更新日: 2023.04.04 その他税金

脱税はどうやって分かる? バレたら追徴税以外に何を支払わないといけない?

脱税はどうやって分かる? バレたら追徴税以外に何を支払わないといけない?
どんなに悩んで苦しくとも脱税は絶対にしてはいけません。脱税はバレる可能性が非常に高く、バレれば非常に大きなペナルティを負うことになります。
 
副業や起業により、自身で税の計算と申告を行うことが以前に比べて珍しくはなくなってきた今だからこそ知っておきたい、脱税のおそろしさについて解説します。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

脱税はなぜバレるのか

脱税がバレる原因はいくつかありますが、主な理由としては税務調査や密告、内観・外観調査、法定調書の閲覧などがあります。
 
特に税務署は、税務申告で収集した書類を隅々までチェックし、同業他社の申告と比較したりしながらおかしいところがないかを確認しているため、ごまかした申告はバレる可能性が高いです。書類はごまかすことができても、取引先の税務調査によって自分の脱税がバレるということもあるようです。
 
他にも、実情を知る方や恨みや妬みを有する方からの密告、景気がよさそうなお店や業者を税務調査の担当者が実際に利用したり、外観をみて実情を調査したりすることでバレるということもあります。また、取引先が税務署に提出した法定調書から支払い関係が明るみに出て、脱税がバレるということもあります。
 
このように、日本においては不正を防ぐ仕組みが構築されており、脱税はいずれバレるようになっています。
 

脱税がバレた場合は追徴課税以外に何を支払う必要がある?

脱税がバレた場合のリスクとして追徴課税の存在があります。
 
追徴課税とは、過少申告加算税、無申告加算税、不納付加算税、重加算税など、本来納めるべき税金の申告漏れや所得隠しなどの額に応じて計算され加算される加算税のほか、延滞税、利子税といった罰金のような税金のことです。また、上記の追徴課税はあくまでも行政制裁としての意味合いを有する税金です。
 
脱税が悪質であると判断されると、今度は刑事罰としての制裁を受けることになります。具体的には、10年以下の懲役または1000万円以下の罰金を支払うことになります。
 
最悪の場合、懲役と罰金が併科されたり、罰金の額が脱税額を限度に増額されたりすることもあります。このように脱税はひとたびバレるとお金と時間を失うことになります。状況次第ではメディアで報道され近隣に噂が広まり、社会的信用を損なう可能性もああります。
 
脱税をして一時の税負担を抑えるくらいなら、正直に税金を払った方が長い目で見て金銭的に損をしませんし、時間もかからず、かつ、精神衛生上も良好になるはずです。
 

脱税はダメ、でも税負担が重い。そんな人はどうすればいい?

脱税はダメなのは分かった。でも税負担が重くてどうすればいいか分からない。そんな方は脱税ではなく節税を行うようにしてください。脱税は所得があるにもかかわらずそれを隠す違法な手段ですが、節税は正直に所得を申告した上で、法律によって認められた範囲内で税負担を軽くする手段です。
 
節税の例としては、経営者や事業主であれば、事業の維持拡大のために事業に関連する経費を支出したり、小規模企業共済といった控除の対象となる支出を増やしたりするなどがあります。サラリーマンの方であればiDeCoといった税制優遇措置を利用するなどもあります。
 
ただし、大抵の節税は一時的に現金が手元から離れることになります。過度な節税をすると税金が減っても手元にお金が残らないということもあるためご注意ください。
 

脱税をするとそのツケは追徴課税や刑罰という形で将来に回ってくる

脱税は永遠に隠し通すことは非常に困難であり、いずれ何らかの形でバレることになります。脱税がバレると追徴課税として本来支払うべき税額にさらに上乗せされた金額の税金を支払うだけではなく、刑事罰の対象にもなりかねません。脱税をするくらいならば、正しく納税した方が結果的に多くのお金が手元に残ります。
 
税負担が重いと悩んだときは脱税という犯罪に手を染めるのではなく、法の範囲内で節税を実施する、税負担が気にならないくらい稼ぐ、といった方向に考えを転換させていくべきでしょう。
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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