「定年後は再就職をしない」と言う夫。年金は夫婦で「月20万円」受給予定ですが、定年後は働かない人のほうが多いでしょうか?

配信日: 2026.01.24
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「定年後は再就職をしない」と言う夫。年金は夫婦で「月20万円」受給予定ですが、定年後は働かない人のほうが多いでしょうか?
間もなく定年退職を迎えるという人や、すでに定年退職した人にとって、定年後の生活費をどのように賄っていくかは大きなテーマです。
 
再就職するか、それとも年金のみで生活していくかは、現在の資産状況や毎月の支出、健康状態、家族構成など、さまざまな要素を踏まえて判断する必要があります。「定年後は再就職せず、年金で暮らしていきたい」と考える世帯もありますが、世間一般では定年後も働く人が多いのかどうか、気になる人もいるでしょう。
 
本記事では、定年後の就業状況の全体像を整理したうえで、年金を夫婦で月20万円を受給する世帯を例に、老後の生活費について解説します。
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定年後の就業状況

最初に、60代以降で就業している人がどれくらいいるのか、内閣府のデータを基に見ていきましょう。
 

労働者全体の5人に1人以上は60代

内閣府の「令和7年版高齢社会白書(全体版)」によると、令和6年(2024年)における労働力人口は「6957万人」でした。そのうち、60~64歳、65~69歳、および70歳以上が占める割合は以下の通りです。
 

・60~64歳:576万人(約8.3%)
・65~69歳:400万人(約5.7%)
・70歳以上:546万人(約7.8%)
※割合は筆者にて計算

 
労働力人口全体に占める割合は約21.8%にもなります。労働者全体の約5人に1人が60歳以上で、65歳以上に絞っても約13.6%に上ります。60代以降の労働者も、社会にとって大きな労働力になっているといえるでしょう。
 
また「65歳以上が労働力人口に占める割合」を昭和55年(1980年)からの推移で見ると、年々上昇傾向にあります。1980年時点の4.9%と比較すると、令和6年(2024年)は約2.8倍に達します。
 

65歳以上でも就業している人は多い

続いて、65歳以上の年齢階級別の就業率を見ていきましょう。
 

・65~69歳:54.9%
・70~74歳:35.6%
・75歳以上:12.2%

 
65~69歳の階級では、過半数が仕事に就いており、推移を見ると21年連続で前年を上回っています。70~74歳の階級においても、約3人に1人が就業している状況です。
 
全員が必要に迫られて働いているわけではないかもしれませんが、一定数の人が、定年後も生活資金のために働いていると考えられます。
 

夫婦2人の生活費の平均

総務省統計局の「家計調査報告家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支は以下の通りです。
 

・非消費支出:3万356円
・消費支出:25万6521円
・合計:28万6877円

 
消費支出のみを見ても、月20万円の年金では5万円超のマイナスになることが分かります。十分な蓄えがない場合、年金のみで生活費を賄うことは厳しいかもしれません。
 
ただし、上記の支出額はあくまで平均的な世帯における数値に過ぎず、支出額は世帯によって異なります。
 
例えば上記の平均では「食料」の費目が全体の29.8%を占めています。また「交通・通信」が10.8%、「教養娯楽」が9.9%です。これらの費目は、生活スタイルによって支出額が大きく変わる可能性があります。
 
一方、世帯によっては、消費支出が20万円を切ることもあるでしょう。そのような世帯は、月20万円の年金でも生活費を十分捻出できることも考えられます。
 
いずれにしても、定年前に将来の収支バランスを試算し、年金や貯金などの資産で老後資金をどの程度賄えるのかを確認しておくとよいでしょう。その際は介護や医療、家や車の維持費など、老後に発生しやすい大きな出費も支出として見込んでおくことが大切です。
 
これらの費用を含めて考えた結果、年金や貯金だけでは老後の生活費を十分に賄えないと判断した場合は、定年後の再就職を視野に入れることも選択肢の一つになり得ます。
 

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定年後の暮らしに備えて、夫婦の収支を整理しよう

労働力人口全体に占める60代の割合は5人に1人を超え、65~69歳の年齢階級のみで見ると、半数を超える人が就業しているようです。定年後も何らかの職に就いている人は多く、上昇傾向にあります。
 
一方で、定年退職後は年金やそれまでの蓄えのみで生活したいと考える人もいるでしょう。その場合は、現在の収支バランスと、定年後に想定される支出を比較し、年金や貯金で必要な生活費を賄えるのかを事前に検討しておくことが重要です。
 

出典

内閣府 令和7年版高齢社会白書(全体版)1 就業・所得 第1章 高齢化の状況(第2節 1)第2節 高齢期の暮らしの動向(1)
総務省統計局 家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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