退職後の再雇用を勧められた父が、「年収は下がるけれど断るのはもったいない」と迷っています。母は「自由な時間のほうが大切では?」との考えですが、老後は収入と時間のどちらを優先すべきなのでしょうか?

配信日: 2026.04.29
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退職後の再雇用を勧められた父が、「年収は下がるけれど断るのはもったいない」と迷っています。母は「自由な時間のほうが大切では?」との考えですが、老後は収入と時間のどちらを優先すべきなのでしょうか?
定年後に再雇用を勧められたとき、受けるべきか迷う方は少なくありません。年収が下がることへの不安がある一方で、退職後の時間をどう使うかも大きな問題です。ご夫婦の間でも、収入を重視する考えと、自由な時間を大切にしたい考えに分かれることがあるでしょう。
 
そこで本記事では、退職後の再雇用を考える際に確認したい点や、老後の働き方を決めるときの考え方について解説します。
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退職後の再雇用は収入だけで判断しない

退職後の再雇用を考えるとき、まず気になるのは年収です。定年前より給与が下がるなら、働く意味が薄いと感じる方もいるでしょう。しかし、老後の働き方は収入だけで決めるものではありません。
 
再雇用では、役職や責任が変わるため、給与が下がることがあります。例えば、管理職だった人が、定年後は後輩を支える立場や、より軽い業務を担うになる場合です。仕事内容や勤務時間が軽くなる場合は、年収が下がる傾向にあります。
 
そのため、再雇用を検討する際は、下がった年収でも家計にどの程度役立つかを確認することが大切です。月10万円程度の収入でも、年金を受け取るまでの生活費や医療費に充てられ、貯金を取り崩すペースも遅らせる役割を果たすことがあります。
 
ただし、働くことで体力を大きく使ったり、通勤や人間関係の負担が強かったりする場合は注意が必要です。収入を得るために健康を損なっては、老後の生活に悪影響が出るおそれがあります。
 

年収が下がっても再雇用を選ぶメリットはある

再雇用のメリットは、収入だけではありません。生活リズムを保ちやすく、社会とのつながりを続けられる点も大きな利点です。退職後に急に予定がなくなると、生活が不規則になったり、外出の機会が減ったりすることがあります。
 
また、長く勤めた会社であれば、仕事の流れや人間関係を理解しており、新しい職場を探すよりも精神的な負担が少ない場合があります。そのうえ、経験を生かして若い社員を支える役割であれば、やりがいを感じやすいでしょう。
 
さらに、60歳以上65歳未満で賃金が大きく下がった場合、一定の条件を満たせば「高年齢雇用継続給付」の支給対象になることがあります。
 
これは、60歳到達時などと比べて現在の賃金が75%未満に低下している場合に、その差額を補う形で給付金が支給される制度です。対象になるかは雇用保険の加入状況や賃金の低下率などによって変わるため、会社やハローワークに確認しておくと安心です。
 

自由な時間を優先するなら生活費と健康状態を確認する

一方で、退職後は自由な時間を大切にしたいと考える人も多いでしょう。定年後は、これまで仕事に使ってきた時間を、夫婦の旅行、趣味、地域活動、孫との時間に使えるようになります。元気に行動できるうちに、やりたいことへ時間を使いたいと考えるのは自然なことです。
 
ただし、再雇用を断る前に、毎月の生活費を具体的に確認しましょう。年金額や貯金、退職金、住宅ローン、保険料、医療費を整理し、働かなくても生活が成り立つかを見極める必要があります。
 
老後には、急な修繕費や介護費が発生することもあります。生活費に余裕が少ない場合は、完全に働かない選択よりも、短時間勤務や週数日の勤務を検討する方法があります。
 
また、働き方は一つではありません。フルタイムの再雇用が負担な場合は、勤務日数を減らせないか会社に相談することもできます。働くか、辞めるかの二択で考えず、必要な収入と自由に使える時間のバランスを夫婦で話し合うことが大切です。
 

老後の働き方は収入だけでなく、時間や健康も踏まえて決めよう

退職後の再雇用は、年収が下がるから「損」とは言い切れません。収入が続く安心感、生活リズム、社会とのつながりを得られる点は大きなメリットです。一方で、自由な時間や健康も老後の生活では欠かせません。
 
再雇用を受けるか迷ったときは、まず家計を確認し、次に体力や気持ちの余裕を考えることが大切です。生活費に不安がある場合は再雇用を前向きに考え、家計に余裕があり、やりたいことが明確な場合は自由な時間を優先する選択もあります。
 
何より大切なのは、お父さま本人が納得できる形にすることです。家族で収入、時間、健康のバランスを話し合い、無理なく続けられる働き方を選びましょう。
 

出典

厚生労働省 令和7年4月1日から高年齢雇用継続給付の支給率を変更します
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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