年金「月9万円」と清掃のパート収入で生活する70歳の母。「不自由はない」そうですが、やはり年金だけの生活は難しいのでしょうか?

配信日: 2026.04.28
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年金「月9万円」と清掃のパート収入で生活する70歳の母。「不自由はない」そうですが、やはり年金だけの生活は難しいのでしょうか?
親が高齢になっても働いていると、「年金だけでは足りていないのではないか」と不安に思う人もいるでしょう。親の生活状況が不安なときは、平均支出や年金額などを基に、親の収入が足りているか推測するのも方法のひとつです。
 
今回は、老後の平均支出を賄うのに必要な労働時間や、年金月9万円が平均よりも多いのかなどについてご紹介します。
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老後の平均支出を賄うにはどれくらい働けばよい?

総務省統計局の「家計調査報告 家計収支編」によると、令和6年時点での65歳以上の無職単身世帯の平均消費支出は月14万9286円、非消費支出は月1万2647円の合計月16万1933円でした。消費支出は食費や水道光熱費といった生活のための費用、非消費支出は税金や社会保険料などの支出です。
 
年金が月9万円だとすると、平均的な支出を賄うには、パートで最低でも月7万1933円稼いでいる必要があります。
 
また、けがや病気で入院する可能性もあるため、余裕を持ってお金を用意するのであれば月10万円程度が必要でしょう。厚生労働省によると、令和6年度時点での最低賃金は全国平均で時給1055円でした。仮に時給1055円で月10万円を得ようとすると、月約95時間働く必要があります。
 
週4日勤務で1ヶ月を4週間とした場合、1日当たりの勤務時間は6時間が目安です。
 

年金月9万円は平均よりも少ない?

老後に受け取れる年金額は、国民年金を満額支払ったか否か、また厚生年金に加入していたかなどによって変わります。
 
厚生労働省年金局の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、老齢基礎年金の平均受給額は月5万9431円でした。厚生年金への加入期間がない場合、母親の年金額は老齢基礎年金のみを受け取る人の平均よりは多いといえます。また、老齢基礎年金以外に個人年金などを受け取っている可能性もあるでしょう。
 
一方、老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方を受け取っている人の平均受給額は、月15万1142円です。母親の年金が月9万円の場合、平均より6万円程度低い結果となります。
 
母親に老齢厚生年金がある場合、月9万円は平均より少ないといえるでしょう。ただし、実際に生活に困っていないかは、母親に実情を聞いて判断することが大切です。
 

親のために子どもができる支援

親と離れて暮らしている場合は、定期的に連絡を取ったり実家へ帰省したりして、親と積極的にコミュニケーションを取るようにしましょう。コミュニケーションを重ねることで、親も子どもに相談しやすくなります。
 
親が介護を必要とせず、自立して生活できる状態であれば、基本的な判断は親に任せるとよいでしょう。働くことは、生活費を賄うだけでなく、気分転換や社会とのつながりを保つ手段になり得るためです。ただし、体力的に考えて無理をしているようであれば、控えるよう伝えるようにしましょう。
 
金銭的に困っている場合、自分の家庭に影響が出ないのであれば、支援をする方法もあります。親の日常的な出費や収入を聞き、必要な金額を支援するようにしましょう。なお、金銭的に支援すると自分の生活に影響が出るのであれば、無理に支援を行う必要ないと考えられます。
 
親が体調を崩し、介護が必要になった場合などは、必要に応じて行政のサポートを受ける必要があります。親だけで対応できない場合は、子どもが親の介護支援手続きを手伝うとよいでしょう。
 

年金月9万円だけでは足りない可能性がある

総務省統計局の資料によると、令和6年時点で65歳以上の無職単身世帯が必要な平均支出は月16万1933円です。年金が月9万円のみだと、不足する可能性があります。また、老齢厚生年金も含めた年金の平均額と比較しても、少ないといえるでしょう。年金のみで不足する分は、貯金やパート勤務などによる収入で賄うことになります。
 
親の生活状況に不安を覚えるときは、こまめに連絡を取る、実家へ帰省するなどして、親の生活状況を把握しておくとよいでしょう。子どもが頻繁に連絡をすると、親からも生活に困ったときに相談しやすくなります。
 

出典

総務省統計局 家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支 <参考4> 65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯) 図2 65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)の家計収支 -2024年-(18ページ)
厚生労働省年金局 令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況 II.厚生年金保険(2)給付状況 表6 厚生年金保険(第1号) 受給者平均年金月額の推移(8ページ),III.国民年金 (2)給付状況 表20 国民年金 受給者の平均年金月額の推移(19ページ)
厚生労働省 地域別最低賃金の全国一覧 令和7年度地域別最低賃金の全国一覧
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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