70代で「1000万円」あった貯金が底をついた!年金月額18万円ですが、節制しないと「老後貧乏」確定ですか?
今回の記事では、年金月額18万円でも生活できるかどうか解説します。
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老後に備えた貯金の平均額
まずは、老後に備えた貯金の平均額はどのくらいなのかを見ていきましょう。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、預貯金をしている人の割合は60歳代が97.7%、70歳代が98%となっています。どの年代も90%以上となっているため、ほとんどの人が貯金をしているといえます。
年代別に見ると、60歳代、70歳代の金融資産保有額が多かったのは、どちらも3000万円以上という結果でした。そのうち金融資産保有世帯の貯金額平均は、60歳代が1130万円、70歳代が964万円となっています。貯金以外に株式や生命保険にかけている割合も多く、何かしらの金融資産で資産形成をしていることが分かります。
老後にかかる支出はどのくらい?
次に、老後にかかる支出を見ていきます。総務省の「家計調査報告[家計収支編]2024年(令和6年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における家計収支は以下のとおりです。
●食料:29.8%
●住居:6.4%
●光熱・水道:8.5%
●家具・家事用品:4.8%
●被服及び履物:2.2%
●保険医療:7.2%
●交通・通信:10.8%
●教育:0%
●教育娯楽:9.9%
●その他:20.4%(そのうち交際費:9.3%)
消費支出は全体で25万6521円です。
年金月額が18万円の場合、平均から見ると毎月7万6521円がマイナスということになります。また、今後も食料品などの値上げが予想されるため、支出はさらに増える可能性があります。上記の結果から考えると、今後年金だけでの生活は厳しいかもしれません。
収入を増やす方法はある?
年金だけでの生活は厳しくなる可能性が高いため、年金以外の収入源を確保するべきです。老後の収入を増やす手段の一つとして、再雇用制度の利用があります。
再雇用制度とは、本人の希望によって定年後も嘱託やパート社員などで継続して働ける制度です。定年前よりも給与が低くなる可能性がありますが、退職しても収入源が確保できます。契約期間も決まっているため、再雇用制度で働く場合は会社に事前に確認しておきましょう。
老後の買い物における注意点
老後は収入が減るため、日々の節約が重要になるでしょう。年金だけで生活する場合は、さらに意識して節約する必要があります。買い物をする際はできるだけ無駄なものを買わないようにしましょう。ここからは、買い物の際に気を付けたいことを順番に解説します。
1.予算を決める
まずは1ヶ月あたりの予算を決めましょう。予算を組むためには、自分の支出がどのくらいなのかを把握しておく必要があります。
家計簿をつけておけば、何にどのくらいお金を使っているのかを確認できます。家計簿を見ながら、予算を決めてお金を使いすぎないことが重要です。ただし、生活に支障が出る可能性があるので、予算は無理のない範囲で設定しましょう。
2.必要なものだけを買う
買い物に行く前に家にあるものを確認して、必要なものだけを買うようにしましょう。事前に献立を決めておけば、無駄な食材を買わずに済むでしょう。また、スーパーに行く回数を減らせば、余計なものを買わなくなるだけでなく、時間も節約できます。節約を意識して買い物しましょう。
老後は節約を意識しよう
平均的な消費支出から、年金18万円だけで生活するのは厳しいことが分かりました。安定した生活を送るためには、再雇用制度の利用や日々の節約が大切です。また、買い物に行く際は予算を決めたり必要なものだけを買ったりすることで、大きな節約につながります。支出を抑えた生活を意識しましょう。
出典
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査
総務省 家計調査報告[家計収支編]2024年(令和6年)平均結果の概要
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー