更新日: 2020.04.07 その他年金

自分の年金額を把握しよう!ねんきん定期便の読み方

自分の年金額を把握しよう!ねんきん定期便の読み方
公的年金とは国民全員の加入が義務づけられている制度で、国から委任・委託を受けた「日本年金機構」が運営や管理を行っております。日本年金機構は「ねんきん定期便」という公的年金に関する通知書を、加入者向けに発行しています。
 
今回は、自分が年金をいくらもらえるのか、年金の仕組みや「ねんきん定期便」についてふまえながら、説明していきたいと思います。
 
小久保輝司

執筆者:小久保輝司(こくぼ てるし)

幸プランナー 代表

30数年の営業経験と金融・経済の知識をマッチング納得いくまでお話しさせていただきます。

国民年金とは

公的年金には国民年金(1階部分)と厚生年金(2階部分)の2種類があります。
 
まず国民年金とは、日本に住む20歳以上60歳未満の方が被保険者となり、10年以上(平成29年8月より変更)の加入で、原則65歳以降に老齢基礎年金として受け取ることができる制度です。
 
国民年金の保険料は「定額」で、月1万6340円(平成30年度)です。年間では約20万円となり、40年間掛けるとおよそ784万円納めることになります。
 
40年間納めると、老齢基礎年金として死亡するまで年間約80万円を受け取ることができます。したがって、受け取れる給付は「掛けた年数×約2万円」と理解したらよいでしょう。例えば30年掛けた場合には、およそ60万円の給付を受け取ることができます。
 
おすすめは「付加年金」です。定額で国民年金の第1号被保険者と任意加入被保険者が加入することができ、毎月400円の掛金で、「200円×付加保険料納付月数」の給付を老齢基礎年金に上乗せして受け取ることができます。
 

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厚生年金とは

厚生年金とは会社員の方や公務員の方を対象にした公的年金で、70歳未満の方が被保険者となります。国民年金の加入条件を満たし厚生年金の被保険者期間が1ヶ月以上ある場合、原則65歳以降に老齢厚生年金として受け取ることができる制度です。
 
厚生年金の保険料は「定率」で、平成15年4月以降、総報酬制の導入により「平均標準報酬額」(簡単に言うと残業・賞与などを含む年収の12分の1)が対象になっています。
 
掛金は、1等級(8万8000円)から31等級(62万円)の平均標準報酬額に、定率の保険料率18.3%(平成29年9月以降)を掛けた金額の合計を労使折半します。加入期間および掛金に違いがありますので、給付は加入者により異なります。
 
ちなみに老齢厚生年金の支給額は「平均標準報酬額×5.481÷1000×掛けた月数」(昭和21年4月2日生まれ以降の方)ですので、平成15年5月より後に勤めを開始した加入者が、平均標準報酬額50万円で40年間勤務した場合の給付額は約132万円となります。
 
また、厚生年金の加入期間が20年以上(昭和26年4月2日以降生まれの方の場合)ある方は、「加給年金」が支給(条件あり)されます。
 

「ねんきん定期便」とは

「ねんきん定期便」は、毎年加入者全員の誕生月に送付する公的年金に関する通知書です。平成16年の年金制度改革の際、公的年金に対する国民の信頼を高めるために、加入者への情報開示が必要とされ、導入が決まりました。平成21年より、社会保険庁(平成22年より日本年金機構)が送付しています。
 
35歳・45歳・58歳時の通知書には、「封筒」にて詳細な加入履歴と、年金見込額が記載されています。それ以外の通知書は、「ハガキ」にて直近1年分の加入履歴や年金見込額など概略的な記載となっています。
 
加入者自身の「勤務先の履歴」は本人でないと分かりません。本人が記録しておき、少なくとも節目となる35歳・45歳・58歳時の「ねんきん定期便」については、年金加入期間・年金加入履歴・年金見込額をチェックしましょう。
 

まとめ

年金を掛けても、将来もらえないのではないかと不安になる方もいらっしゃると思います。何十年も先のことは誰にも分かりませんが、国が存続する限り、形は変わっても年金は存続されると考えられます。
 
人生100年時代と言われている中、公的年金は死ぬまで支給される「終身年金」であり「老後の収入」の基盤となるものです。頭に入れておきましょう。
 
執筆者:小久保輝司(こくぼ てるし)
幸プランナー 代表
 


 

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