年金月5万円ほどで持ち家暮らしの母がいます。家の老朽化が進み修繕が必要ですが、まとまったお金がありません…。高齢者向けに使える支援制度はありませんか?
家の不具合を放置すると、転倒やけがにつながるおそれもあるため、早めに対応を考えることが大切です。本記事では、高齢者の住宅修繕に使える可能性がある支援制度について解説します。
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目次
高齢の親の修繕費が足りないときは、まず公的支援を確認する
持ち家の修繕費が足りないときは、すぐに工事を依頼するのではなく、まず市区町村の窓口に相談しましょう。高齢者向けの住宅支援は、全国共通の制度だけでなく、自治体が独自に設けている制度もあります。対象となる工事や助成額、所得制限、申請条件は自治体によって異なるため、事前に確認することが大切です。
例えば、同じ住宅改修でも、介護が必要な人向けの「介護保険制度」、低所得世帯向けの「生活福祉資金貸付制度」、自治体による「省エネリフォームの補助金」などがあります。屋根や外壁の修繕は対象外でも、手すりの設置や段差解消なら対象になる場合があります。
相談先は、市区町村の高齢福祉課、介護保険課、住宅政策課、地域包括支援センターなどです。どの制度が使えるか分からない場合でも、家の状態や母親の収入、介護認定の有無を伝えることで、適した窓口を案内してもらいやすくなります。
手すりや段差解消なら介護保険や自治体の住宅改修助成が使える場合がある
母親が要支援または要介護の認定を受けている場合は、介護保険の住宅改修費を確認しましょう。対象になりやすい工事は、手すりの取り付けや段差の解消、滑りにくい床材への変更、引き戸への交換、和式便器から洋式便器への交換などです。
介護保険の住宅改修では、原則20万円を上限に、所得に応じて費用の7~9割が支給されます。例えば、玄関や廊下に手すりを付けたり、浴室の段差をなくしたりする工事は、転倒予防につながります。高齢者は一度転ぶと入院や介護につながることもあるため、安全に暮らすための改修は早めに考えたい部分です。
ただし、介護保険の住宅改修は、原則として工事前の申請が必要です。先に工事をしてしまうと支給を受けられない可能性があります。ケアマネジャーがいる場合は、最初に相談しましょう。介護認定を受けていない場合は、市区町村に申請が必要か確認してください。
また、自治体によっては、介護保険とは別に高齢者向けの住宅改修助成を設けていることもあります。対象工事や助成額は地域によって異なるため、母親が住む自治体の制度を調べることが大切です。
大きな修繕費が必要なときは貸付制度や省エネ補助金も選択肢になる
屋根や外壁、配管などの修繕は費用が大きくなりやすく、介護保険の住宅改修だけでは足りないことがあります。その場合は、「生活福祉資金貸付制度」を確認する方法があります。
生活福祉資金貸付制度は、低所得世帯や高齢者世帯などを対象に、生活に必要な資金を貸し付ける制度です。資金の種類によっては、住宅の補修や改修に必要な費用が対象になる場合があります。ただし、補助金ではなく貸付のため、返済が必要となる点に注意が必要です。利用する際は、母親の年金額や生活費、今後の返済負担を考えて判断しましょう。
また、持ち家と土地があるものの現金収入が少ない高齢者には、「不動産担保型生活資金」という制度もあります。これは、住んでいる不動産を担保に生活資金を借りる仕組みです。将来、その家をどうするかにも関わる制度のため、利用する前に家族で内容をよく確認しておきましょう。
さらに、断熱窓への交換や高効率給湯器の設置など、省エネにつながる工事であれば、国や自治体の補助金が使える場合もあります。このように、修繕内容によって対象制度が変わるため、見積もりを取る前に確認しておくと安心です。
高齢者の家の修繕は工事前に使える制度を確認しよう
年金月5万円ほどで暮らす高齢の母親にとって、家の修繕費は大きな負担です。ただし、手すりや段差解消なら介護保険、自治体独自の助成、大きな修繕なら生活福祉資金の貸付、省エネ工事なら補助金が使える可能性があります。
制度によっては、工事前の申請が必要です。工事後では補助や助成を受けられない場合があるため、修繕を検討した段階で市区町村や地域包括支援センターに相談しましょう。
出典
国土交通省 住宅リフォームの支援制度 ※令和7年6月2日時点
厚生労働省 介護保険における住宅改修
日野市 高齢者自立支援住宅改修給付事業
厚生労働省 生活福祉資金貸付制度について
東京都福祉局 不動産担保型生活資金 貸付のごあんない
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
