タンス預金がついに「300万円」に!不安なので、銀行で「複数の口座」に分けて預けようとしたら口座開設を断られてしまいました。なぜでしょうか?

配信日: 2024.12.25

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タンス預金がついに「300万円」に!不安なので、銀行で「複数の口座」に分けて預けようとしたら口座開設を断られてしまいました。なぜでしょうか?
銀行などを利用せず、現金を手元に置いておくいわゆる「タンス預金」。経済情勢の不安や低金利の影響で、タンス預金を考えている人もいるかもしれません。
 
今回は、タンス預金が300万円に達したことをきっかけに同じ銀行に複数の口座を開設し、分けて預けようとした際、開設を断られてしまったのはなぜなのか、またどうすればよいのかについて考察します。
FINANCIAL FIELD編集部

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タンス預金の現状

タンス預金とは、金融機関に現金を預けず、自宅などに保管することを指します。最近は金融機関の金利が上昇傾向にありますが、それまで長年にわたり続いた低金利などを理由に、現金を手元に置く選択をする人が一定数いるようです。
 
日本銀行の資金循環統計(2024年3月末)のデータでは、家計において保有する現金が105兆1200億円にのぼることが分かっています。このうち、実際にどの程度がタンス預金の額なのかは不明ですが、多額の現金が自宅に保管されていると予想されます。
 

タンス預金のメリットとデメリット

タンス預金の最大のメリットは、現金が手元にある安心感です。必要なときに現金を使えるため、急な支出にも対応できます。また、銀行システムの停止や経営破綻など、金融機関で起こりうるリスクから解放されることで、心の安定を得られる人もいるでしょう。
 
しかし、タンス預金は持っているだけでは資産が増えないため、インフレなどの影響で実質的な価値が減少する可能性があります。また、現金を自宅に保管することで、盗難や火災による損失などに注意しなければなりません。
 
さらに、タンス預金は金額や存在を証明することが難しく、遺産分割が複雑になるなど、相続時にトラブルになる可能性があります。
 

口座開設を断られる理由

原則、1つの金融機関で開設できる口座は1人につき1つとなっています。同じ金融機関において1人が複数の口座を持つことは、犯罪に使われるなど不正利用のリスクが高まると考えられるためです。
 
口座の数が1つでも、過去に金融トラブルなどがあると信用情報が悪化し、口座開設を拒否されることがあるようです。また、利用目的などを明確に説明できない場合や、必要な本人確認書類が不足していたりする場合も、口座開設は難しいでしょう。
 

複数の口座を持つには?

資産を複数の金融機関の口座に分けて預けることは、リスク管理の観点から大切とされています。万が一、1つの口座に問題が発生した場合でも、ほかの口座に資産が分散されていれば、全てを失うリスクを軽減できるでしょう。
 
そのためには、複数の金融機関でそれぞれ口座を開設し、管理する必要があります。ただし、異なる銀行間で資金移動するには、基本的に手数料が発生します。頻繁に資金移動を行う場合、手数料を負担に感じるかもしれません。
 
複数の口座を持つことで、それぞれの入出金状況や残高、通帳やキャッシュカード、IDやパスワードなどを管理する必要が生じ、手間がかかる点も理解しておく必要があります。
 
一部の銀行では目的別に分けられる口座や、別の支店の口座を開設できるサービスを提供しており、このような銀行を利用するのもひとつの手段です。
 

複数の口座を開設する場合は、原則として2つ以上の金融機関で開設する必要がある

原則的に1つの金融機関で開設できる口座は1人1つです。複数の金融機関で口座を持つことで、銀行システムのトラブルや破綻のリスクを分散できます。また、目的別に口座を分けたり、貯蓄などの計画が立てやすくなったりするメリットもあるでしょう。
 
さらに、各金融機関の特典やサービスを活用することも可能です。しかし、異なる銀行間での資金移動には基本的に振込手数料が必要であり、管理の手間が増えるため、無理のない範囲で口座の使い分けを考えていく必要があります。
 
出典
日本銀行 統計 資金循環 年度計数 2023年度 2.金融資産・負債残高表 (1)全体表 2024年3月末(シート20)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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