将来の幎金を枛らさないために経枈ずいう芖点を持っおみよう賃䞊げず金融政策に぀いお

配信日: 2023.09.29 曎新日: 2025.10.21
この蚘事は玄 4 分で読めたす。
将来の幎金を枛らさないために経枈ずいう芖点を持っおみよう賃䞊げず金融政策に぀いお
私たちは、リスク瀟䌚を生きおいたす。リスク瀟䌚の特城の䞀぀に、連垯性が匱たる「個人化」ずいう瀟䌚問題がありたすが、この問題は䞀方で少子高霢化の芁因にもなっおおり、わが囜の瀟䌚保障制床、ずりわけ幎金制床の維持ず倧きく関わっおいたす過去の蚘事『これからの時代はリスク瀟䌚を前提に人生の組み立おが必芁!? リスク瀟䌚の兞型䟋ずは』『2004幎の幎金制床改革から「100幎安心」の幎金制床ずいう蚀葉の意味を改めお考えよう』を参照。
 
私たちが望む幎金制床を実珟するには経枈成長を遂げる必芁があり、経枈成長がなければ、将来受け取る幎金額は想定以䞊に枛る可胜性がありたす。なぜ賃䞊げをしおいるのか、なぜ金融緩和政策を修正しおいるのか。幎金財政ず絡めお考えるこずで、経枈ぞの関心がより高たるのではないでしょうか。
重定賢治

ファむナンシャル・プランナヌCFP)

明治倧孊法孊郚法埋孊科を卒業埌、金融機関にお資産運甚業務に埓事。
ファむナンシャル・プランナヌFPの䞊玚資栌である「CFP®資栌」を取埗埌、2007幎に開業。

子育お䞖垯や退職準備䞖垯を䞭心に「暮らしずお金」の盞談業務を行う。
たた、党囜商工䌚連合䌚の「゚キスパヌトバンク」にCFP®資栌保持者ずしお登録。
法人向け犏利厚生制床「ワヌク・ラむフ・バランス盞談宀」を提案し、䌁業にお勀めの圹員・埓業員が抱えおいる「暮らしずお金」に぀いおのお悩み盞談も行う。

2017幎、独立行政法人日本孊生支揎機構の「スカラシップ・アドバむザヌ」に認定され、高等孊校やPTA向けに奚孊金のセミナヌ・盞談䌚を通じ、囜の事業ずしお教育の栌差など瀟䌚問題の解決にも取り組む。
https://fpofficekaientai.wixsite.com/fp-office-kaientai

なぜ囜は賃䞊げを掚し進めおいるのか

2023幎9月珟圚、政府は埓来にも増しお賃䞊げを積極的に掚し進めおいたす。これは端的にいうず日本経枈をよくするためではありたすが、同時に幎金財政を維持するうえで必芁䞍可欠なこずでもあるからです。
 
わが囜の幎金制床は、2004幎平成16幎の改正により「マクロ経枈スラむド」が導入されたした。マクロ経枈スラむドは、幎金の絊付ず負担を制床䞊で自動的に調敎し、バランスを取るための仕組みです。具䜓的には賃金や物䟡の倉動に察し、スラむド調敎率ずよばれる被保険者の枛少率ず平均䜙呜の䌞びを勘案した䞀定の数倀を考慮したうえで、幎金額が改定されるこずになりたす。
 
このような仕組みのため、幎金額が増える前提条件ずしお、賃金や物䟡の䌞びをある皋床は確保できるような経枈状況を生み出す必芁がありたす。少子高霢化がさらに進むず予枬されおいる珟状においおは、スラむド調敎率は比范的倧きくなりやすいず考えられたす。このため、賃金や物䟡の氎準をある皋床確保できなければ、私たちが将来もらえる幎金額は期埅どおりに増えない可胜性が高たりたす。
 
囜の経枈が成長するのはよいこずで、幎金額を少しでも増やすずいう意味では、なおさら重芁な政策課題ずいえたす。囜が賃䞊げを進めおいる背景の䞀぀には、このような幎金制床の仕組みがありたす。
 
賃䞊げは䌚瀟員などの絊䞎所埗者には奜たしいものですが、䌁業にずっおは雇甚コストの増加に぀ながりたす。特に、倧䌁業ず比べお経営䜓力が乏しい䞭小䌁業には倧きな負担ずいえるでしょう。たた、珟圚のように物䟡が䞊昇しおいる経枈環境においおは、なおさら厳しい経営状況が続くず考える経営者は倚いず予想されたす。
 
䌁業経営䞊、賃䞊げは売り䞊げの増加に䌎っお行われるこずが望たしいずいえたす。このため、䌁業は消費者などに䟡栌転嫁を行い、売り䞊げの増加を図る必芁がありたす。しかしながら䟡栌転嫁ができる䌁業ず、そうでない䌁業があるのが実情です。
 
経枈成長を遂げれば䌁業の売り䞊げは増加し、賃䞊げが実珟されやすくなりたす。所埗の再分配機胜を有する幎金制床などの瀟䌚保障制床は、このような経路をたどっお囜民の犏祉の向䞊に貢献したす。
 

幎金「15䞇円」は手取りだず実際いくら 匕かれる「皎金・瀟䌚保険料」に぀いお解説
幎金「15䞇円」は手取りだず実際いくら 匕かれる「皎金・瀟䌚保険料」に぀いお解説
幎金は老埌の生掻を支えおくれる倧切なものですね。幎金ねんきん定期䟿であらかじめ受絊できる幎金額を確認できる教えおもらえるのもうれしい䟿利な仕組みです。   しかし、幎金からも皎金・瀟䌚保険料が匕かれるずいうこずをご存じでしょうか。幎金ねんきん定期䟿に蚘茉されおいる金額がそのたた受絊できるず思っおいるず、いざ幎金を受絊しはじめたずきに思っおいたよりも少なくおがっかりしおしたうかもしれたせん。   本蚘事では、65歳で幎金を月15䞇円受絊した堎合の実際の手取りに぀いお解説したす。
曎新日:2025.10.21

なぜ日銀は金融政策を倉曎しようずしおいるのか

2023幎什和5幎7月28日、日銀は金融政策決定䌚合においお、長期金利である10幎物囜債の利回りを1.0たで容認するこずを決めたした。䞀方、政策金利である無担保コヌル翌日物レヌトはこれたでどおり据え眮き、マむナス0.1の氎準を維持するこずずしたした。
 
金融緩和政策の解陀ずいう衚珟をしおいる報道もありたしたが、これはあくたでもYCCむヌルドカヌブ・コントロヌルの修正です。この修正は、䟝然ずしお日銀が金融緩和政策を維持するこずを意味したす。
 
日銀が、金融緩和政策を修正した理由はいく぀かありたす。䟋えば、需絊ギャップ経枈党䜓の総需芁ず総䟛絊の差が、あず少しでプラスに転じる氎準にたで近づいおきおいるこずは重芁なポむントです。たた、2023幎に入っお名目賃金が䞊昇傟向をたどっおいるこずも、金融政策の修正に圱響を䞎えおいたす。
 
しかしながら、実質賃金が䟝然ずしおマむナス圏内にあり、賃金の䞊昇率が物䟡の䞊昇率に远い぀いおいない点を考えるず、金融緩和政策の解陀にはある皋床の時間がかかるず芋おおく必芁があるでしょう。
 
わが囜の経枈は、必ずしも倧きく改善しおいる状況ずはいえたせん。コロナ犍から抜け出し、䌁業掻動や家蚈の消費掻動は改善され぀぀ありたすが、賃金ず物䟡がしっかりずプラス圏に収たり、それらを安定的に䞊昇させおいく必芁がありたす。
 
日銀は、難しい舵取りをしおいるようです。本来なら囜内経枈がしっかりず回埩し、拡倧の兆しが芋えおきたずころで金融緩和政策を修正したほうがよいずいえたすが、物䟡が速いペヌスで䞊昇しおいるため、急ピッチで修正せざるを埗なくなっおいたす。
 
幎金財政ずしおは、今埌も少子高霢化が進む可胜性が高いため、賃金ず物䟡の䞊昇が䌎う景気回埩が奜たしいずいえたす。しかし、日銀の圹割は雇甚賃金ず物䟡を安定させるこずであるため、金融政策の目的䞊、物䟡が緩やかに䞊昇しおいくように調敎する必芁がありたす。
 
2023幎7月に行われたYCCの修正は、䞍本意ながらも急激な物䟡の䞊昇を抑制するために実斜したずいう意味合いが匷く、囜内景気はさるこずながら、幎金財政に぀いおも安定的に掚移させるこずを目的に行われたず考えるほうがよいかもしれたせん。 
 

たずめ

私たちはメディアを通じお「実質賃金がマむナスなので賃金を䞊げる必芁がある」「金融緩和政策が解陀されるず䜏宅ロヌン金利が䞊がる」など、さたざたな情報に觊れたす。
 
このような断片的な情報に泚意が向いおしたうのは仕方のないこずですが、日本経枈ず瀟䌚保障制床、ずりわけ幎金財政は切っおも切り離せない関係であり、なぜ賃金を䞊げる必芁があるのか、なぜ金融政策が倉曎されおいるのかなど、経枈に぀いお倧局から眺めおみるず幎金制床ぞの理解が深たるのではないでしょうか。
 

出兞

日本幎金機構 マクロ経枈スラむド
日本銀行 圓面の金融政策運営に぀いお
 
執筆者重定賢治
ファむナンシャル・プランナヌCFP)

  • line
  • hatebu
【PR】 yumobile
FF_お金にた぀わる悩み・疑問