【103万?130万?】配偶者が副業で稼ぐと扶養から外れる? 「年収の壁」の注意点やパートとの違いを解説!

配信日: 2022.07.22

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【103万?130万?】配偶者が副業で稼ぐと扶養から外れる? 「年収の壁」の注意点やパートとの違いを解説!
配偶者が稼ぎ始めると問題になるのが扶養です。一定以上の収入を得ると扶養から外れてしまい、配偶者にも税金や保険料が発生します。パートで「扶養の範囲内で働く」という人がいますが、副業でも扶養から外れるラインがあります。
北川真大

執筆者:北川真大(きたがわ まさひろ)

2級ファイナンシャルプランニング技能士・証券外務員一種

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配偶者の扶養でよくいわれる◯万円の壁


 
配偶者のパートでよくいわれる「収入の壁」についておさらいしましょう。
 

103万円の壁

所得税が発生する収入ラインが103万円のため、「103万円の壁」といわれます。パートは給与収入となるため、控除される金額は基礎控除48万円+給与所得控除55万円=103万円です。この金額を超えなければ、所得税は発生しません。
 
ただし、短期間のうちに働きすぎた場合は、所得税が発生する可能性があるので注意しましょう。所得税が発生する場合は、住民税も納めることになります。短期間で働きすぎて税金を支払っても、年間の収入が103万円以内なら確定申告によって払いすぎた税金を取り戻すことができます。
 

130万円の壁

国民健康保険料や国民年金保険料が発生する収入ラインが130万円のため、「130万円の壁」といわれます。主たる生計を立てる人が会社員や公務員の場合、年収130万円未満の配偶者は年金保険料も健康保険料も負担していません。
 
2つの保険料が一気に発生するラインになるので、130万円の壁は103万円の壁よりも重要です。
 

パートと副業の違い

先ほど紹介した103万円の壁と130万円の壁は、あくまでパートなどの給与収入の場合です。副業では103万円の壁が変わる場合があります。
 

青色申告の適用を申請している場合

青色申告特別控除が適用されるため、基礎控除48万円+青色申告特別控除の金額が壁になります。青色申告特別控除は3種類あります。
 

●65万円控除:複式簿記+電子帳簿保存またはe-Taxによる確定申告書の提出
●55万円控除:複式簿記
●10万円控除:上記以外

 
65万円控除が受けられれば、48万円+65万円=113万円となるため、パートより金額は増えます。
 

青色申告でない場合

前述の青色申告特別控除が適用されないため、税金がかからない所得金額は基礎控除分の48万円だけとなります。103万円の壁は一気に48万円の壁となり、半分未満です。
 

130万円の壁には気をつけましょう


 
103万円の壁については、控除を超えた分について所得税や住民税が発生するだけです。副業の場合は103万円とは限りませんが、控除を超えたとしても所得税率は5%(復興特別所得税を除く)、住民税は10%前後(自治体により異なる)ですので、年収130万円未満で青色申告特別控除を55万円または65万円受けている人の負担額は年間数万円以内で収まるでしょう。
 
ただし、130万円の壁を超えると国民年金保険料と国民健康保険料が発生するため、両方合わせて年間20万円以上の負担になる可能性があります。収入が130万円を少し超えるくらいでは保険料の支払いでマイナスになりますので、130万円の壁ギリギリの人は注意したほうがよいでしょう。
 

出典

国税庁 No.1191 配偶者控除

全国健康保険協会 被扶養者とは?

日本年金機構 「第1号被保険者」、「第3号被保険者」とは何ですか。

国税庁 No.2072 青色申告特別控除

国税庁 No.1199 基礎控除

 

執筆者:北川真大
2級ファイナンシャルプランニング技能士・証券外務員一種

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