生活は“年金6万円”でカツカツですが、知人に「請求すれば7万円もらえる」と聞き衝撃! 給付金は「申請しなければもらえない」とのことですか、どういうことですか? 対象者を確認

配信日: 2026.03.17
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生活は“年金6万円”でカツカツですが、知人に「請求すれば7万円もらえる」と聞き衝撃! 給付金は「申請しなければもらえない」とのことですか、どういうことですか? 対象者を確認
年金だけで生活している人にとって、月々の収入が少しでも上乗せされれば心強いのではないでしょうか。実は年金に加算できる給付金制度があり、最大で年7万円が受け取れるのですが、これは自ら申請しなければ一切受け取れないため、知らなかったという人もいるかもしれません。
 
しかも、申請が遅れた分をさかのぼって請求することもできません。つまり対象者であっても手続きをしていなければ、受け取れるはずのお金を毎日取りこぼしている状態なのです。
 
本記事では、年金生活者支援給付金制度の受給要件と手続きの流れを確認していきます。
野久慎太郎

1級ファイナンシャル・プランニング技能士

知人が教えてくれた「年間7万円」の正体

この制度の正式名称は「老齢年金生活者支援給付金」といいます。2019年10月に消費税が10%へ引き上げられたタイミングで創設されました。
 
増税による税収の一部を財源とし、年金を受け取っていても所得が低い高齢者の暮らしを下支えする目的で設けられています。比較的新しい制度のため、年金の受給開始時にはまだなかったという人もいるはずです。
 
2026年4月からは給付基準額が月額5620円に引き上げられ、年間に換算すると約6万7000円になりました。また、厚生労働省のデータによれば、老齢年金生活者支援給付金の認定件数は2025年3月時点で約450万件です。身近に受給している人がいても不思議ではありません。
 

年金が少なくても対象外になるケースがある

老齢年金生活者支援給付金を受け取るには、年金額が少ないことだけでなく、次の3つの条件を全て満たす必要があります。
 
・65歳以上で老齢基礎年金を受給中であること
65歳未満で繰上げ受給をしている場合であっても、65歳に達するまでは対象外です。繰下げ受給を選択中でまだ年金を受け取っていない場合も該当しません。
 
・世帯全員が住民税非課税であること
本人の年金が少額でも、同じ世帯に住民税を課税されている人が1人でもいれば対象外となります。
 
・前年の公的年金等の収入とそのほかの所得を合計した額が基準以下であること
生年月日によって基準となる額は異なります。昭和31年4月1日以前生まれは80万6700円以下、昭和31年4月2日以降生まれは80万9000円以下が条件です。
 

遺族年金をもらっていても諦めないで

ここで見落としがちなポイントがあります。遺族年金や障害年金等の非課税収入は、基準額の判定に含まれないのです。例えば、老齢基礎年金が70万円、遺族厚生年金が95万円で合計165万円の年金収入があるケースを考えてみましょう。
 
この場合、判定に使われるのは遺族厚生年金を除いた70万円のみで、給付金の対象になります。年金の総額だけを見て「自分は無理だ」と決めつけず、必ず内訳を確認してください。
 

2つある申請方法

給付金請求の手続きは2通り用意されています。
 
1つ目は紙での申請です。対象となる人には日本年金機構から緑色の封筒が届きます。中に入っているはがきに氏名等を記入してポストに投函するだけで手続きは完了です。
 
2つ目は新たに導入されたマイナポータルでの電子申請です。マイナンバーカードとスマートフォンがあれば、マイナポータルからねんきんネットを通じて24時間いつでも手続きが可能です。
 

給付金を悪用した詐欺に注意

助かる制度である一方、この制度に便乗した詐欺被害が増加しています。「手続きを代わりにやります」「手数料を払えば早く受給できます」などと電話をかけ、個人情報を聞き出す手口が報告されているのです。
 
日本年金機構や厚生労働省が電話で家族構成や口座番号をたずねることや、手数料の支払いを求めることは一切ないため、不審な連絡があれば日本年金機構や最寄りの警察にすぐ相談しましょう。
 

まとめ

老齢年金生活者支援給付金は、一度申請を済ませれば、条件を満たしている限り翌年以降の手続きは不要です。さらに非課税のため、受け取った金額がまるごと手元に残ります。
 
毎月5620円を確実に受け取るためにも、まずは緑色の封筒が届いていないかチェックしてみてください。対象かもしれないのに届いた覚えがなければ、早めに年金事務所へ問い合わせることをおすすめします。
 

出典

日本年金機構 年金生活者支援給付金
令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況
厚生労働省 令和8年度の年金額改定についてお知らせします
 
執筆者 : 野久慎太郎
1級ファイナンシャル・プランニング技能士

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