住宅ローン控除の確定申告の方法って?初年度と2年目以降は何が違う?

配信日: 2020.03.11 更新日: 2021.02.12

この記事は約 8 分で読めます。
住宅ローン控除の確定申告の方法って?初年度と2年目以降は何が違う?
確定申告の際、源泉徴収された税金、予定納税で支払った所得税額が実際の所得税よりも多い場合などに、還付申告をすることで支払いすぎた税金が戻ってきます。特に会社員の方は会社が年末調整を行うため、確定申告をしなくても還付金として戻ってきています。
 
しかし、新しく住居を購入した際や、省エネ・バリアフリーなどの特定の改修工事を行った場合などは、確定申告をすることによって税金が戻ってきます。
 
西川誠司

執筆者:西川誠司(にしかわ せいじ)

2級ファイナンシャルプランンニング技能士・AFP認定者、終活ライフケアプランナー、住宅ローンアドバイザー(一般社団法人住宅金融普及協会)、キャリアコンサルタント

ウェディングドレスショップ「Atsu Nishikawa」を17年間経営。
接客の中でこれから結婚するおふたりのお金の不安や子供を授かったときの給付金や育児休業のこと、また親からの贈与や年金のことの悩みを伺い、本格的にファイナンシャルプランナーとして活動を始めました。
みなさまの「小さな疑問や不安」を分かりやすく解決していくことを目指しています。

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住宅ローン控除とは?

住宅ローン控除とは「住宅借入金等特別控除」と呼ばれる制度のことです。年末の住宅ローン残高に対して、源泉徴収された税金が戻ります。住宅ローン控除を受けるためには確定申告を行います。
 
確定申告は、自営業の方やフリーランス、複数箇所からの収入がある方は毎年行っていますが、会社員の方は会社が年末調整を行っているため、確定申告を行ったことがない人がほとんどです。
 
会社員の方は住宅ローン控除の1年目に確定申告さえすれば、2年目以降は確定申告の必要はなく、会社が行っている年末調整のみとなります。

住宅ローン控除を受ける条件とは

住宅ローン控除の適用には、以下の条件を満たす必要があります。
 
1.新築または取得の日から6ヶ月以内に居住の用に供し、適用を受ける各年の12月31日まで引き続いて住んでいること
 
2.この特別控除を受ける年分の合計所得金額が3000万円以下であること
 
3.新築または取得をした住宅の床面積が50平方メートル以上であり、床面積の2分の1以上の部分がもっぱら自己の居住の用に供するものであること
 
4.10年以上にわたり分割して返済する方法になっている新築、または取得のための一定の借入金または債務(住宅とともに取得するその住宅の敷地の用に供される土地等の取得のための借入金等を含む)があること
 
5.居住の用に供した年とその前後の2年ずつの5年間に、居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例などの適用を受けていないこと
 
などがあります。項目ごとにさらに詳しい内容は、国税庁ホームページ等(※1)をご覧ください。

住宅ローン控除を確実に受けるための確定申告のやり方(初年度)

確定申告で住宅ローン控除を受ける場合は、購入した住居に入居した年の翌年1月1日から3月15日までの間に確定申告をします。書類を提出する場所は、居住地を管轄している税務署です。
 
ただし現在では、
(1)税務署へ直接書類を持ち込んで申告する
(2)郵送で申告する
(3)電子申告(e-Tax)で申告する

の3種類から選ぶことができます。
 
(3)に関しては、国税庁「所得税の確定申告 個人の確定申告書等を作成する」(※2)をご参照ください。
 
申請にはどんな書類が必要なのでしょうか。
1.確定申告書A(第一表と第二表)
2.住宅借入金等特別控除額の計算明細書
3.源泉徴収票(勤務先より発行)
4.金融機関等からの住宅ローンの借入金残高証明書(取引金融機関から入手)
5.土地・建物の登記簿謄本
6.売買契約書または建築請負契約書
7.マイナンバーが記載されている本人確認書類(住民票の写しは不要)

 
1・2は税務署に取りに行くか、国税局のホームページよりダウンロード(※3)できます。
5・6は住宅の住所地を管轄する法務局、または実際に取引をした契約は不動産会社から入手できます。
7.マイナンバーは申請後、手元に届くまでに1ヶ月ほどかかります。
 
確定申告書Aの第一表、第二表は、基本的には源泉徴収票にある情報を基に転記していきます。「還付される税金の受取場所」の欄には、必ず申告者本人の口座を記載します。申告者本人の口座でない場合は、税務署から後日訂正を求められます(※4)。
 
確定申告が無事に受理されれば、1〜2ヶ月後に還付金が指定の口座に振り込まれます。

<確定申告書Aの第一表と第二表>


 

 

住宅ローン控除を確実に受けるための確定申告のやり方(2年目以降)

1年目に確定申告を行うと、給料所得者には残りの住宅ローン控除適用可能年数分の「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」という用紙が税務署から送られてきます。この用紙があれば、2年目以降の手続きは会社での年末調整のみとなります。
 
住宅ローン控除における年末調整で必要な書類は、以下の2つです。
 
(1)給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書兼証明書
(2)住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書

 
2年目以降は非常に簡単な手続き(年末調整のみ)で住宅ローン控除の手続きができます。
 
(1)の住宅借入金等特別控除申告書は、確定申告をした年の10月ごろ、税務署から残りの9年分の書類がまとめて郵送されてきます。9年分なので大切に保管する必要があります。もし紛失してしまった場合などは税務署に申請し、再交付を受けることができます。
 
(2)の年末残高等証明書は毎年10月ごろになるとローンを組んでいる金融機関から郵送されてきます。
 
11月ごろに会社からもらう年末調整の用紙の中に、住宅ローン控除申告書がありますので、上述の2種類の書類を添付して提出します。
 
年間所得の見積額には、年収ではなく年間の所得、源泉徴収後の金額を記入することになっています。前年度の源泉徴収票があれば、「給与所得控除後の金額」を転記すれば問題ありません。記入が必要となるのですが「見積額」なので正確でなくても構いません。年間初年度同様、所得金額3000万円以下が控除対象です。
 
年末調整で住宅ローン控除を申請すると、12月の給与受取時に振り込まれます。ただし、会社によっては1月、2月の給与にて振り込まれることもありますので、詳しくは会社にご確認ください。

Q&A

夫婦でお互いにローンを組んで共有名義にした場合、2人も住宅ローン控除を受けることができますか?

A1. 近年共働きが増え、2人の収入が安定している夫婦が増えてきました。その結果、住宅ローンを夫婦で借りたいという人が増加しています。夫婦で住宅ローンを借りることの最大のメリットは、「借入金額を増やすことができる」ということです。
 
また、夫婦で住宅ローンを借りるには3種類の方法があります。
(1)夫婦ペアローンを組む
(2)収入合算して連帯債務型で住宅ローンを組む
(3)収入合算して連帯保証型で住宅ローンを組む

 
上記の中で(1)と(2)は夫婦ともに住宅ローン控除が受けることができます。(3)は債務者となる1人が控除を受けることができます。
 
ただし、(1)のように2人とも住宅ローンを組む場合などは契約が別々になるため、住宅ローン申し込みの際の事務手数料などの諸費用が1人の契約より多くかかることがあります。
 

住宅ローン控除でいくら税金が戻ってくるの?

A2. 10年間、ローン残高の1%が控除されます。ローン残高や控除額に一定の上限が設けられています。
 
(1)対象となるローン残高は年末時点で4000万円以下の部分(一般住宅)
(2)所得税で控除できる最大額は年間40万円、10年間で400万円

 
原則は所得税からの控除ですが、控除可能額が控除前の所得税額を上回り、所得税から控除しきれない場合は、住民税から最大13万6500円まで控除ができます(新築の場合)。たとえば、年末の住宅ローン残高が4000万円、年末調整の所得税が20万円のとき、計算式は次のとおりです。
 
住宅ローン残高4000万円×控除率1%=控除額40万円
控除額40万円-所得税20万円=20万円(控除残)
 
控除残20万円から住民税控除できる最大額は13万6500円です。残りの6万3500円は使いきれなかった控除額ですが、次年度以降での繰り越しはありません。上記の計算例では、所得税20万円・住民税13万6500円の合計額33万6500円が戻ってくる税金です。
 
認定住宅の新築等に係る住宅借入金等特別控除の特例の場合、年末時点でのローン残高5000万円が最大金額となります(最大年間控除額50万円)。加えて、消費税率10%が適用される住宅の取得をして、令和元年10月1日から令和2年12月31日までの間に入居した場合には、控除期間が3年間延長されます。
 
住宅ローン控除の金額の詳細は、国税局「No.1213 住宅を新築又は新築住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)」(※5)をご覧ください。

まとめ

住宅の購入は、人生の中で何度も経験することではないと思います。しかし、年間の税金が数十万円単位で変わり、10年間で数百万円の節税ができるものです。
 
初年度の申請(確定申告)では、さまざまな準備や多くの書類を記入・提出する必要があります。しかし、税務署に相談すればそんなに難しいことではありません。2年目からは、年末調整の際に該当箇所に記入し、書類を提出するだけで申請が完了します。
 
消費税10%に伴い、3年間控除期間が延長されました。今後も、景気の動向や消費税などの法律の変更などで住宅ローン控除などのルールや金額、期間などは変更することがありますので、住宅の購入を検討中の方は改めて調べてみましょう。
 
(※1)国税庁「No.1213 住宅を新築又は新築住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)」
国土交通省「すまいの給付金」
(※2)国税庁「所得税の確定申告」
(※3)国税庁「【申告書用紙】」
(※4)税務署「令和元年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き「確定申告書A用」」
(※5)国税局「No.1213 住宅を新築又は新築住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)」
 
執筆者:西川誠司
2級ファイナンシャルプランンニング技能士・AFP認定者、終活ライフケアプランナー、住宅ローンアドバイザー(一般社団法人住宅金融普及協会)
 


 

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