで確約できるものではありません。
 

無理なく返済できる借入額と返済比率の目安

実際、住宅ローン審査可能額(=借りられる上限)と無理なく返せる額には差があります。以下が参考となる数値です。


・年収倍率の目安:年収の5〜6倍で、年収700万円なら3500~4200万円程度。
・返済負担率は20~25%程度に抑えると安心できる返済計画に。返済比率20%なら年間約140万円(月額約12万円)、借入可能額は4700万円程度(2.5%金利・35年ローンの場合)。

3000万円のローンで月約9万円~10万円台前半の返済額なら、手取り約44万円(月額)から見ても生活に無理のない水準です。ただし子育てや教育費、将来の支出も見込むと、返済比率は20%前後を目安にしたほうが家計の余裕を保ちやすくなるでしょう。
 

都内3000万円物件は年収700万円世帯に適している?

都内では物件価格が高いとはいえ、3000万円の家は比較的手が届きやすい価格帯といえるでしょう。特に中古戸建てやマンションであれば4000万円前後も多く、3000万円はむしろリーズナブルかもしれません。
 
頭金を物件価格の20%ほど(600万円程度)用意できれば、借入額を少なくおさえ、金利適用も優遇されやすくなります。ただし家の維持費や税金、設備更新費なども別途必要になるため、資金計画に余裕があるほうが望ましいです。
 

まとめ:審査可能性と安全に購入するために

年収700万円の世帯で、都内に3000万円の家を購入しようとする場合、住宅ローンの審査に通る可能性は十分にあるでしょう。返済負担率が20~25%程度に収まる水準であれば、金融機関にとっても「無理のない借り入れ」と判断されやすく、実際の返済も月々10万円前後に抑えられるため、生活に大きな支障は出にくいでしょう。
 
ただし、審査は年収だけで決まるものではありません。勤続年数や雇用形態、他の借入状況、健康状態、頭金の有無など、さまざまな要素が総合的に見られます。とくに子育てや教育、老後資金といった将来の出費を見越すと、返済比率はできるだけ20%前後に抑えるのが安心です。
 
そのためには、頭金をある程度用意して借入額を減らしたり、固定金利やフラット35のような返済計画が立てやすいローン商品を選んだりすることも一つの方法です。また、購入前には家計のシミュレーションを行い、無理のない返済プランを立てておくと、ローン審査後も安心して暮らしていけるでしょう。
 
住宅購入は人生の大きな選択ですが、しっかりと準備をすれば、今の家賃を払い続けるよりも将来的に資産を築く手段となる可能性があります。焦らず、冷静に家計と相談しながら前向きに進めていくことが大切です。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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