日本年金機構から届く「扶養親族等申告書」。未提出のままにしておくと所得税が増えるって本当？

「扶養親族等申告書」は、公的年金において源泉徴収の対象となる人すべてに送られる書類です。手元に書類が届いて「何だろう？ 」と、思った人も少なくないでしょう。
 
本記事では、「扶養親族等申告書」とは何か、未提出のままにしておくとどうなるのかについて詳しく解説します。申告書を失くした場合の対処法も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

扶養親族等申告書とは

「扶養親族等申告書」は、源泉徴収所得税の、各種控除を受けるために必要な申告書です。令和4年分の申告書は、令和3年9月17日より日本年金機構から順次送付されています。
 
源泉徴収の対象となる人全員に送付されるものであり、源泉徴収の対象にならない人には送られません。自宅に申請書が届いたら内容を確認して、該当する人は速やかに提出しましょう。
 

扶養親族等申告書はどのような人に送られるもの？

扶養親族等申告書は、所得税の源泉徴収の対象となる、年金の受給者へ送付される書類です。各種控除に該当するかしないかは、自分で判断し、該当する人は提出する必要があります。
 

扶養親族等申告書を提出しないとどうなる？

扶養親族等申告書を提出しなかった場合、「障害者控除」「配偶者控除」などの控除が受けられません。控除対象となる人が未提出だと、該当する控除の分だけ多くの所得税がかかる場合があります。
 
「障害者控除」や「配偶者控除」などの控除がある人は、扶養親族等申告書が手元に届いたら必ず提出しましょう。
 
なお税制改正により、令和2年度分以降の扶養親族等申告書は、提出した場合もしくはしなかった場合いずれも所得税率に差がなくなりました。「障害者控除」「配偶者控除」などの各種控除を受けない人は、申告書を提出しなかったからといって所得税が多くかかることはありません。
 

扶養親族等申告書を失くした場合の対応方法

扶養親族等申告書を失くした場合は、日本年金機構のホームページから申告書のダウンロードが可能です。ホームページには、提出先の情報や記入方法も書かれていますので、あわせて確認することをおすすめします。
 
また、年金事務所や年金相談センターでも申告書はもらえるため、自分に合った方法で手続きを行いましょう。
 

扶養親族等申告書はいつ届く？

日本年金機構のホームページを見ると、令和4年分の「扶養親族等申告書」は、令和3年9月17日より順次送付していると記載があります。
 
該当するにも関わらず手元に届いていないようであれば、一度日本年金機構に問い合わせるか、ホームページにある相談チャットを利用してみましょう。
 

扶養親族等申告書記入時の注意点

扶養親族等申告書は、「各種控除に該当しない方」は提出しなくて構いません。
 
前年分の扶養親族等申告書を提出している人は、送付された申告書に前年度分の内容が印刷されています。内容を確認して、変更が無ければ「ア．前年から「変更なし」で申告します。」に〇をして申告しましょう。
 
申告書に押印は不要です。もし申告書の内容で分からない点があれば、直接日本年金機構に問い合わせてください。
 

扶養親族等申告書は該当する人は必ず提出しよう

扶養親族等申告書は、源泉徴収所得税の各種控除を受けるために必要な申告書であり、提出しなければ「障害者控除」「配偶者控除」が受けられません。該当する人が提出しない場合は提出した場合よりも多くの税金を払う結果となるため注意が必要です。
 
各種控除に該当しない人は、提出しなくても構いません。扶養親族等申告書が届いたら、内容をよく確認して、該当する人は必ず期限内に提出しましょう。
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
 
監修：新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員