母親が都営住宅への入居を検討しているそうです。年金「月12万円」程度なら、一人暮らしでも入居できますか?
ただし、都営住宅には申し込み資格や所得要件が定められており、単純に「年金収入が低いから入れる」とは限りません。本記事では、単身高齢者が都営住宅に入居できる条件と、年金月12万円の場合の所得判定を整理します。
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都営住宅の単身者向け申し込み資格
都営住宅とは、住宅に困窮している収入の少ない方向けに、低廉な家賃で賃貸する公営住宅です。
都営住宅に単身で申し込む場合には、いくつかの基本要件があります。東京都住宅供給公社(JKK東京)によれば、東京都内に引き続き3年以上居住していること、配偶者がいないこと、かつ単身で居住していることが必要です。さらに、単身で申し込めるのは原則として60歳以上など一定の要件に該当する人に限られます。
このほか、所得が定められた基準内であること、現に住宅に困っていること、暴力団員でないことなども申し込み資格に含まれます。まずはこれらの条件を満たしているかを確認する必要があります。
所得要件の基準
都営住宅では、世帯の所得金額が家族の人数に応じた基準の範囲内であることが求められます。
同じく東京都住宅供給公社(JKK東京)によると、単身世帯(家族人数1人)の場合、一般区分では年間所得0円から189万6000円まで、特別区分では0円から256万8000円までとされています。
特別区分は、「60歳以上の世帯」「心身障害者を含む世帯」「高校修了期までの子どもがいる世帯」などに適用される区分であり、60歳以上の高齢単身者であれば該当する可能性があります。
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年金月12万円の場合、都営住宅に入居できるのか
ここでは、東京都住宅政策本部が示している「前年の所得」の計算方法において、「年金収入から年金所得を計算する」表に基づき、所得金額を概算します。
年金月12万円の場合、年間年金収入は約144万円です。仮に65歳以上として、年金収入が110万1円~329万9999円の範囲にある場合、税法上の所得金額は「年金収入額-110万円」とされています。
今回のケースでは、「144万円-110万円=34万円」となり、これが税法上の所得金額です。さらに、都営住宅の所得金額は「税法上の所得金額-10万円」で計算されます。そのため、「34万円-10万円=24万円」となります。
この24万円が、都営住宅の所得判定に用いられる金額です。ここからさらに老人扶養控除や特定扶養控除などの特別控除がある場合には、その金額を差し引いたうえで最終的な所得金額が決まります。
前述の通り、単身世帯における一般区分の上限は189万6000円、特別区分は256万8000円です。今回試算した所得金額24万円は、いずれの上限も大きく下回っています。したがって、所得要件の面では基準内に収まる可能性が高いと考えられます。
入居の可否を判断する際の注意点
もっとも、都営住宅は基本的に抽選制であり、所得基準を満たしていても必ず入居できるわけではありません。また、「住宅に困っていること」という要件の確認も行われます。
そのため、年金月12万円であれば所得要件上は問題ない可能性が高いものの、申し込み資格全体を満たしているかどうか、募集時期や倍率なども含めて確認することが必要です。
まとめ
都営住宅の単身申し込みでは、東京都内での居住年数や年齢などの基本要件に加え、所得が基準内であることなどが求められます。
年金月12万円(年約144万円)の場合、東京都住宅政策本部の計算式に当てはめると、都営住宅の所得金額は概算で約24万円となり、単身世帯の一般区分・特別区分いずれの上限も大きく下回ります。
もっとも、最終的な判定は前年の所得や各種控除の有無によって異なります。募集条件や申し込み資格の詳細を確認しながら、必要に応じて都営住宅募集センターなどに相談することが現実的といえるでしょう。
出典
東京都住宅供給公社(JKK東京) 都営住宅募集情報
東京都住宅供給公社(JKK東京) 所得基準表
東京都住宅政策本部
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
