再雇用で「月30万円」が「月18万円」に…! 60代の父は仕事の内容がほとんど変わらないそうですが、定年後の給料はここまで下がるものなのでしょうか?
仕事内容に大きな変化がない場合、なぜ大幅に賃金が下がってしまうのか、疑問に感じることもあるでしょう。
そこで今回は、再雇用で給料が下がる理由について解説します。
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再雇用で給与が下がる理由
定年後の再雇用で賃金が低下するのは、給与体系の見直しや求められる役割の変化などがおもな要因と考えられます。
多くの組織では、定年前とは別の給与基準を再雇用で設けているようです。それまでの勤続年数や年齢に基づいた評価から、実際の業務内容に見合った給与体系へと移行する仕組みが一般的です。
また、職務の内容や責任の範囲が調整される点も、再雇用の給料に影響を及ぼしている可能性があります。
管理職から外れ、特定の業務や後進の指導に専念する形になれば、役職に関連する手当などが支給されなくなることも想定されます。再雇用後は、組織運営の根幹から離れたサポート的な立ち位置へ移行する場合もあるでしょう。
不合理な減給は違法の可能性も
定年後の再雇用であっても、業務内容や責任の範囲が正社員と変わらないのに大幅な減給を行うことは、不合理な待遇差と判断される可能性があります。パートタイム・有期雇用労働法第8条では、同一労働同一賃金の原則が定められており、正社員と有期雇用労働者の間で不合理な格差を設けることが禁止されています。
不合理性の有無は、基本給や手当など項目ごとに、その支給目的や役割の変化を照らし合わせて判断されます。
例えば、定年前後で仕事の内容や転勤の有無、責任の重さなどが全く同じである場合、定年後であることのみを理由に賃金を大きく引き下げることは、不合理と判断される可能性があります。
再雇用される際に確認すべきポイント
再雇用の面談に臨む際は、あらかじめ希望する給与や勤務日数を整理しておくことが大切です。会社から提示された具体的な数字や各種手当の有無については、その場でメモに残して記録しておくことで、食い違いを防げるでしょう。
契約を交わした後は、雇用契約書のコピーを自宅で大切に保管しておく習慣が推奨されます。もし内容に疑問を感じるような場面があれば、ハローワークや社会保険労務士などの専門家へ早めに相談することで、トラブル防止につながります。
再雇用時に給料が下がった場合の対処法
再雇用によって賃金が60歳時点の75%未満に低下した場合、雇用保険の「高年齢雇用継続給付」を活用することで収入を補うことが可能です。
この制度は、60歳以上65歳未満の一般被保険者で、被保険者期間が5年以上ある方を対象に、最大で各月の賃金の10%相当額が支給される仕組みです(令和7年3月31日以前に受給資格要件を満たした場合は最大15%)。
支給額は賃金の低下率に応じて決定されます。令和7年4月1日以降に受給資格要件を満たした場合、低下率が64%以下の場合は賃金の10%が支給され、64%超75%未満の場合は低下率に合わせた割合が適用されるようです。
申請は原則として2ヶ月に一度、事業主を経由して事業所の所在地を管轄する公共職業安定所(ハローワーク)に行いますが、本人が直接手続きすることも可能です。まずは自身の賃金低下率を確認し、適切な手続きをしましょう。
給与体系の見直しや職務内容の違いなどにより、再雇用時に減給される可能性がある
再雇用時の減給は、給与体系の見直しや、定年前との責任範囲の違いなどが背景にあると考えられます。そのため、たとえ仕事内容が変わらなくても、給料が減るケースがあります。
ただし、業務内容や責任などが同一にもかかわらず大幅な減給が行われる場合、不合理な待遇差と判断される可能性があります。再雇用時の条件を正確に把握し、納得したうえで働くことが重要です。
出典
厚生労働省 パートタイム・有期雇用労働法の概要 不合理な待遇の禁止(第8条)(7ページ)
厚生労働省 ハローワークインターネットサービス 高年齢雇用継続給付について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー



















