公開日:2019.10.31 年金

【FP解説】年金の「知らないと損!」 10年年金、あなたも対象かも

みんなが加入しているのに、学校でも習わないし、周りに知っている人も少ない年金制度。そのような理由からか、「さあ、もらおう」とすると、すでに手遅れになっている場合も。
 
「しまった!」と、ほぞをかまなくてもすむように、あらかじめ知っておきたい知識の数々をお伝えします。第3回は「10年年金、あなたも対象かも」です。
和田隆

執筆者:

執筆者:和田隆(わだ たかし)

ファイナンシャル・プランナー(AFP)、特定社会保険労務士、社会福祉士

新聞社を定年退職後、社会保険労務士事務所「かもめ社労士事務所」を開業しました。障害年金の請求支援を中心に取り組んでいます。NPO法人障害年金支援ネットワーク会員です。

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和田隆

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執筆者:和田隆(わだ たかし)

ファイナンシャル・プランナー(AFP)、特定社会保険労務士、社会福祉士

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対象者なのに請求手続きを取っていない人も

老齢年金は従来、「受給資格期間が25年以上ないと、受給できない」とされてきました。しかし、2017年にその期間が「10年以上」に短縮されました。いわゆる「10年年金」です。
 
「これまでは無年金だったけれど、10年ならば、年金がもらえる」という対象者には、日本年金機構から請求手続きを勧める郵便物が発送されています。
 
ところが、必ずしも対象者全員が、請求手続きを取っているわけではないそうです。もったいないですね。

肝心なのは、受給資格期間

原因はいろいろとあるでしょう。以前に「年金関係の郵便物は、内容を見ないで、すぐに捨てている。僕は、保険料をほとんど納付していないから関係ないんだ」と言う人に出会ったことがあります。同じような考えの人が結構多いのかもしれません。
 
でも、そう考えるのは、正しくありません。肝心なのは、保険料を支払った期間ではなく、受給資格期間なのですから。

種類が多く、条件が複雑な合算対象期間

受給資格期間となるのは、保険料納付済期間(第3号被保険者期間も含まれます)のほかに、保険料免除期間、「カラ期間」と呼ばれる合算対象期間などです。
 
これらのうち、合算対象期間は種類が多く、条件が複雑です。種類の主なものは、サラリーマンや公務員の配偶者だった期間、20歳以降の学生だった期間、日本国民の海外在住期間、厚生年金保険などの脱退手当金を受けた期間などですが、それぞれに、期間やその他の細かな条件があります。
 
詳しくは日本年金機構のホームページでご確認ください。

全てが年金額に反映されるわけではない

先にあげた期間を全て加算して10年以上あれば、受給資格期間を満たしていることになります。
 
ただし、これらの期間が全て、支給される年金額に反映されるわけではありません。保険料免除期間は、免除の種類によって反映の割合が異なりますし、合算対象期間は「カラ期間」と言われるだけに、年金額には反映されません。
 
また、受給資格期間が「10年以上」に短縮されたのは、老齢年金だけで、遺族年金(寡婦年金を除く)の受給には適用されません。

アンテナをしっかり張っておこう

「年金関係の郵便物は、すぐに捨てる」と言った人は、実は、私が他の年金の受給手続きを手伝った人です。
 
その本命の年金は、結果的には受給できなかったのですが、本人の保険料納付記録を調べているうちに、合算対象期間だけでも10年以上あることが分かり、10年年金が受給できることになりました。
 
受給資格期間の大半が合算対象期間という人でしたので、年金受給額はわずかでしたが、「年金をもらったら、一杯やれる」と喜ばれていました。
 
年金制度は固定されたものではありませんから、やはり、アンテナをしっかり張っておかなければ、損失につながりかねません。
 
執筆者:和田隆
ファイナンシャル・プランナー(AFP)、特定社会保険労務士、社会福祉士

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