更新日: 2020.11.20 年金

年金受給権が複数ある…そんな場合どうなる?

執筆者 : 柘植輝

一定の事由に該当すると複数の公的年金に受給権が発生することもあります。それらは併給することもできれば、どちらか一方を選択することになる場合もあります。今回は、公的年金の受給権が複数発生した場合の選択についてです。
 
柘植輝

執筆者:

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
◆お問い合わせはこちら
https://www.secure-cloud.jp/sf/1611279407LKVRaLQD/

2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

柘植輝

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公的年金は1人1年金が原則

日本の公的年金制度においては1人1年金が原則です。そのため、2つ以上の年金に受給権が発生したとしても、基本的にはいずれか1つを選択して受給することになります。この仕組みを併給調整と呼びます。
 
例えば、(1)遺族基礎年金および遺族厚生年金と(2)障害厚生年金の受給権が発生した場合、(1)と(2)のどちらか一方を選んで受給することになります。
 
ただ、支給事由が同一であることなどを理由に同一の年金とみなし、併給することができる年金もあります。例えば、遺族基礎年金と遺族厚生年金、老齢基礎年金と老齢厚生年金、障害基礎年金と障害厚生年金などが代表的な例になります。
 

私的年金との併用は可能

1人1年金とされているのはあくまで公的年金についてです。私的年金であるiDeCoや企業型確定拠出年金や個人年金保険などとの併給は制限されておらず、併給が可能になります。
 

年金選択の特例

2つ以上の年金に受給権を持っている方が65歳以上になると、特例的に2つの年金を併給できる場合があります。
 
例えば、遺族基礎年金と遺族厚生年金を受け取っている方が65歳以上になり、老齢基礎年金を受け取れるようになったときは、遺族厚生年金と老齢基礎年金の組み合わせが選択できるようになります。
 
そのほかにもいくつか特例により2つ以上の年金を併給できる場合があります。詳細は日本年金機構が発行しているパンフレットを確認したり、日本年金機構や最寄りの年金事務所、街角の年金相談センターへ問い合わせるといった方法で確認するようにしてください。
 

年金の選択には手続きが必要です

2つ以上の年金から受給する年金を選択するためには所定の手続きが必要です。その手続きは「年金受給選択申出書」を提出することによって行います。
 
提出先は年金事務所や街角の年金相談センターとなりますが、選択する年金によっては、ほかに添付書類が必要となります。詳細については最寄りの年金事務所や街角の年金相談センターへお問い合わせください。
 
なお、年金受給選択申出書については年金事務所や街角の年金相談センターに備え付けられているほか、日本年金機構のホームページから取得することができます。
 

手続きの時期はいつまで?

年金選択の後、年金を受け取れるのは手続きの翌月分からとなり、原則としてさかのぼって手続きを行うことができません。そのため、2つ以上の年金を受け取れるようになった場合は早めに選択の手続きをするようにしてください。
 

年金については最寄りの年金事務所へ相談を

日本の公的年金制度は併給調整により1人1年金が原則となります。しかし、例外的に2つ以上の年金を受け取れる場合もあり、遺族年金などがそれに該当します。
 
複数の年金を受け取れるようになった場合、まずは最寄りの年金事務所や街角の年金相談センター、日本年金機構などへ相談し、年金の併給ができないか、どの年金を受給する方がよいかなど確認するようにしてください。
 
出典
日本年金機構 年金の併給または選択
日本年金機構 遺族厚生年金 遺族基礎年金を受け取っている方へ
 
執筆者:柘植輝
行政書士