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更新日: 2021.11.02 税金

「所得金額調整控除」はどんな世帯が適用対象になる?

執筆者 : 新井智美

「所得金額調整控除」はどんな世帯が適用対象になる?
2020年の税制改正において、基礎控除の引き上げ、給与所得控除引き下げ、さらには公的年金等控除の引き下げなどが行われました。
 
さて、同時に新設された「所得金額調整控除」とはどのようなものなのでしょうか。この制度の概要および対象世帯の要件について解説します。
 
新井智美

執筆者:

執筆者:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

聞くのは耳ではなく心です。
あなたの潜在意識を読み取り、問題解決へと導きます。
https://marron-financial.com

新井智美

執筆者:

執筆者:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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所得金額調整控除が創設された背景

2020年の税制改正により、給与所得者においては、給与収入から差し引かれる給与所得控除額が10万円引き下げられることとなりました。それまでの上限だった220万円が195万円まで引き下げられたことから、給与収入が850万円を超える場合は実質的な増税になりました。
 
具体的には、基礎控除が10万円引き上げられたことから、給与収入が850万円以下の場合であれば、給与所得控除が10万円引き下げられたことによる税負担に変化はありません。しかし、給与収入が850万円を超える場合は、基礎控除が10万円引き上げられるのに対し、給与所得控除額が最大25万円引き下げられることから、収入から引ける金額が少なくなるため、税率をかける前の課税対象額が結果的に大きくなります。
 

■子育て世帯などが増税にならないための配慮

給与収入が850万円を超えていても、子育てなどの負担がある給与所得者に対しては、増税にならないための配慮がなされることになりました。それが「所得金額調整控除」です。
 

所得金額調整控除とは?

では、所得金額調整控除が適用される要件と、調整の仕組みを解説します。
 

■適用される要件

所得金額調整控除が適用される給与所得者とは、以下に当てはまる人です。
 

●本人が特別障害者である
●23歳未満の扶養親族がいる
●特別障害者である同一生計配偶者や扶養親族がいる

 

■調整方法

所得金額調整控除は以下の計算式に基づいて算出された金額を給与所得から控除できる仕組みとなっています。
 
(給与収入金額(上限1000万円)-850万円)×10%=控除額
 

■共働き世帯でも適用対象となる

この所得金額調整控除は、共働き世帯であっても、夫婦両方が要件に該当する場合は適用を受けることができます。どちらか一方しか対象とはならないという制限がない点も特徴といえるでしょう。
 
(出典:国税庁「所得金額調整控除」(※))
 

■適用を受けるためには?

この制度の適用を受けるためには、年末調整の際に「所得金額調整控除申告書」を提出する必要があります。
 

給与所得と年金所得がある人も対象となる

所得金額調整控除は、申告をする年分の給与所得控除後の給与などの金額と、公的年金等に関わる雑所得の金額がある給与所得者であって、その合計額が10万円を超える方にも適用されます。その際には、以下の計算式で用いた金額が控除額となります。
 
{給与所得控除後の給与等の金額(10万円超の場合は10万円) + 公的年金等に関わる雑所得の金額(10万円超の場合は10万円)}-10万円=控除額
 
ただし、給与所得と年金所得がある場合については、年末調整にて控除を行うことができませんので、確定申告にて行う必要があります。
 

年末調整時の注意点

給与所得者の場合は年末調整にて申告する必要がありますが、以下の点に注意が必要です。
 

■配偶者控除額に影響を及ぼす可能性がある

仮に配偶者の合計所得金額が133万円以下の場合、配偶者控除および配偶者特別控除の適用を受けることができるか、また、受けることができるのであればその控除額についてはいくらになるのかについて判断する際、もう一方の合計所得金額が関係してきます。
 
もし、もう一方の給与収入が850万円超の場合で、所得金額調整控除の適用を受けるときは、調整後の金額によって配偶者控除および配偶者特別控除額が決まりますので、注意しておきましょう。
 

■2カ所以上から給与の支払いを受けている場合

2カ所以上から給与の支払いを受けている場合は、扶養控除等申告書を提出している主たる勤務先にて年末調整を行うことになります。したがって、「所得金額調整控除申告書」についても、主たる勤務先に提出することになります。
 
その際、主たる給与と別の給与を合計して、所得金額調整控除後の金額によって、基礎控除や配偶者控除などの計算が行われます。
 
ただし、年末調整を行う主たる勤務先は、別の給与を含めずに調整を行うことから、本来の控除額と異なる可能性があります。このような場合であれば、複数の給与収入を確定申告によって再調整する必要がありますので、忘れずに行うようにしましょう。
 

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まとめ

2020年の税制改正では、基礎控除など身近な所得控除額が改正となったほか、改正によって課税金額が大きくなる人に対する救済措置が設けられることとなりました。今回の所得金額調整控除はもちろん、未婚のひとり親に対する控除が創設された点も注目すべきといえるでしょう。
 
給与収入を複数箇所から得ている人もいらっしゃいます。したがって、年末調整時には正しい控除額になっているかどうかをきちんと確認する必要があります。そのためにも、この制度の概要や、適用対象者、さらには控除額の計算についてもきちんと理解しておきましょう。
 
出典
(※)国税庁「所得金額調整控除」
 
執筆者:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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