公開日: 2020.02.02 年金

もし被相続人がiDeCoに加入していたら、どんな手続きが必要なの?

執筆者 : 林智慮

iDeCoは、公的年金に上乗せする自分年金です。掛金全額所得控除、受け取るときも一時金で受け取る場合は加入期間に応じた退職所得控除、年金で受け取る場合は公的年金控除が使えます。運用中の利益は非課税で運用ができます。
 
原則60歳までお金を引き出すことができませんが、脱退一時金、障害給付金、死亡一時金は、60歳前でもお金を出すことができます。
 
平成13年に確定拠出年金法が制定されて18年、令和元年11月時のiDeCo加入者は143万6540人になりました。ところで、もし被相続人がiDeCoに加入していたら、どのような手続きを取ったら良いのでしょうか?
 
 
林智慮

執筆者:

執筆者:林智慮(はやし ちりよ)

CFP(R)認定者

相続診断士 
終活カウンセラー 
確定拠出年金相談ねっと認定FP
大学(工学部)卒業後、橋梁設計の会社で設計業務に携わる。結婚で専業主婦となるが夫の独立を機に経理・総務に転身。事業と家庭のファイナンシャル・プランナーとなる。コーチング資格も習得し、金銭面だけでなく心の面からも「幸せに生きる」サポートをしている。4人の子の母。保険や金融商品を売らない独立系ファイナンシャル・プランナー。

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林智慮

執筆者:

執筆者:林智慮(はやし ちりよ)

CFP(R)認定者

相続診断士 
終活カウンセラー 
確定拠出年金相談ねっと認定FP
大学(工学部)卒業後、橋梁設計の会社で設計業務に携わる。結婚で専業主婦となるが夫の独立を機に経理・総務に転身。事業と家庭のファイナンシャル・プランナーとなる。コーチング資格も習得し、金銭面だけでなく心の面からも「幸せに生きる」サポートをしている。4人の子の母。保険や金融商品を売らない独立系ファイナンシャル・プランナー。

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受け取るのは誰?

確定拠出年金法 第四十一条 (遺族の範囲及び順位) には、
 
一、配偶者(事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む)
二、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹のうち、死亡した者の収入により生計を維持されていた者
三、前二号に掲げる者以外の、死亡した者の収入により生計を維持されていた者
四、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹のうち二号に該当しない者

 
の順とされています。
 
同順位内では、並んでいる順番に順位が決まります。同順位が2人以上いる場合は、代表者に一括に支払われ当分されます。
 
相続人であるかどうかより、実際に扶養されていた者が優先されます。死亡した者により生計を維持されてない母、孫、祖父母、兄弟姉妹より、死亡した者の収入により生計を維持されていた者(例えば息子の嫁等)が優先されます。
 
生みの親と育ての親が両方いる場合、養父母、実父母の順です。同様に、祖父母については養祖父母、実祖父母の順とされます。
 
また、子、父母、孫、祖父母および兄弟姉妹については、加入者があらかじめ運営管理機関に受取人を指定できます。この場合、指定された受取人より上位の順の者がいても、受取人が優先されます。
 
例えば、独立して生計を立てている子どもを受取人に指定する場合、配偶者がいても受取人はその子になります。もし、死亡一時金を受け取るために故意の犯罪行為で被相続人を死亡させたり、優先順位の者を死亡させたりした者は、死亡一時金を受け取ることができません。
 

手続きする時期によって税金が違う

死亡後3年以内に受給が確定する場合は、相続税の対象になります。みなし相続財産(退職手当金等に含まれる給付)として、500万円×相続人数まで非課税です。
 
ただし、受給するのが例えば事実婚の妻の場合は、相続人でないので500万円の控除は使えません。
 
死亡後3年を経過してから支給が確定したものについては、相続税の課税価格計算の基礎に算入されないため、遺族の一時所得として所得税の課税対象になります。そして、そのまま5年間受け取る者が請求しないとき、または、死亡一時金を受け取る者がいないときは、被相続人の相続財産とされます。
 

何をどうすれば良い?

加入者または運用指図者が亡くなられた場合、加入していた運用管理期間に遺族から「加入者死亡届」提出します。届出書の入手方法や事務手続きは運営管理機関にお問い合わせください。
 
同時に、記録関連運営管理機関に「死亡一時金裁定請求書」を提出します。死亡一時金の支払い手続きは記録関連運営管理機関が行います。必要書類につきましては、記録関連運用管理機関にお問い合わせください。
 
企業型に加入していた会社を退職したが、企業型の加入資格がなくなって6カ月以内にiDeCo等に移換もしなくてそのままだった場合、国民年金基金連合会に自動移換されます。この場合、運営管理機関に「死亡一時金裁定請求書」を提出します。死亡一時金の支払い手続きは、特定運営管理機関(自動移換をされた方の記録を管理する機関)が行います。
 
加入者には10月に、国民年金基金連合会から掛金払込証明書が郵送されます。そこには、掛金だけでなく基礎年金番号や運営管理機関の連絡先もありますので、非相続人がどこの運営管理機関に加入していたか分からないときはそれで知ることもできます。
 
(引用、参照)
iDeCo公式サイト
電子政府の総合窓口 e-Gov「確定拠出年金法」
iDeCo公式サイト「個人型年金規約」
特定運営管理機関「自動移換された方へ」
JIS&T「給付金をお受け取りになる方」
国税庁「退職手当金関係」
国税庁「死亡による退職の場合」
厚生労働省「確定拠出年金の施行状況」
 
執筆者:林智慮
CFP(R)認定者

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