10月から奨学金「200万円」の返済が始まります。利子が増えないか不安なので「12月のボーナス」でまとめて返済したほうがよいですか?

配信日: 2025.09.26
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10月から奨学金「200万円」の返済が始まります。利子が増えないか不安なので「12月のボーナス」でまとめて返済したほうがよいですか?
大学などに進学する際に貸与型の奨学金制度を利用した場合、卒業後に返済しなければなりません。有利子の奨学金を借りた人のなかには「利子の支払いを減らすために繰り上げ返済したい」と考える人もいるでしょう。
 
本記事では、奨学金の繰り上げ返済を利用する方法やメリットに加え、奨学金の一般的な返済額や、返済が厳しくなったときに活用できる制度もあわせてご紹介します。
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奨学金の一般的な返済額

まずは、奨学金の一般的な返済額やプランをご紹介します。独立行政法人日本学生支援機構の貸与型奨学金には、無利子で利用できる「第一種奨学金」と有利子の「第二種奨学金」があります。
 
「第一種奨学金」は利子がつかないため、自宅から通うか自宅外から通うか、国公立か私立かなどによって、月々に借りる額を決める仕組みです。
 
一方の「第二種奨学金」は貸与月額に対する年利によって返済額が変わります。例えば、貸与月数が48ヶ月で貸与月額3万円の場合は表1のようになります。
 


出典:独立行政法人日本学生支援機構「大学 ・ 返還例」を基に筆者作成
 

奨学金の「繰り上げ返済」とは?

独立行政法人日本学生支援機構の奨学金は、返還額の全額または一部を繰り上げて返済することが可能です。
 
「第一種奨学金」は元本のみの返還となるため、繰り上げ返済をしても返還総額は変わりません。ただし、返還期間が短縮されるため「早く奨学金の支払いから解放されたい」という人にはおすすめです。
 
一方「第二種奨学金」には月々の返還額に利子分が含まれているため、繰り上げ返済中の利子がかからない分、返還総額が少なくなります。そのため、第二種奨学金を利用している人は、今回の事例のように「利子が増えることが不安」という理由から、繰り上げ返済を選択するケースもあるでしょう。
 

奨学金の返済が難しくなったときに活用できる制度

奨学金の返済は、計画的に進めていくことが大切です。繰り上げ返済も視野に入れながら、無理のないペースで返済を続けましょう。
 
奨学金の返済が難しくなった場合に活用できる、独立行政法人日本学生支援機構の制度もあるので、チェックしておくことをおすすめします。
 
まず、返済期間を延長することで月々の返還額を減らす「減額返還制度」があります。1回あたりの返還月額を3分の2、2分の1、3分の1または4分の1に減額できるため、無理なく返済を続けることが可能です。
 
また「返還期限猶予制度」とよばれる制度もあります。一定期間返還を先送りできる制度で、上限は通算120ヶ月とされています。返還額そのものが減るわけではありませんが、一時的な負担を軽減することが可能です。
 
いずれの制度も利用には申請が必要となるため、独立行政法人日本学生支援機構のホームページで詳細を確認しましょう。
 

独立行政法人日本学生支援機構の「第二種奨学金」を利用している場合は、繰り上げ返済することで利子の支払いを減額できる

独立行政法人日本学生支援機構の奨学金には、無利子の「第一種奨学金」と有利子の「第二種奨学金」があります。
 
ボーナスでまとめて支払うなど、繰り上げ返済することで利子分の支払いが減額されるため、第二種奨学金を利用している人は検討してみるとよいでしょう。
 
奨学金の返還は計画的に進めることが大切ですが、支払いが難しくなった際には、返済期間を延長したり返還を先送りしたりできる制度もあるため、活用できないか確認してみることをおすすめします。
 

出典

独立行政法人日本学生支援機構 返還例 大学・返還例
独立行政法人日本学生支援機構 繰上返還申込み
独立行政法人日本学生支援機構 返還が難しくなった場合 月々の返還額を少なくする(減額返還制度)
独立行政法人日本学生支援機構 返還が難しくなった場合 返還を待ってもらう(返還期限猶予)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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