更新日: 2019.07.17 セカンドライフ

高齢者がフィットネスクラブに集まる理由

執筆者 : 宮﨑真紀子

高齢者がフィットネスクラブに集まる理由
運動能力に関する調査によると、若年層に低下がみられる一方、シニア層は上昇傾向であると報告されています。最近のシニア達は健康に対する意識が高く、食生活に気を遣い、スポーツクラブに通う人が増えています。

宮﨑真紀子

執筆者:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)

ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。

スポーツジムで友達作り

 
運動不足の解消にスポーツクラブに通い始めてみると、シニアの多さに驚きます。平日昼間の時間帯は、女性たちで賑わっていることは予想していましたが、男性の姿も多いのです。マシンを使った筋肉トレーニングだけではなく、スタジオで行われている用具を使ったプログラムや太極拳プログラムなど、男性参加者の姿を多数見かけることが出来ます。
 
中でも、太極拳専用のウェアに身を包んだ方達は、いずれもベテランの様子。伺うと、何年も通う生徒さんが多く、皆さん切磋琢磨して技を磨いているとのこと。単なる体力維持のためではなく、本格的な意気込みを感じました。
老後の生活を生き生きとしたものにするために必要なものは“きょうよう(今日、用)”と“きょういく(今日、行く)”と聞いたことがあります。今日するべき用事があり、行く所があることで、生活にメリハリができます。
 
その意味では、スポーツクラブに行くことは、とても合っています。毎週火曜日3時からは太極拳、木曜日2時からはヨガといったスケジュールが出来ますし、それ以外の日も筋肉トレーニングに励みます。合間に顔なじみになったメンバーと談笑し、時々は食事会も企画します。皆さん楽しそうです。 
 

サービスは全世代対応にシフトする?

 
老後の心配事と言えば、「健康」と「お金」が代表的です。「健康」のためのジム通いにかかる費用は、施設によって様々です。公共の施設では2時間数百円といったところでしょうか。一般的なスポーツクラブでは、月会費制のところが大半で、利用時間や平日・全日などによって種別があるようです。平日の朝~夕方利用で1万円前後、全営業日利用ならプラス3千円位が目安です。
 
家計の見直しをする時に「月会費を払っているのに通っていないスポーツクラブは、即退会手続きをしてください」とお話したことがあります。当たり前のことですが、月会費を払ったら、通えば通うほど1回当りのコストは下がります。多く通っても支払金額が同じというのは、得した気分になります。出費が続いたので暫くは自宅で待機、という心配はありません。ちなみに太極拳などを習う場合、1回ごとの費用は2~3千円程度が一般的です。
 
スポーツクラブといえば、スリムになりたい女性やマッチョな筋肉を目指す男性が通うイメージでした。今では、シニアの暮らしに即した存在になっています。今後ますます、サービスが多様化していくのではと期待しています。
 
Text:宮﨑 真紀子(みやざき まきこ)
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

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