最終更新日:2019.06.19 公開日:2019.04.24
税金

アルバイト収入を増やすと親に迷惑がかかると言われているが、何が起こる?

春は進級・進学の季節。この春にお子さまが高校や大学へ進学したご家庭もありますよね。新生活が始まり、学費や、一人暮らしのための生活費などを、子ども自身にアルバイトなどで補ってもらうというご家庭も多いでしょう。
 
しかしながら、やみくもにアルバイト収入を増やすと、思いがけずに税金が増えてしまうこともあるので注意が必要です。
 
柴田千青

執筆者:

執筆者:柴田千青(しばた ちはる)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者

2級DCプランナー/精神保健福祉士/キッズ・マネー・ステーション認定講師/終活アドバイザー

小美玉市教育委員
出産を機にメーカーの技術職から転身。自身の資産管理や相続対策からお金の知識の重要性を知り、保険などの商品を売らないFPとして独立。次世代に伝えるための金銭教育活動とともに、セミナー講師・WEB記事を中心とした執筆・個別相談などを行う。

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柴田千青

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執筆者:柴田千青(しばた ちはる)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者

2級DCプランナー/精神保健福祉士/キッズ・マネー・ステーション認定講師/終活アドバイザー

小美玉市教育委員
出産を機にメーカーの技術職から転身。自身の資産管理や相続対策からお金の知識の重要性を知り、保険などの商品を売らないFPとして独立。次世代に伝えるための金銭教育活動とともに、セミナー講師・WEB記事を中心とした執筆・個別相談などを行う。

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稼ぎすぎると扶養親族ではなくなってしまう

扶養に入るかどうかで、税金や社会保険料を自分で払うかどうかが変わってきます。
 
そのため、共働きのご夫婦の片方がパートなどで働く場合には、所得税がかかり始める103万円の壁や、社会保険上の扶養に入れるかどうかの130万円の壁を気にするかと思います。
 
これらの扶養については配偶者だけでなく、子どもについても同様であることにお気づきでしょうか? 学費や生活費の大半が親頼りの子でも、一定以上の稼ぎがあれば扶養から外れてくるのです。
 

税金面の扶養から外れると、親が払う税金が多くなる

扶養親族がいると、所得税の計算をしていくうえで「扶養控除」を所得から控除できるので、課税される所得の額が少なくなり、その分だけ払う税金が少なくなります。
 
逆に言うと、アルバイト収入などによって子どもが扶養親族の対象から外れると、その控除が無くなるため、所得が増えることになります。そうなると、そこにかかる分の税金を多く払うことになるのです。
 
この扶養親族の要件に、「年間の合計所得の金額が38万円以下であること」があります。これを超える所得のある子は、扶養親族になれません。
 
アルバイトなどの給与収入のみの場合、給与所得控除が65万円なので、給与収入が103万円以下でないと扶養親族になれないということになります。
 

19歳以上23歳未満の子の扶養控除額は特に多くなっている

この扶養控除の金額は、扶養親族の年齢によって変わってきます。
 
大学などで学費が特に多くかかる19歳以上23歳未満の子の場合、「特定扶養親族」となり、一般の控除対象扶養親族より控除額が多くなります。所得税の場合、一般の扶養親族の控除額が38万円なのに対し、特定扶養親族の控除額は63万円です。
 
この時期は学費や生活費をアルバイトなどで補う子も多くなりますが、控除額が大きいため、親の税金面に、より大きな影響を与えます。
 
例えば、親の所得税の税率が10%の場合、特定扶養親族だった子が扶養から外れると、63万円×10%=6万3000円も親の所得税が増えるのです。所得税の税率は5~45%の超過累進課税なので、税率によってはもっと増える場合もありますね。
 
また、このような場合、所得税だけでなく住民税も増加します。住民税の場合、19歳以上23歳未満の子の扶養控除は45万円となります。
 
税率は都道府県民税と市町村税をあわせて10%なので、扶養親族の対象から外れると、45万円×10%=4万5000円も住民税が増えます。上述の所得税と合わせると、10万円以上も税負担が大きくなるのです。
 

アルバイトしている子ども自身の税金はどうなのか?

パート収入などの場合、給与収入が103万円を超えると、自分自身でも税金を払っていかなければなりません。
 
しかし、学生アルバイトの場合は、税金面での扶養を外れる103万円を超えたら、すぐに自分自身も所得税を払わなければならないということはありません。
 
学生のアルバイトの場合は、合計所得金額が65万円以下(しかも給与所得等の勤労所得以外の所得が10万円以下)の場合、「勤労学生控除」という27万円の所得控除を受けることができます。
 
アルバイトのような給与所得のみでしたら、給与所得控除額65万円+勤労学生控除額27万円+基礎控除額38万円=130万円 までは、学生自身に所得税はかかってきません。
 
とはいえ、給与収入130万円までは勤労学生自身に税金がかからないからといって、103万円を超えて働いてしまうと、親が特定扶養親族控除を受けられなくなります。親の方の税金が増えてしまうということには、子ども自身に気をつけてほしいものです。
 

まとめ

今回は税金面での影響についてだけ述べてきましたが、もしアルバイト収入が年間130万円を超えてくるようなら、社会保険の方の扶養も外れる影響を考える必要がでてきます。
 
働く世代だったら扶養を外れても、それ以上に働いてより多くの収入を目指すという方向もありますが、学生の場合は働く時間を増やすと学業への影響が大きくなってしまいます。
 
お金のかかる時期だけに、それを補おうと収入を増やすことばかりに一生懸命にならず、収入が多くなることの影響を知り、上手に学業とのバランスをとっていってほしいですね。
 
執筆者:柴田千青(しばた ちはる)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
 

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