最終更新日:2019.09.20 公開日:2019.09.17
老後

介護の現状を知って、どんな準備が必要なのか知るべき

厚生労働省が毎月発表している介護保険事業状況報告の令和元年5月の月報(暫定版)によると要介護(要支援)認定者数は659.8万人(うち男性が207.5万人、女性が452.4万人)で介護保険の第1号被保険者に対する65歳以上の認定者数の割合は約18.3%となっています。
 
実に65歳以上の約5人に1人は何らかの介護(支援)認定を受けていることになります。誰にでも起こりうる介護が必要な状況は本人やその家族の生活に大きな影響をもたらすことがあります。
 
介護についての現在の状況、かかる費用、制度や受けられるサービス等について見ていきたいと思います。今回はまず、各機関が発表しているデータから介護の現状やかかる費用について見てみたいと思います。
 
小山英斗

執筆者:

執筆者:小山英斗(こやま ひでと)

CFP(日本FP協会認定会員)

1級FP技能士(資産設計提案業務)
住宅ローンアドバイザー、住宅建築コーディネーター
未来が見えるね研究所 代表
座右の銘:虚静恬淡
好きなもの:旅行、建築、カフェ、散歩、今ここ

人生100年時代、これまでの「学校で出て社会人になり家庭や家を持って定年そして老後」という単線的な考え方がなくなっていき、これからは多様な選択肢がある中で自分のやりたい人生を生涯通じてどう実現させていくかがますます大事になってきます。

「未来が見えるね研究所」では、多くの人と多くの未来を一緒に描いていきたいと思います。
https://miraiken.amebaownd.com/

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小山英斗

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人生100年時代、これまでの「学校で出て社会人になり家庭や家を持って定年そして老後」という単線的な考え方がなくなっていき、これからは多様な選択肢がある中で自分のやりたい人生を生涯通じてどう実現させていくかがますます大事になってきます。

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介護や支援が必要な人の割合やその原因

令和元年5月現在の要介護(要支援)認定者数659.8万人の内訳を見てみますと以下の通りです。年齢別に認定を受けた人の割合を見ると、75歳以上になると要介護・要支援の認定を受ける人の割合が大きく上昇することが分かります。
 

(出典) 厚生労働省 介護保険事業状況報告 月報(暫定版)令和元年5月分 全国集計表より筆者作成
 
ここでの第1号被保険者、第2号被保険者とは介護保険制度における要介護状態になったときに、必要な保健医療サービス・福祉サービスに係る給付を受けられる人のことです。第1号被保険者は65歳以上の人、第2号被保険者は40歳以上65歳未満の医療保険加入者が対象になります。
 
また、内閣府の平成30年版高齢社会白書(全体版)によれば65歳以上の人で介護が必要となった原因は「その他・不明・不詳」を除くと、1位「認知症」、2位「脳血管疾患(脳卒中)、3位「高齢による衰弱」となっています。さらに、男女別では男性の1位は「脳血管疾患(脳卒中)」、女性の1位は「認知症」となっているようです。
 

 

介護の期間とその主な介護者、かかる費用

それでは介護にはどのくらい期間や費用等が費やされているのでしょうか? 生命保険文化センターが行った調査では介護期間は平均で4年7ヶ月にもなっているようです。
 

(出典)生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」/平成30年度
 
また、介護が必要な人に対する主な介護者の続柄を見ると、6割弱が同居している人が主な介護者となっているようです。
 

(出典)厚生労働省「国民生活基礎調査」(平成28年)
 
そして、介護者の年齢を見ると、60歳以上の人が全体の7割を占めているようです。70歳以上で見ても4割弱もの人が介護にあたっており、高齢者が高齢者を介護するいわゆる「老老介護」の現状が見て取れます。
 

(出典)厚生労働省「国民生活基礎調査」(平成28年)より筆者作成
 
また、同居している介護者がどのくらい介護に時間を費やしているのかが以下の表から分かります。要介護度が高くなる(要介護5が最高)につれて「ほとんど終日」の時間が多くなっていることが分かります。
 

(出典)厚生労働省「国民生活基礎調査」(平成28年)
 
介護にかかった費用を見ると、住宅改造や介護用ベッドの購入など、一時的な費用の平均は69万円、月々の平均が7.8万円となっています。
 
ただし、月々の費用については介護を行った場所別に見ると、「在宅」が平均4.6万円となっているのに対し、「施設」では平均11.8万円と施設での介護の方が高くなっているようです。
 
また、民間の有料老人ホーム等では入居一時金に数百万から数千万かかったり月額費用も数十万かかったりと高額なケースもあります。施設の利用はその費用の幅が広いことから、受けたいサービスを提供している施設の利用料等を個々に調べる必要があります。
 

介護施設の状況

自宅での介護(在宅介護)が困難な場合、介護施設の利用も必要となります。しかし、その中でも希望者が多い介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)への入所は、在宅介護が困難な人ほど優先されるため、要介護認定を受けていても希望通り入所できるとは限りません。独立行政法人福祉医療機構が2018年に実施した調査結果によれば、1施設当たりの入所待機者の平均は117.3人にもなります。
 
また、地域によってもその待機者の数にはバラツキがあるようです。1施設当たりの平均待機者の状況を都道府県別に見ると、例えば、同じ関東でも、東京都と神奈川県は平均よりも待機者の数はかなり多く、埼玉県では平均よりも少ないようです。地域を限定しないのであれば、待機者が少ない地域での入所を検討するのも有効かもしれません。
 
今回は介護の現状を見てきましたが、次回は介護についての制度や補助金、受けられるサービス等について見ていきたいと思います。
 
出典
厚生労働省「介護保険事業状況報告 月報(暫定版) 令和元年5月分」
内閣府「平成30年版高齢社会白書(全体版)」
生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」/平成30年度
厚生労働省「平成28年 国民生活基礎調査の概況」
独立行政法人福祉医療機構「『特別養護老人ホームの入所状況に関する調査』の結果について」
 
執筆者:小山英斗
CFP(日本FP協会認定会員)

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