最終更新日:2019.01.10 公開日:2018.12.27
税金

所得控除できる医療費控除と出来ないモノ セルフメディケーション制度とは

医療費控除ができることを知っていても、入院したときに医療費が高額になった場合の医療費控除しか考えていないということはありませんか?
 
また、食品購入とドラッグストアでのレシートを財布に一緒に入れっぱなしにして、そのままなくしていませんか?年始に取りこぼさないように、医療費にかかる明細を集める取り決めをしておくことが大事ですよ。
 

所得控除できる医療費控除とセルフメディケーション制度とは?

・医療費控除
1月1日~12月31日の1年間で、自己または、自己と生計が一つになっている(扶養している必要はありません)配偶者や親族の医療費が一定額以上になったときに、所得から控除して税負担を減らせる制度です。
 
医療費控除できる金額
=医療費−保険などで補填された金額-[10万円(もしくは総所得金額等が200万円未満の方は総所得金額等の5%)]
 
・セルフメディケーション制度(医療費控除の特例)
平成29年1月1日以降で、1月1日~12月31日に自己または、自己と生計が一つになっている(扶養している必要はありません)配偶者や親族のために、薬局などで販売されている一般用医薬品などの購入で支払った金額と、一定の健康診査や予防接種費用の合計金額1万2000円を超える部分(8万8000円が限度)を所得から控除することができます。
 
ただし、医療費控除とセルフメディケーション制度の両方を利用することはできません。
 

医療費控除とセルフメディケーションの所得控除できる対象の範囲とは?

・医療費控除

<医療費控除できるもの>

・治療費
・治療のための薬代
・入院費
・あんま、はり、きゅうなどの施術費用(治療のためのものであって、健康保険適用にならない、例えば,疲れを癒すための施術費用の場合は対象外)
・医療機関までの交通費
・出産に伴う定期検診や検査、通院費用
・入院中の給食代
・視力回復レーザー手術(レーシック)、オルソケラトロジー治療(角膜矯正療法)
など
 

<医療費控除の対象外>

・自己都合による差額ベッド代
・予防接種
・人間ドックなどの健康診査(健康診査で重大な病気が見つかり、治療につながる場合は対象となります)
・コンタクト・眼鏡費用(眼科手術後に機能回復のために短期間利用するための眼鏡や幼児の未発達視力を向上する眼鏡は対象)
など
 
・セルフメディケーション制度

<セルフメディケーション制度の適用を受けられる方>

適用を受ける年に健康への一定の取り組みをした方
・インフルエンザの予防接種や高齢者の肺炎球菌感染症等の定期接種
・がん検診や人間ドック、健康診断
 
取り組み自体は制度適用の対象とはなりませんが、取り組みに当てはまるいずれか一つの領収書や結果通知表など証明する書類の添付が必要です。
 

<セルフメディケーションの対象>

・特定一般用医薬品等購入費
 
特定一般用医薬品購入費は、ドラッグストアなどで医薬品を購入するとレシート記載の対象商品に星や二重丸などの印が付けられています。印が付いているレシートはまとめてとっておきましょう。
 

年始から始めることは? 明細集め!

医療費控除は領収書の提出は不要ですが、5年間保存しておく必要があります。
 
これに対して、セルフメディケーション制度では領収書の添付が必要です。医療費控除とセルフメディケーション制度の内容を知っていても、この領収書集めができなかったり取りこぼしが出てしまったりすることが現実問題としてあります。
 
医療費控除は、比較的まとまった金額の治療費がないと控除できないことが多く、年始の時点では、年末に医療費控除できる金額に達するかは分かりません。
 
しかし、医療費控除できる金額に達した場合、セルフメディケーション制度と比較して有利な方を申告することが大切です。したがって、大きく医療費がかかるか分からない状態でも年始からきちんと領収書を保管しておく必要があります。
 
取りこぼしを作らない対策としては、医療費明細を簡単に入れることができる袋やファイル、ボックスを作っておき、病院に行った後にポンと入れるようにしておくことです。こうすると、取りこぼしがありません。
 
病院に行くときというのは体調がつらくて、レシートや明細などに気を使っていられない状態が多いと思います。そのため、できるだけ収納しやすい場所に保管場所を決めておくのがおすすめです。
 
また、医療費控除は家族の分も控除できるため、家族にも明細集めとレシート集めを徹底させる必要があります。そこで、保管場所を家族と共有して、そこに入れるよう協力してもらうと楽になります。
 
申告の時期になったら、全てを合計してe-TAXで申告すると簡単です。e-TAXで申告する際には、マイナンバーの電子暗号搭載のカードとパソコンにつなげるICリーダーが必要になります。どちらも早めに用意しておくと慌てずに済みます。
 
Text:大堀 貴子(おおほり たかこ)
CFP(R)認定者 第Ⅰ種証券外務員
 

大堀貴子

執筆者:大堀貴子(おおほり たかこ)

CFP(R)認定者 第Ⅰ種証券外務員

2008年南山大学法学部法律学科卒業後、大手証券会社で、営業として勤務。主人のタイ赴任がきまり、退社。3年間の在タイ中、2人をタイで出産、子育てする。本帰国後、日本で3人目を出産。現在、3人の子育てと長女の国立小学校受験に奮闘中。子供への早期教育の多額の出費、住宅ローン、子供の学資資金、また老後資金準備のため、いろいろな制度を使って、資産運用をしています。実際の経験を踏まえた、お金に関する、役立つ情報を発信していきたいと思います。



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