ママ友の「うちは固定金利だから利上げは関係ないよ〜」という発言を聞いて、「変動金利」を選んでいた私は不安になりました。でも本当に固定金利は影響を受けないのでしょうか? 固定金利と変動金利の違いをそれぞれ解説!
この記事では、「固定金利で借りている人」「変動金利で借りている人」それぞれがどんな影響を受けるのかを整理し、今後注意すべき点や見直しのヒントをわかりやすく解説します。
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目次
「日銀の利上げ」が住宅ローン返済中の私たちにどう関係するのか
「日銀の利上げ」は、直接住宅ローンの金利を決めるものではありませんが、特に 変動金利型の住宅ローン には強く影響を与えます。金融機関が設定する短期プライムレートや貸出基準金利が、日銀の動きと連動して上昇するためです。
つまり、私たちがすでに契約している住宅ローンが、今後も「安心」か「注意が必要」かは、金利タイプによって大きく異なってくるのです。
固定金利で借りている人 返済額は変わらないが「見直しの余地」はある
固定金利型の住宅ローンは、契約時の金利が完済まで変わらないという仕組みです。たとえ日銀が何度利上げしても、毎月の返済額が上がることは原則としてありません。
この点で、すでに固定金利で借りている人は一定の安心感を持っていてよいでしょう。しかしながら、注意したいのは以下の点です。
・当初に組んだ金利が高めだった場合、今の水準と比べて損している可能性がある
・固定期間が終了するタイプ(例:固定10年後に変動)なら、その後の金利が上がる可能性がある
つまり、今すぐ返済額が上がることはなくても、「利上げとは無関係」と安心しきるのではなく、自分の契約内容や家計の変化を見直してみることが大切です。
変動金利で借りている人 今後の金利上昇リスクに備えを
変動金利でローンを返済中の方にとって、日銀の利上げは直接的な不安要素になりえます。というのも、住宅ローンの変動金利は、一定期間ごとに基準金利が見直され、銀行の判断で金利が引き上げられる可能性があるためです。
ただし、実際の返済額の変動には以下のような制限があります。
5年ルール:返済額の見直しは5年に1回
125%ルール:1回の見直しで月々の返済額は最大1.25倍まで
そのため、すぐに大幅な負担増になることは少ないですが、金利が上がり続ければ 返済総額は増えていきます。
たとえば、3,000万円を金利0.5%で借りていた場合、金利が1.0%になると、総返済額は数十万円以上増える可能性があります。教育費や老後資金といった他の支出と重なると、将来の家計に影響が出てしまう恐れもあるのです。
固定でも変動でも、“今の家計”と“将来の見通し”が重要
すでに住宅ローンを返済中の私たちにとって、重要なのは「どちらが得か損か」よりも、「自分の家計に合った借り方ができているか」です。
・ 固定金利の人は、「本当に今の金利で損してないか「今後の借り換え余地はないか」を見直す
・ 変動金利の人は、「返済額が上がっても対応できる家計か」「固定への切り替えをすべきか」も検討
実際、現在の返済状況をシミュレーションしてみると、変動のままで問題ない家庭もあれば、早めに固定に変えた方が安心な家庭もあります。
「利上げ」というキーワードに振り回されるのではなく、自分の返済状況、家計の余裕、将来のイベント(教育、介護、転職など)を見据えたうえで、必要な対策を取ることが大切です。
まとめ
日銀の利上げは、今後も続く可能性があると言われています。そのように考えるとご自身の住宅ローンの内容と家計のバランスを見直す良いチャンスと考えることもできます。
もし不安があれば、金融機関やファイナンシャルプランナーに相談し、必要に応じて借り換えや繰上返済を検討してみてはいかがでしょうか。この機会に契約内容を見直すことで、よりよい未来を作れるかもしれません。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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