更新日: 2024.02.08 その他税金

【宝くじ】一粒万倍日に宝くじを買ったら「100万円」当たっていた……!手取りでいくらもらえる?

執筆者 : 柘植輝

【宝くじ】一粒万倍日に宝くじを買ったら「100万円」当たっていた……!手取りでいくらもらえる?
年に何日かある、特に縁起が良いとされる日「一粒万倍日」に購入した宝くじが100万円の高額当選になった場合、税金関係はどうなるのでしょうか。宝くじが当たった場合の税関係について考えてみました。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

宝くじの当選金は非課税である

一般的に、お金を得る際には、所得税や住民税といったお金がかかります。働いて得る給与や相続によって得た遺産、贈与によって得た財産などに、所得税や住民税のかかった経験のある方は少なくないでしょう。そのため、宝くじに当選し100万円という高額なお金が手に入ったときに、税金関係が気になるのも無理はありません。
 
しかし、宝くじの当選金は非課税です。当選した金額が100万円だろうと1億円だろうと、税金は1円もかかりません。
 
その理由は、宝くじの収益金の存在にあります。収益金とは、宝くじの売り上げのうち全国の都道府県などへ納められるお金で、これが税金相当額となっているのです。収益金は当選の有無に関係なく、購入時に全員が支払っている代金にそれが含まれています。いわば、購入時に当選時の税金を、当選しなくとも納めているようなものです。
 
そのため、宝くじで高額当選したとしても、税金は1円も払う必要がないというわけです。宝くじを購入し、100万円の高額当選があれば、そのまま手取りで100万円を得られるということになります。
 

宝くじで税金がかかるとき

宝くじの当選金は、受取時には非課税です。しかし、その後それを誰かに贈与する、遺産相続の対象となるなどして、当選金が誰かに移転することになる場合は税金がかかる可能性があります。
 
例えば贈与税であれば、年間110万円を超える額の贈与を受けた方に対してかかります。当選した100万円の宝くじを全額特定の誰かに渡したとしても、受け取った方がそれ以外に贈与を受けていなければ、税金はかかりません。しかし、誰かから110万円以上の贈与を受けていれば税金が発生する、という具合です。
 
また、当選金を相続したとき宝くじの当選金を含め、自身の有していた財産が「3000万円+600万円×法定相続人の数」を超える額となっていた場合は、相続税がかかります。
 
いずれにせよ、当選金100万円のみに限定すれば、受取時にも処分時にも税金がかかることはありません。ただし、理論上は他の財産と一緒になったりすると、受け取り手に税金が発生することもあるので、その点についてはしっかりと覚えておきましょう。
 

税金がかからないようにするには

宝くじの当選金の処分時、受け取り手に税金がかからないようにするためには、贈与税と相続税対策が重要です。
 
贈与税については、贈与を受ける方が年間110万円以内の贈与となるようにする必要があります。他の方から贈与を受けることも想定して一度に100万円を渡さず、年間50万円ずつ2年に分ける、25万円ずつ4年に分けるなどして渡しましょう。相続税についても、遺産の総額が基礎控除の額を超えないように、事前に基礎控除の範囲内で贈与しておくといいでしょう。
 

まとめ

宝くじは何円で当選しても非課税です。100万円当選しても、税金を払う必要はありません。もちろん確定申告も不要です。しかし、その後の利用方法によっては、他の財産と一緒の扱いとなり、贈与税や相続税が生じることもあります。
 
宝くじを購入したら、当選時の税金だけではなく、その後の使い道や税金がかからないかについて、考えるようにしてみてください。
 

出典

国税庁
 No6105 課税の対象

 No4152 相続税の計算
 No4402 贈与税がかかる場合
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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