マイホームローン残高2500万円…50代で繰り上げ返済は“本当にお得”なのか?

配信日: 2025.10.05
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マイホームローン残高2500万円…50代で繰り上げ返済は“本当にお得”なのか?
マイホームを購入するにあたって、住宅ローンを利用する人は多いでしょう。住宅ローンを返済する際に繰り上げ返済を検討する人もいるかもしれませんが、繰り上げ返済するのは本当にお得なのでしょうか?
 
本記事では、住宅ローンにおける繰り上げ返済について解説します。
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住宅ローンの繰り上げ返済とは?

住宅ローンにおける繰り上げ返済とは、毎月の返済とは別に、まとまった金額のローンを返済することです。元金部分の一部を前倒しで返済するものであり、元金の減少に伴って利息も少なくなります。ローンによる総支払額を抑える効果が期待できるでしょう。
 
ただし、繰り上げ返済をする場合には手数料が発生することがあります。手数料の有無と金額は、借り入れている金融機関などによって異なります。繰り上げ返済を検討するなら、必要な手数料を確認しておきましょう。
 
なお、繰り上げ返済には「返済期間短縮型」と「返済額軽減型」があります。ここから詳しい内容を解説します。
 

返済期間短縮型

返済期間短縮型で繰り上げ返済した場合、毎月の返済額は変わらないものの、元金が減少した分だけ返済期間が短くなります。そのため、返済額軽減型よりも利息の総支払額を抑える効果が高い方法といえます。
 
今回のようにローン残高2500万円、50代で繰り上げ返済するケースでは、金額によっては定年退職前の住宅ローン完済が目指せるなど、ローン契約時の想定よりも早く完済したいと考える人に向いているでしょう。
 

返済額軽減型

返済額軽減型は、返済期間は変わらないものの、毎月の返済額が減少します。元金は減りますが返済期間は変わらないことから、返済期間短縮型に比べると利息の総支払額を抑える効果は低いです。
 
住宅ローンによる毎月の支出額を減らし、家計収支を安定させたい人に向いています。ただし、繰り上げ返済によってある程度の支出が発生する点に注意が必要です。
 

繰り上げ返済のメリット

ここからは、繰り上げ返済で生じるメリットを解説します。
 

支払総額を軽減できる

繰り上げ返済によって元金が減少すれば、その分だけ利息の総支払額も抑えられます。そのため、住宅ローンによる支払総額を軽減できる点が繰り上げ返済のメリットといえます。返済額や金利などによっては、数百万円の支払いを軽減できることもあるでしょう。
 

返済期間が短くなる

繰り上げ返済の返済期間短縮型を利用すれば、返済額に応じて返済期間を短くできます。その結果、将来的な人生設計が変わるかもしれません。返済期間が短くなり、住宅ローンの返済に充てるはずだったお金が浮いた場合、そのお金を生活資金や娯楽費に回すことも可能でしょう。
 

繰り上げ返済のデメリット

ここからは、繰り上げ返済をするデメリットを解説します。
 

手元の資金が減少する

返済額は人により異なりますが、繰り上げ返済ではまとまった金額を支払うことが一般的で、手元の資金が一時的に減少します。その結果、急な支出に対応できないこともあるでしょう。突発的な支出に対して資金を用意できず、別の借り入れをすると本末転倒です。
 
繰り上げ返済はその後の状況も含めて、ある程度の見通しを立ててから行いましょう。
 

借り換えのメリットが得にくくなる

現在の住宅ローンを別の金融機関などの住宅ローンに切り替えることを「借り換え」といいます。基本的に、金利や返済期間を見直す目的で行うことが多いですが、借り換えで必ずその恩恵を受けられるとはかぎりません。
 
一般的に残りの返済期間が10年以上あり、ローン残高が1000万円以上で金利差が1%以上ある場合に借り換えの効果が出るといわれています。返済期間短縮型の繰り上げ返済で返済期間を短くすると、借り換えの効果が薄まる可能性があります。
 

繰り上げ返済にはメリットはあるがデメリットもある

住宅ローンの繰り上げ返済とは、毎月の返済とは別でまとまったお金を返済することです。元金を前倒して返済するため、元金の減少によって支払う利息が少なくなります。結果的に、住宅ローンにおける総支払額も減少するでしょう。
 
なお、繰り上げ返済には毎月の返済額はそのままで返済期間が短くなる返済期間短縮型と、返済期間はそのままで毎月の返済額が減少する返済額軽減型の2種類があります。
 
繰り上げ返済には総支払額を減少できるなどのメリットがある一方で、手元の資金の減少や場合によっては借り換えの効果が得にくくなるなどのデメリットがあります。繰り上げ返済をすることで得になるかどうかは個別の状況次第といえます。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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