更新日: 2024.04.11 ふるさと納税
ふるさと納税は「高年収」じゃないと意味がない?「年収1000万円」と「年収400万円」の返戻品の差について解説
本記事では年収別にふるさと納税できる金額を示した上で、もらえる返礼品にどれだけ差が出るか解説します。
執筆者:浜崎遥翔(はまさき はると)
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
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ふるさと納税とは
ふるさと納税とは自分の故郷や応援したい自治体を選んで寄附し、寄附した金額だけ住民税や所得税が控除される(税負担が減る)制度です。寄附した自治体からは、特産品やサービスを返礼品としてもらえます。
ただし2000円の自己負担が必要なことに注意しましょう。例えば2万円を寄附した場合に減額される税金は2000円の自己負担を引いた1万8000円です。
また返礼品の上限は寄附金額の最大30%相当というルールも見逃せません。2万円を寄附した時の返礼品の価値は最大6000円です。
つまり2000円の自己負担で最大6000円相当の返礼品がもらえるため、最大4000円分お得になります。税金の控除を受けるためには、確定申告もしくはふるさと納税ワンストップ特例制度に基づいた手続きが必要です。
ふるさと納税の控除額には限度がある
同じように10万円を寄附した場合を考えると、寄附金額の30%にあたる最大3万円相当の返礼品を受け取れます。自己負担2000円は変わりません。したがって、ふるさと納税は額が増えれば増えるほどお得です。
それならば「100万円を寄附すれば最大30万円分の返礼品がもらえてお得」と考える人もいるかもしれませんが、違います。ふるさと納税で控除される税金には限度額があるのです。
例えば、ふるさと納税の限度額が5万円の人が10万円を寄附した場合、5万円分の税金は控除されず、ただ寄附しただけになってしまいます。大切なのは自身の上限額の範囲内で、お得な返礼品を手に入れることなのです。
年収400万円の人と1000万円ではもらえる返礼品に4万円以上の差がある?
ふるさと納税の限度額は納付する税金額で決まります。税金の納付額が多ければ多いほど、ふるさと納税の限度額も増える仕組みとなっており、独身者の給与収入別に目安を示したものが図表1です。
図表1
総務省ふるさと納税ポータルサイト 税金の控除額について より筆者作成
独身者の場合400万円の場合は4万2000円分の寄附ができるので、最大30%にあたる1万2000円相当の返礼品がもらえます。年収1000万の場合は18万円まで寄附ができるため、もらえる返礼品は最大5万4000円相当です。
返礼品の価値の差は最大4万2000円であり、高年収の人がお得になるのは間違いないでしょう。ただし、年収400万でも自己負担2000円で1万2000円相当の返礼品がもらえます。やる価値は十分あるのではないでしょうか。
ふるさと納税の限度額が下がる要素に注意
なお、図表1はあくまでも独身者の目安金額であり、全ての人に当てはまるわけではありません。支払う税金が減ることで、限度額も減るので特に以下に該当する人は注意しましょう。
・扶養家族(配偶者・高校生以上の子どもや親など)がいて扶養控除を受ける人
・生命保険に入っており、生命保険料控除を受ける人
・iDeCoに加入しており小規模企業共済等掛金控除を受ける人
・高額の医療費を支払っており医療費控除やセルフメディケーション減税を受ける人
・その他所得税・住民税の控除を受けている人
ふるさと納税サイトのツールに年収、家族構成や加入している保険額などを入力すれば、自分の限度額を求められるので、1度試してみてはどうでしょう。
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ふるさと納税をお得に使おう
ふるさと納税は年収が高い人ほどお得な制度です。しかし年収が300万円程度でも2万8000円分のふるさと納税が可能で、最大8400円の返礼品が受け取れます。年収が低くても十分お得なのがふるさと納税です。
限度額以上の寄附をしてしまうと、返礼品以上に損することもあるため、まずはシミュレーションをして限度額をしっかり確認した上で、お得にふるさと納税制度を利用しましょう。念のためシミュレーション結果より少なめの金額までにとどめるのも1つの方法です。
出典
総務省ふるさと納税ポータルサイト ふるさと納税の概要
総務省ふるさと納税ポータルサイト 税金の控除について
総務省ふるさと納税ポータルサイト ふるさと納税に係る指定制度について
執筆者:浜崎遥翔
2級ファイナンシャル・プランニング技能士